投稿日 2017/12/10

2017年11月にブログで注目を集めた本 (月間クリック数ランキング)


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このブログでは、訪問いただいた方に役に立つと思ってもらえるような本を紹介しています。読んだ本の書評を書いたり、エントリーの参考情報として本の内容を引用しています。

今回のエントリーでは、2017年11月の1ヶ月でクリックが多かった本をご紹介します (5冊) 。順番は第5位から降順です。

  • How Google Works - 私たちの働き方とマネジメント
  • ストーリーとしての競争戦略 - 優れた戦略の条件
  • データ分析の力 - 因果関係に迫る思考法
  • ゼロからの経営戦略
  • WHY から始めよ! - インスパイア型リーダーはここが違う



How Google Works - 私たちの働き方とマネジメント (エリック・シュミット / ジョナサン・ローゼンバーグ / アラン・イーグル / ラリー・ペイジ)




グーグルの組織論や人という観点から、グーグルがこれまでどのようにマネジメントをしてきたかが紹介されています。

この本の内容を簡単に言うと、グーグルが求める人材である 「スマート・クリエイティブ」 をいかに大切にしているか、彼ら彼女らが持つ能力を最大限に発揮するためにどういう環境や仕組みをつくり上げてきたのかです。

グーグルの企業文化、採用を非常に重視していること、人事や組織のあり方、スマートクリエティブに自由と権限を与え、絶え間ないイノベーションをいかに実現するかが書かれています。

印象的だったのは以下でした。


リーダーシップ


グーグルが求めるリーダーシップは、自らの職務あるいは組織でリーダーシップを発揮した経験に加え、正式なリーダーに任命されていなくてもチームの成功に貢献しているか。正式なリーダーという立場ではなくても、リーダーシップを持って行動できるかどうか。


ラーニングアニマル


スマートクリエイティブになるために必要なのは、常に新しいことを貪欲に学ぶこと。特に、失敗をした時に何を学ぶか。単に何かを学んで終わりではなく、学んだことを 「次」 に活かすことが大切。「学ぶ → 学習内容を活かして成果を出す → 学ぶ → … 」 、というサイクルを回し続ける。


プロジェクト管理


グーグルでの経験則から導かれたプロジェクト管理手法は、リソースを 「70対20対10」 に振り分けること。70をコアビジネス、20を成長プロジェクト、10を新規プロジェクトとする。


グーグルについて、特にマネジメントやカルチャーのことをよく理解できる一冊です。関連エントリーはこちらです。




ストーリーとしての競争戦略 - 優れた戦略の条件 (楠木建)




この本の内容紹介は、次のように書かれています。

戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある。

大きな成功を収め、その成功を持続している企業は、戦略が流れと動きを持った 「ストーリー」 として組み立てられているという点で共通している。

戦略とは、必要に迫られて、難しい顔をしながら仕方なくつらされるものではなく、誰かに話したくてたまらなくなるような、面白い 「お話」 をつくるということなのだ。

本書では、多くの事例をもとに 「ストーリー」 という視点から、究極の競争優位をもたらす論理を解明していく。

本書で書かれていたことで、思わず人に話したくなったのは、ある競争戦略フレームでした。SP と OC という戦略概念です。

  • SP (Strategic Positioning): ポジショニングの戦略。他社と違うところに自社を位置づけること。SP は、何をやる・何をやらないかという意思決定や活動の選択
  • OC (Organization Capability): 組織能力による差別化。他社には簡単に真似できない組織や仕組みとしての強みのこと。表面的には真似することができても、実際の組織内での実行レベルでは中々真似できないもの。時間とともに常に進化していく

SP が他社と違ったことを 「やる」 に対して、OC は他社と違ったものを 「持つ」 ことです。SP は短期的な戦略的意思決定で、OC は中長期での競争優位性となるものです。

SP と OC のわかりやすい例えが、レストランです。

SP (やること) はどんなメニューを提供するかです。例えば日本食なのか中華なのかイタリアンかです。日本食でも高級か庶民的か、あるいは伝統的な料理か新しい料理かの、他店との違い (ポジショニング) です。

一方の OC (持つこと) は、腕前のよい料理人やシェフを雇い、どんな厨房や、料理の注文・調理・提供する仕組みを持つか、あるいは仕入先やどんな素材を持っておくかです。



データ分析の力 - 因果関係に迫る思考法 (伊藤公一朗)




この本の主題は、「なぜ因果関係が重要なのか」 です。

具体的な事例でわかりやすく、読み進めると、データ分析の醍醐味を味わうことができます。因果関係を見極めることは、ビッグデータ時代にも不可欠な分析力です。

書かれているのは、データ分析から因果関係を言うために、どう分析設計をすればいいかです。多くの事例を使いわかりやすく解説されています。事例は、政策・ビジネス・教育と多岐にわたります。

特徴は、因果関係を知るための最先端のデータ分析手法について、数式を使わずに説明をしていることです。図が効果的に使われ理解しやすいです。

書評エントリーはこちらです。なぜ因果関係が重要なのか、データ分析の醍醐味などの思ったことをまとめています。

書評: データ分析の力 - 因果関係に迫る思考法 (伊藤公一朗)



ゼロからの経営戦略 (沼上幹)




日本の読者にとって身近な企業戦略について、11の事例を紹介しています。

具体的には次の企業です。ストライプインターナショナル、すかいらーく、TOTO 、幸楽苑、ハイデイ日高、パーク24、コマツ、富士重工業、富士フイルムホールディングス、ヤマトホールディングス、ソニー。

本書に書かれていた企業戦略の例で特に興味深かったのは、コマツの KOMTRAX (コムトラックス) という IT サービスでした。IoT やビッグデータの活用という点で示唆に富む内容です。

書評エントリーは書いていませんが、本書を取り上げたエントリーはこちらです。

KOMTRAX (コムトラックス) を知らずして IoT の成功事例は語れない



WHY から始めよ! - インスパイア型リーダーはここが違う (サイモン・シネック)




TED で 優れたリーダーはどうやって行動を促すか をプレゼンしたサイモン・シネックの著書です。

本書で紹介されているアイデアは、「人が動かされるのは、何を (what) ではなく、なぜ (why) である」 です。Why は、自分の動機・ビジョン・理念です。自分が信じていることを語り、共感が生まれれば人々を惹きつけられるという考え方です。

本書ではゴールデンサークルというフレームが紹介されています。中心から why, how, what の三重の円です。




ポイントはこの順番です。著者は、優れたリーダーは why → how → what の順で伝えると言います。

関連のエントリーはこちらです。

Why からはじまるゴールデンサークル:シンプルかつ応用度の高い思考アイデア

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。