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投稿日 2013/06/29

奥さんの妊娠と転職の共通点から考える2013年の後半戦




明日で6月が終わるので、2013年もちょうど半分の折り返しです。

今年は自分にとって大きな変化が2つあった年でした。1つは子どもを授かったこと (9月に生まれる予定です)、もう1つは転職です。

10年後に振り返って見ても、2013年は人生の分岐点の1つになった年になるだろうなと思っています。

■ 奥さんの妊娠と転職の共通点

奥さんの妊娠と転職には共通点があります。自分一人ではコントロールできない領域が相対的に大きいということです。

子どもの話では、妊娠しているのは奥さんなので、例えばお腹の赤ちゃんの成長に対して自分ができるのは間接的な貢献になります。性別の役割なのでどうしようもないのですが、妊娠期間中の育児での自分の役割は、あくまで妊婦である奥さんのフォローです。

転職については、新しい環境になり、はじめはわからないことだらけでした。

2ヶ月くらいたった今でもまだまだ見えていないこともあり、自分でコントロールできない領域も前職の時と比べると多いと実感しています。日々試行錯誤で、たくさんのハードルを超え続けている感じです。

制約の中で自分にできることは何か、自分が活かせる場所はどこか (比較優位の視点) 。今まで以上に考えるようになりました。

自分がコントロールできるかどうかで大事なのが、どこまでがコントロールできる or できないかを認識することです。そして、どうすればコントロールできる領域を増やしていけるかです。その一方でできない領域については、できないのを前提に自分ができることに集中することです。

この考え方は、「7つの習慣」にでてくる第1の習慣「主体性を発揮する」です。

生き方として、自分がコントロールできることとできないこととを区別し、自分のコントロールできること (本書では「影響の輪」と表現しています) に集中するという習慣です。主体性を持つとは、人間として自分の人生に対する責任をとること、自分の行動に対する責任です。

「主体性を発揮する」は、7つある習慣の中で一番影響を受けている考え方です。

■ 刺激と反応の間には選択の自由がある

第一の習慣に出てくる話で印象的だったのが、「刺激と反応の間には選択の自由がある」でした。

何かが自分に起こったという刺激に対して、自分の感情反応は1つではない、つまり、刺激 → 選択 → 反応と、刺激と反応の間には「選択の自由」を持っている、という考え方です。

例として、発車間際の電車に乗ろうとして目の前でドアが閉まり乗り損ねたとします。

1つの選択は、「今日はついてないな」とマイナスの反応で考えてしまうことです。乗り遅れた → 運が悪い、という気持ちになるかもしれません。

別の選択は、「次の電車はすぐ来るし、発車間際の電車より空いているかもしれない、待ち時間も有効に使おう、乗り遅れても数分の差で大したことない」と起こったことに前向きに考えてみることです。

電車に乗り遅れたという出来事 (刺激) に対して、自分がどういう気持ちを持つか (反応) には選択肢があるのです。

どうせ選ぶなら意識してポジティブな反応をします。1つ1つは小さなことでも、積み重なると大きいです。自分の身に何が起こるかではなく、それにどう反応するかです。

自分がコントロールできない刺激に対して、自分の反応は選べる (コントロールできる) 、選択の自由があるのです。

■ 人生はスーパーマリオ

今はできないことでも、1つ1つクリアしていく。クリアする度にまた新しいチャレンジが始まる。この話をうまく表現しているのが、ソフトバンク・孫さんの「人生はスーパーマリオ」です。

弟である孫泰蔵氏は、かつて起業したばかりの頃、資金繰りや社内の人間関係に苦しみ人生のどん底にあったと言います。そんな時に兄である孫正義氏から以下の話を聞いたそうです。

泰蔵、辛いやろ。苦しかろう。ばってん、お前は今いい経験をしよるとぞ。その苦労や経験は必ず実となって今後お前の人生に絶対に役に立つ。

人生はスーパーマリオみたいなものだ。

最初に1面を始めたときを考えてみい。ザコキャラのノコノコにすぐやられるし、雲に乗ることもできん。だんだん習熟してくるとボスキャラのクッパにたどり着けるようになる。だけど、本当にクッパを倒せるまでに何度も死ぬことになる。そこで挫折しそうになるのをこらえて挑戦を続けて、やっとクッパをやっつけてピーチ姫を助けることができる。次の2面はまた一段と難しくなっとる。そこで何度も何度も失敗するけど、努力と訓練でスキルを上げてクリアしてゆく。

いまのお前は1面で苦労している段階や。それでいかにも俺に助けてもらいたそうな顔をしているけど、プライドがあって言い出せんのだろう。最初に言っとくけど、俺は助けてやらん。お前の今の困難はおれも経験したし、助けてやるのは簡単やぞ。だけど、ここで助けてたらお前のためにならん。

『そこの土管から3面にワープできるぞ』と教えるのは簡単やけど、いまのお前の実力では3面にいったら瞬殺やぞ。だから、1面、2面で『必ず経験しておくべき失敗をして』、そのうえでクリアしていって、やっと3面のボスキャラに対抗できる実力が身に付く。ここで俺がお前を助けて3面に行かせてやったら、そこで致命的な失敗をする。だから、ここは逃げちゃいかん。お前の勝負どころやぞ。

書籍「僕たちがスタートアップした理由」より引用

自分自身の考え方の1つに、これまでの「今」の積み重ねが今の自分をつくっている、いかに毎日きちんと生活するか、を大切にしたいというものがあります。過去の積み重ねが今で、今を重ねていくことで未来になる、全ての「今」を積み重ねたのが自分の人生であり、常に「今」というこの瞬間をいかに生きるかが大事、という考え方です。

マリオは様々な制約の中で、敵と戦ったり時には逃げながらもピーチ姫救出というゴールに向かっていきます。自分にできることは何か。2013年の後半も、チャレンジし勝負していきたいと思っています。


※ 関連エントリー

リスクテイク→変化→成長という方程式
刺激と反応の間には「選択の自由」がある
人生はスーパーマリオ
インテージを退職しました
転職して1ヶ月を振り返る
父親になるということ


投稿日 2013/05/18

「男の子の子育ては楽しい」と思えるようになるためのしつけ方

「言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本」という本のターゲット読者は母親でした。

お母さんから見て男の子の行動は理解できない、言うことは聞かないし、落ち着きがない。本書はそんな「男の子って大変」をお母さんの考え方ひとつで「男の子って楽しい」に変えられますよ、というメッセージが趣旨です。

■しつけとは教えること

印象的だったのは、「しつけ」についての考え方。子どものしつけのイメージは、叱ったり強く言い聞かせたりと半強制的に子どもを変えていくと思いがちです。

本書で書かれていたのは「しつけとは教えること」。これはこうするもの、とメッセージを伝えることであり、言ったその場で子どもの行動が変わるかどうかは関係がない。教えるという伝えた時点で「しつけ」はできている。この考え方は、いいなと思いました。

男の子の子育てでは、厳しい対応をしてすぐに子どもの態度/行動を変えようとするのは逆効果。そうではなく、気長に教える、伝え続けることが大事だそうです。そもそも、これが本来のしつけである、と。

「しつけ」を「教えること」と捉えると、本書で書かれていた躾のポイントもすんなりと自分の中に入ってきました。
  • 気長に繰り返し教える:2回や3回は言い続けたことにはならない。10回でも100回でも教えるくらいの気持ちで
  • 正しくないことを叱るより、正しいことを褒める:例えば、靴を脱ぎっぱなしにしたこと(正しくないこと)を叱るのではなく、靴を揃えて脱いだ時(正しいこと)を褒めてあげる。きちんとやった行為こそ、認めて褒めてあげるべき。一般的には逆のパターンが多く、子どもが良くないことや親が困ることをすると怒るケースが多い。正しくないことを叱る場合でも、「それはダメ、◯◯しようね」と軽く教えるくらいにする
  • させないこと/してほしいことは具体的な言葉で伝える:疑問文の叱り方ではなく、具体的な行為を伝える。例としては、NG:いつまで起きてるの→OK:もう寝なさい、NG:どうしてそんなことをするの→それはしてはダメ。単語だけの叱り方も子どもには伝わりにくい。例えば、「ひじ!」ではなく「食事中にひじをついてはダメだよ」と子どもが理解できるよう具体的に表現する
  • 北風ではなく太陽方式で:おもちゃを片づけないとお菓子抜き、のような脅しや罰を与える北風方式ではなく、片付けたらおやつを食べようね、と子どもが自ら進んでやろうという気持ちにさせる

■子どものしつけは「ありのままを受け入れる」ところから

親の心得としてあらためて大事だなと思うのが、子どものありのままを受け入れること。子どもと向き合って、認めてあげることです。

お母さんにとって男の子の子育てが大変なのは、男の子は異性だから。これが本書のキーメッセージの1つ。自分の子供でも1歳にもなればもう男性なので、理解できない言動が出てきます。それに対して「どうして◯◯なの?」ではなく、「男の子だから仕方ないか」と受け入れてあげる。

できなくて当たり前と認めてあげて、じゃあどうすればできるようになるかを前向きに、子どもと一緒に考えていくようなしつけです。

子どものありのままを認める時に大事だなと思ったのは、まずは子どもの気持ちや行動を受けとめる言葉をかけること。自分が男だからわかるのですが、男の子は親には何でも認めてほしい傾向があります。自分の中ですごいと思ったことをやって「えっへん」という気持ち。

だから、子どもへのしつけも「Yes, but...」でやりたいもの。まずはYesと認めてあげる、その後で正しいこと・やってはいけないことを教える。本書のエピソードを引用します。
お母さんが体育館でママさんバレーの練習をしているときに、3歳くらいの男の子が2階席から「おかーさーん!」と行って、突然手を振ったのです。

お母さんは、「ちょっと、もうっ!どこに上がってるの!降りなさい!」。男の子はしょんぼりし、しぶしぶ降りてきました。お母さんのその言葉は、子どもの行動を認めていないからこそ出た言葉です。

では、どうすればよかったのかというと、こうです。子どもの気持ちとしては、お母さんに気づいてほしかったから呼んだのです。お母さんにも手を振ってほしかったから手を振ったのです。

だから、子どもに呼ばれたのだから、愛想返事でもいいので「はーい」と言って、手を振ってから「そこへ行ったらダメよ。降りなさい」と言えばよかったのです。自分の行動と気持ちが少しは認められたことで、子どもはうれしく、喜んで降りてきます。

引用:書籍「言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本」

秋に生まれる子どもは男の子なのか女の子なのかまだわかりませんが、「Yes, but」の伝え方は忘れないようにしたいなと思っています。




投稿日 2013/05/03

親子で楽しむ 「子どもの才能をグングン引き出す脳の鍛え方と育て方」




今年2013年の秋に子どもが生まれます。

自分も父親になる自覚が出てからは、出産や育児への興味が出てきました。関連する本を読んでみたり、育児関係のニュースや話題にも関心が高まっています。

最近読んだ本が、5歳までに決まる!才能をグングン引き出す脳の鍛え方・育て方 でした。



5歳までの子育てで目指すゴールイメージ


本書に書かれていた子育てで目指すゴールイメージは、次のような子どもです。

  • 自己肯定感があり、前向きな子
  • 自分の頭で考え、自分言葉で表現できる子
  • 自立し主体的に行動できる子
投稿日 2013/03/23

父親になるということ

タイトルの通りですが、子どもが生まれることになりました(予定は9月なので「これから」です)。

子どもはずっと欲しいと思っていたので待望の第一子です。本当の父親としてのスタートは実際に生まれてからかもしれませんが、今の時点で思うことを少し書いてみます。

■親の立場になって初めて気づいた「親への思い」

「自分の子どもができた」と知った瞬間は忘れられません。その時から自分が親になるということを意識し始めました。

親の立場で見られるようになってあらためて思ったのは、自分自身の親に対する感謝でした。もちろんこれまでも、自分を産んでくれたこと、育ててくれたことへの感謝の気持ちは持っていたのですが、生まれる前のことはあまり考えていませんでした。自分の子どもができたとわかってから、まだ生まれていないその子どものことをすでに色々と考えるんですよね。どんなふうに育ってほしいとか、何を伝えたい、名前、どんなふうに考えてほしいとか、こんな生き方をしてほしい、などなど。

で、思ったのが自分の両親も自分に対しては同じように思っていたんだろうな、ということ。例えば、母親が自分を妊娠中に気をつけていたことや意識して食べていたもの・取るようにしていた栄養の話とか、父親が一所懸命に考えてつけてくれたであろう「翼」という名前、生まれる前から自分のことを色々と考えてくれた。ありがたいな、と。そんなことは今まで考えたことはなかったのですが、自分の子供ができるとわかってからは、生まれる前の段階も含めて自然に親への感謝の気持ちをあらためて持つようになりました。

親の立場を実感するようになって、「自分の親の自分に対する気持ち」を少しリアルに感じることができた。そこから生まれた感謝の思い。この気持ちはどこかで親に伝えたいです。ちょっと今さらなので恥ずかしいとも思うのですが、せっかくの機会だし、今度実家に帰った時にでもそれとなく伝えてみようかなと思っています。

■子どもが今の自分を見てかっこいいと思ってくれるか

親の自覚を持つようになって、生まれてくる子どもに対して何を伝えたいかを考えるようになりました。自分の考え方や生き方を子どもにもちゃんと知ってほしいなと思っています。そのためには自分自身のことをもう少し整理しておく必要があるんですよね。伝えたいことを明確にしておきたい。本当に伝えたいことは何か。

伝え方も2つあると思っていて、直接話すことと間接的に伝えるやり方。間接的というのは、親の背中を見て子どもはどう感じて何を受け取るのかというイメージです。話したことについて親が実際にその通りにやっているのがわかれば、正面から語ったことと背中で語ったことがリンクする。その分だけ伝わって、子供もそこから考えてくれる。そんな親子関係になれればなと。

背中で語るということは、ある意味で自分の生き方を直接の言葉以上に子どもに見せるようなもの。子どもの目って鋭く、大人のウソを簡単に見抜く力を持っていると思います。特に親を見る子どもの視線はなおさら。言っていることと実際にやっていることが違えばすぐに気づくはず。

だからこそ問われるのは、自分がやっていることを自分の子どもに嘘偽りなく見せられるか。自分の選択や行動を誇れるか。自分の子どもが今の自分を見てかっこいいと思ってくれるか。

これまで自分の中で大切にしたいと思っていたのが、自分の気持ちにウソはつかないことでした。自分の感情や気持ちを誤魔化さないようにすること。今年になって自分が父親になる意識が生まれてからは、子どもに「自分で自分にうそをついていない」とはっきり言えるかどうかも考えるようになりました。

★  ★  ★

子どもができると、自分の中で守りの気持ちが大きく出てきてしまうかもしれません。もちろん守りの意識も大切ですが、これまで以上にチャレンジする気持ちを持つようにしたいです。

生まれてくる子どもに、いつか、自分が選択したチャレンジを伝え、こういう生き方もある、リスクを取って挑戦することの大切さを伝えたいと思っています。チャレンジすることを子どもに強要することはしたくはないですが、少なくともそういう生き方があることを知ってほしいんですよね。単なる上辺だけの言葉ではなく、自分の体験談としてリアリティのある話、伝え方を子どもにしたい。

そのためにも、リスクを取って挑戦する気持ちは忘れないようにしたいと思っています。そして実際にそういう選択・行動を取る。


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。