投稿日 2018/12/12

リーダーの本質。「ここではないどこか」 に人々を導くリーダーに必要な能力を考える


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今回は、リーダーシップについてです。

  • リーダーシップに自信がない…
  • リーダーに必要な力は?
  • どうすればリーダーシップを高められる?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。

いきなりですが、リーダーとは何をする人でしょうか?

肩書きにリーダーがついていなくても、仕事ではリーダーシップが求められることはあるのではないでしょうか。

この記事では、リーダーシップとは何か、リーダーの本質、リーダーに必要な能力を書いています。

以下は、エントリー内容です。

  • リーダーの本質
  • リーダーに必要な能力 (3つ)
  • 優れたビジョンを創るために


リーダーの本質


リーダーとは、ここではないどこかに導く人です。「ここ」 とは現実、「どこか」 とは理想とする場所や世界です。

リーダーに求められるのは、人々が自分も付いていきたいと思える 「ここではないどこか」 を示すことです。

人間は本能的に現状維持を望み、変化を避ける動物です。

変化を避けるのは、これまでは今のままで生きてこられたのだから、変えると生存できなくなる可能性を高めると捉えるからです。変化をすると不確実性が高まり、生存本能が拒否するのです。

だからこそ、リーダーには必要なのは、現実とは離れた 「ここではないどこか」 に行くことを導き、人々への相応の理由や意味合いを提示することです。


リーダーに必要な能力


私が考えるリーダーに必要な能力です。3つあります。

  • 構想力
  • 決断力
  • 人間力

以下、それぞれについてご説明します。


[必要な能力 1] 構想力


リーダーは 「ここではないどこか」 を人々に示します。ビジョンを掲げ、未来に向けて先導する人です。

ビジョンとは自分たちが理想とする世界観です。

リーダーに求められるのは、未来という夢を、なるべく具体的なイメージにして鮮明に描けるかの 「構想力」 です。ビジョンという未来を絵にするためには、その未来がはっきりと見えている必要があります。他の人には見えていないものが、少なくともリーダーとなる人には見えています。

ただし、見えているだけでは足りません。描いた絵を人々に示し、語ることです。そして、語り続けることです。

人々にはまだ見えておらず気づいていない未来なので、始めは受け入れられないかもしれません。自分の信じることを何度でも語ることです。未来を示し続け共感してくれるフォロワーが生まれれば、一人の夢が皆の夢になります。


[必要な能力 2] 決断力


リーダーとは決められる人です。明確な答えのない状況でも決断を迫られた時に、覚悟を持って決められるかです。

リーダーの本質は、「ここではないどこか」 に人々を導くことです。向かい途中には、幾多の困難があります。

その状況で、どちらの道を行くのか、どのように行くのかを決めることが求められます。誰が考えても答えが1つしかないような場合はリーダーは特に不要です。答えのない状況こそ、リーダーが必要です。

何かを決めるということは、選ばない選択肢を明確にできるかです。A も B もという両方ではなく、B を捨て、A と決められるかです。決断とは何かを捨てることです。リーダーに求められるのが 「決断力」 です。


[必要な能力 3] 人間力


リーダーは、フォロワーという存在がいて成立します。

フォロワーから見て、この人なら付いて行っても良いと思える魅力があるかです。魅力的な人間であるかがリーダーの大事な要素です。どれだけの 「人間力」 があるかがリーダーには問われます。

リーダーの姿勢が手本としてフォロワーに示され、全体に影響を与えます。

リーダー自身が我が身を正し、自分を律した振る舞いができるかです。たとえ誰も見ていなくても、人として恥じない行動ができるか、鏡に映った自分に誤魔化すことなく、正しい行動が取れているかです。


優れたビジョンを創るために


リーダーに必要な3つの能力である構想力・決断力・人間力のうち、1つめの 「構想力」 について考えます。

構想力とはビジョンを描くことです。ビジョンとは、自分たちが創りたい理想とする世界観です。

良いビジョンの条件は2つあります。

  • 本質:本質的であり、わかりやすいこと
  • 共感:ビジョンに対して自分も実現したい世界観だと共感されること

ビジョンが本質的なことを言っており、共感されるためには、why, what, how に分けると考えやすいです。


Why


自分たちはなぜ 「ここではないどこか」 に向かうのかの理由や、目的が明確であることです。

Why に共感される意味合いがあれば、人々は重い腰を上げ今いる世界から移動することを望むようになります。


What


共感されるために大事なことの2つめは、ビジョンの中身です。

リーダーが示す 「ここではないどこか」 に対して、それを聞けば個々人が自分ごととしてイメージできるかです。具体的な世界観がリーダーの頭の中だけではなく、問われるのはフォロワーの中にも鮮明に描いてもらえるかです。

創りたい世界観の描写が本質的でわかりやすければ、人々に共感されるビジョンになります。


How


示したビジョンをどのように実現するかです。

移動のアナロジーで言えば、目指す先にどうやって行くかです。どの道を選び、その道をどのような方法で進むのかです。

ビジョンの文言には必ずしも具体的な How が入っている必要はありません。ただしリーダーには構想力の中にどのように実現するかの方針が入っていることが望ましいです。


まとめ


今回は、リーダーについて考えました。最後にまとめです。

  • リーダーとは、人々を 「ここではないどこか」 に導く人。人間は本能的に現状維持を望み、変化を避ける動物。だからこそ、現実とは離れた 「ここではないどこか」 に行くために、人々へ理由や意味合いを提示する
  • リーダーに必要な能力は3つ。構想力、決断力、人間力
  • 構想力とはビジョンを描く力。良いビジョンは本質的であり、人々から共感される。良いビジョンを創るために Why, What, How を考えるとよい

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。