2018/04/17

書評: 多動力 (堀江貴文) 。行動し、次から次に自分の好きなことにハマり、価値を出す


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多動力 という本をご紹介します。著者は堀江貴文氏です。


エントリー内容です。

  • 本書の内容
  • 多動力とは。なぜ多動力が重要なのか
  • 多動力を身に付けるために


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

IoT という言葉を最近ニュースでもよく耳にすると思う。これは、ありとあらゆる 「モノ」 がインターネットとつながっていくことを意味する。すべての産業が 「水平分業型モデル」 となり、結果 "タテの壁" が溶けていく。

この、かつてない時代に求められるのは、各業界を軽やかに越えていく 「越境者」 だ。そして、 「越境者」 に最も必要な能力が、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる 「多動力」 なのだ。

この 「多動力」 は渾身の力で書いた。「多動力」 を身につければ、仕事は楽しくなり、人生は充実すると確信しているからだ。

多動力とは


多動力とは、いくつもの異なることを同時にこなす力です。

次から次に、自分の好きなことにハマることです。自分の好奇心や興味に従い、行動していくことです。


なぜ多動力は重要なのか


本書には、「これからの時代は多動力こそが最も必要な能力だ」 と書かれています。「多動力を身につければ、仕事は楽しくなり、人生は充実すると確信しているからだ」 とも書かれています。

読みながら思ったのは、多動力がなぜ重要なのかは3つあることでした。


1. 人生が充実する


1つめは、自分の人生が充実することです。自分のやりたいことを我慢しなくて済むので、よりストレスの少ない生活を送ることができます。


2. 新しい価値につながる


2つめは、新しい価値をつくれることです。

アイデアとは、既存の異なるものと異なるものの組み合わせです。情報や知識を組み合わせて新しいことを見い出すときに、多動力で様々なことをやっていれば、自ずと組み合わせられるネタが豊富にあります。

スティーブ・ジョブズは、生前のスピーチで 「点と点を結ぶことの大切さ」 を説きました。

将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。

You can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

多動力から、いくつもの 「点」 を持っておくことができます。自分にしか結べない 「線」 を創り出す源泉になります。

以下のブログエントリーは、スティーブ・ジョブズの 「点と点をつなげる」 について書いたものです。よければ、ぜひご覧ください。



3. リスクヘッジになる


3つめは、リスクヘッジです。金融で言うポートフォリオの考え方です。

多動力で、いくつものことを同時に取り組んでいれば、何か1つがうまくいかなくなったとしても、他のことに集中すればよいのです。

ただし、金融ポートフォリオとの違いがあります。ポートフォリオの構成を考えて意図的に作るというより、次から次にやりたいことを同時にやっていた結果、気づけば自分のハマっているポートフォリオができていることです。


多動力を身に付けるために


では、多動力を身に付けるためには、どうすればよいのでしょうか?

多動力の源泉は、好奇心と集中力です。自分の好きなことにハマり、誰が何と言おうとただ好きだからやっている状況です。

以下は、あらためて思ったことです。2つあります。


1.  「自分の時間」 と 「他人の時間」


本書で印象的だったのは、いかに 「自分の時間」 をつくり、「他人の時間」 を過ごさないかという考え方でした。自分の時間と他人の時間は、次のような違いがあります。

  • 自分の時間:自分の意思で、自らがやりたいことをやっている時間
  • 他人の時間:自分の意思とは関係なく、何かをやらされている時間

今、自分は 「自分の時間」 を生きているのか、それとも 「他人の時間」 を生かされているのかを、あらためて意識してみることです。

 「自分の時間」 を増やし、1日24時間をいかに自分がワクワクする時間にできるかです。


2. 何をやらないか


多動力を身に付けるためには、好きなことに取り組むと同時に、「何をやらないか」 も大切です。

例えば、全て自分でやらなければいけないという思い込みを捨てることです。完璧主義をやめることです。

あるいは、もともと決まっていることを、自分の意思ではなく惰性でやることは、他人の時間を生きていることになります。

他にも、世間体や恥じらいなど、それをやると人からどう見られるかを過剰に意識して行動ができない状態では、多動力を発揮することはできません。

本書で強調されているのは、恥をかく勇気、失敗する勇気さえ持てば、どんどん免疫ができてリスクを取ることを恐れなくなることです。この勇気を持つことが何よりも重要なのだと。

多動力の源泉は、自分の内なる声です。自分が興味のあること、好きなこと、気づけば食事や寝ることも忘れるくらいハマれることです。

裏を返せば、自分がワクワクしないと感じることを、いかにやらないと決断し、実際に手を出さなかったり手を引くことです。

もう1つ、「やらないこと」 の文脈で言うと、以前は好きでハマっていたことでも、いつの間にか飽きてしまえば、無理にやり続けなくてよいことです。完璧主義を捨てることに通じます。

途中でやめることは問題ではなく、自分のワクワクがないことをやるくらいなら、次のおもしろいことにさっさと移ってしまうことです。


最後に


以下、本書から印象的だった内容を、引用します。「人生に目的なんていらない」 という章からです。

あまりにも物事にハマりすぎ、物事をおもしろがりすぎれば、人は 「忘我」 の境地に達して時間を忘れる。周囲の人間が引くくらいに無我夢中になり、熱狂的なまでに没入できる。

そうなればこっちのものだ。仕事に没頭し、遊びに没頭し、夢中になれさえすれば、目的なんておのずと達成される。結果はあとからついてくる。

子どもはいつだって、目的なんて考えない。楽しいから遊ぶ、おいしいから食べる、寝たいから寝る。常識や周りの目を気にすることなく、生きているから、驚くほど成長が速いのだ。

無我夢中になり、没頭するという大切なことをなおざりにし、頭でっかちに 「目的」 を定める。数字や業績を達成しようとする。今生きている時間、この瞬間を楽しまず、ただ歯を食いしばって努力したところで、思うような成果なんて得られない。

今がすべてであり、「将来の夢」 や 「目標」 なんて必要ない。

 「想定の範囲外」 の新しいプロジェクトが次から次へと頭に浮かび、毎日がおもしろくてたまらない。僕はそんな人生を送っていきたい。

人生にゴールや終着点なんてあってたまるか。僕は今日、明日、あさってと、常に自分を捨てながら新しい自分に生まれ変わっていきたい。

 「多動力」 こそ、僕が僕であり続けるための最大の原動力なのだ。

 (引用:多動力)



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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。