2018/04/15

これまで難しかったコミュニティ価値の可視化と売買を実現する fever から考えたこと


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TechCrunch に、興味深い記事がありました (2018年2月) 。

参考:株式のようにコミュニティの価値を売買できる 「fever」 が3月オープン、事前登録ユーザーは3万人超える|TechCrunch Japan


その後、2018年4月にベータ版のサービス開始発表をしています。

いよいよ、明日 fever をオープンします!|note


おもしろいサービスだと思ったので、今回のブログエントリーは、コインによるコミュニティの価値化の意味を考えます。


fever とは


fever は、複数人で構成された 「コミュニティの価値」 を売買できるサービスです。

3名以上のメンバーのコミュニティが fever に上場すれば、コミュニティの価値を表すコミュニティコインが発行されます。

コミュニティに入っていない外部ユーザーは、そのコミュニティの活動に共感したり、将来性があると思えば、発行されたコインの購入を通して、コミュニティへの金銭的な支援を行うことができます。

新規発行後のコミュニティコインの価格は、需要と供給の関係で決まります。株式と同じように、将来性のあるコミュニティに投資し、コイン価格が上がったところでの売却や取引所で他のユーザーからコインの購入ができます。

コミュニティコインは、取引所の売買以外にも使えます。そのコミュニティが提供するサービスやプロダクトは 「チケット」 を通じて利用できます。

例えば、コミュニティ内でイベントを行うとすれば、参加券や VIP 席へのアップグレードをするために必要なのがチケットです。チケット購入にコミュニティコインを使います。


コインによりコミュニティの価値を測ることの意味


fever では、コミュニティという従来は価値を数字で評価することが難しかったものを、コミュニティコインで価値を示すことができます。

コミュニティコインという金銭的機能を持つもので価値が可視化されれば、人はそのコミュニティの価値を判断することができます。自分が思うコミュニティの価値がコインで示させる価値よりも高いと思えば、コインを買うでしょう。将来的な価値向上を期待できれば、買いです。

コミュニティとは、「人 × 熱意 × 絆」 の集合体です。熱意や絆は目には見えないもので、人が感じる主観的なものです。

興味深いと思うのは、コミュニティのような、特に熱量やコミュニティ内のメンバーの絆という、今までは価値があっても直接測りにくく、また、お金に換えるのが難しかったものが、コインによって価値を可視化できるようになることです。


コミュニティ価値の向上を直接享受できるように


コミュニティの価値がコインで可視化され、コインの売買ができれば、これまでとは違ったコミュニティへの関与ができます。

従来は、コミュニティとの関係性は、コミュニティの中に入るかどうかで明確に違いました。

もし参加できなければ、外部からの直接の関与はありませんでした。コミュニティに参加しなければ、外からコミュニティの様子や出来事を知るくらいです。何よりも、コミュニティ外からは、コミュニティの価値を享受することができませんでした。

しかし、コインを介せば、コミュニティの外からもコミュニティの価値を受け取ることができます。以下の流れです。

  • コミュニティの価値が上がる
  • コミュニティコインの価値が上がる
  • 外部者であってもコイン保有者に直接価値が渡る


最後に


今後はこれまで埋もれていたものの価値が測れるようになり、価値に対して正当な評価ができる世の中になるでしょう。

その1つの形が、fever がやろうとしてるコミュニティ価値の可視化とコインを通じた売買です。

別の見方をすれば、コミュニティが1つの経済圏になり、他の経済圏との連携したり、より分散した多様で自律的に機能する生態系のような世界です。

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。