2018/01/09

TED プレゼンテーションで成功する秘訣を、マーケティングリサーチに当てはめてみる


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TED でのプレゼンテーションを成功させるポイントを解説した記事がありました。


今回は、記事の内容をマーケティングリサーチに当てはめ、3つのポイントの本質を考えます。

エントリー内容です。

  • 印象的なプレゼンテーションをするための3つのポイント
  • マーケティングリサーチに当てはめてみる
  • 3つのポイントの本質


印象的なプレゼンテーションをするための3つのポイント


記事で紹介されている3つのポイントは、以下の通りです。

  • 新たな世界の見方を提供しているか
  • 与えられた問題について、より賢い解決策を提示しているか
  • インスピレーションを与えているか

記事には、TED のスタッフは、トークの質の善し悪しを判断するために、これら3つの観点から内容をテストしていると紹介しています。


マーケティングリサーチに当てはめてみる


TED で印象的なプレゼンをするための3つのポイントを、マーケティングリサーチに当てはめてみます。

3つは次のようになります。

  • 自分なりの新しいリサーチ課題や仮説を提示する
  • リサーチ課題に答えを出すための設計をつくる
  • 受け手に示唆や提言を提供する

以下、それぞれの補足です。


1. 自分なりの新しいリサーチ課題や仮説を提示する


マーケティングリサーチの目的は、リサーチの上位にあるマーケティングの問題解決のために、リサーチから答えや示唆を提供することです。

TED での1つめの 「新しい見方を提供する」 とは、マーケティングリサーチの文脈では、マーケティング課題 (= リサーチ目的) に対して、自分なりの新しい視点でリサーチ課題を設定することです。

リサーチ課題とは、リサーチで何に対して答えや見解・結論を出すかです。リサーチ目的を達成し、マーケティング上の問題を解決するために、どのような 「問い」 を設定するかです。

新しい見方の提供には、リサーチ課題 (= 問い) に対する 「仮説」 も含まれます。


2. リサーチ課題に答えを出すための設計をつくる


TED の2つめのポイントは、「その問題について、より賢い解決策を提示しているか」 でした。

マーケティングリサーチに当てはめると、解決策の提示とは、設定したリサーチ課題および仮説に対して、どのような方法でリサーチをするかのリサーチ設計をつくることです。

リサーチ目的は why 、リサーチ課題は what で、リサーチ設計は how です。


3. 受け手に示唆や提言を提供する


TED の3つめは 「インスピレーションを与えているか」 です。

マーケティングリサーチでは、リサーチ結果の受け手 (リサーチ発注者やレポートの読み手) に、新しい気づきや示唆を与えているか、さらには、アクションに寄与するなどの提言にまで踏み込んでいるかです。

リサーチから提供する内容が、受け手にとって全て知っていることであれば、インスピレーションを与えることはできません。既知情報に比べて、"what's new" がどれだけ含まれているかです。

単に新しい知見を与えるというだけではなく、マーケティング課題の解決にどれだけ貢献できるかです。


3つのポイントの本質


ここまでは、TED でプレゼンテーションを成功させるするための3つのポイントをマーケティングリサーチに当てはめて考えました。

3つとも当てはまるということは、価値のあるプレゼンテーションとマーケティングリサーチには共通点があるということです。

TED で価値のあるプレゼンをするための3つのポイントは以下でした。

  • 新たな世界の見方を提供しているか
  • 与えられた問題について、より賢い解決策を提示しているか
  • インスピレーションを与えているか

あらためて考えると、それぞれが意味することは次のようになります。

  • 自分の価値観や視点でものごとを見る。表面的な事象だけではなく、奥にある本質を見極める
  • 見極めた本質に対して、自分は何をするか
  • 自分がやったことは、世の中にどんなインパクトを与えられるか

以下、それぞれについてご説明します。


1. 自分の価値観や視点でものごとを見る。
表面的な事象だけではなく、奥にある本質を見極める


いかに自分の視点を持てるかです。自分が大切にする価値観や美意識というレンズから、世の中をどう見るかです。それが新たな世界の見方の提供につながります。

どう見るかの際に、単にものごとの表面的な事象だけにとどまらず、事象の奥にある本質にどれだけ迫れるかです。事象を引き起こした原因や問題、裏側の構図や仕組みはどうなっているかです。


2. 見極めた本質に対して、自分は何をするか


自分なりの視点で獲得した見方、その見方から見い出した本質に対して、自分は何をするかです。

新しい見方を提供したり、本質を見極めるだけでは、世界には何も影響を与えているとはまだ言えません。自分が何をするか、どんな行動を取るかです。


3. 自分がやったことは、世の中にどんなインパクトを与えられるか


理想的には、自分が起こした行動によって、世の中に何かしらのインパクトを与えられることです。

TED のようにプレゼンを聞いているオーディエンスにインスピレーションを与えているか、マーケティングリサーチでは価値のあるアウトプットを提供できているかです。

一般化すれば、自分の行動から社会にどんな貢献をするかです。

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多田 翼 (書いた人)


複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略、プロダクトマネジメント、マーケティングのコンサルティング及びメンター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝のランニング。

内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。