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下記の表は、名著 失敗の本質 - 日本軍の組織論的研究 で指摘された太平洋戦争 (大東亜戦争) 時の日本軍と米軍の戦略と組織特性の比較です。

引用:失敗の本質 - 日本軍の組織論的研究
日本軍と米軍のそれぞれの特性を並べてみると、相互に関係していることがわかります。日本軍の特性をまとめると次のようになります。
- 日本軍は戦略には明確なグランドデザインがなく目的があいまいで、短期決戦を好む傾向にあったこと
- 短期決戦志向のために戦略オプションでは代替案 (戦況が変化した場合のプラン・対応計画) が乏しかった
- 組織特性においても、人間関係を重視し成果よりも動機や敢闘精神を重視した集団主義
本書がおもしろいのは、6つの戦い (ノモンハン事件、ミッドウェー海戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦) から上表のような日本軍と米軍の戦略・組織特性比較を明らかにするだけではありません。
さらに深掘りしなぜ日本軍は失敗したのか、そして現在にも活かせる失敗の教訓を残している点にあります。