
今回は、商品やサービスの提供価値を確かめる方法です。
この記事でわかること
- ユーザーへの提供価値を確かめる質問
- 1. ジョブは何か
- 2. 使うと何が得られるか
- 3. もし使えなかったらどう困るか
- 4. 他の代替手段は何か
- 5. お金を払ってでも欲しいか
この記事で書いているのは、プロダクト、商品やサービスが顧客にとってどんな価値があるかを見極める方法です。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。
ユーザーへの提供価値を確かめる質問
今回ご紹介するのは、次の五つの質問からユーザーへの提供価値を確かめる方法です。
ユーザーへの提供価値を確かめる質問
- ジョブは何か
- 使うと何が得られるか
- もし使えなかったらどう困るか
- 他の代替手段は何か
- お金を払ってでも欲しいか
ではそれぞれについて順番に見ていきましょう。
[質問 1] ジョブは何か
提供価値を見極める一つ目は、ジョブは何かという視点です。
ジョブとはジョブ理論 (Jobs to be done) からです。日本語に訳せば、片付ける用事、済ませたい仕事です。
ジョブ理論では、商品やサービスの位置づけはジョブを片付けるために 「雇う」 と表現します。「自分たちの商品やサービスは顧客の具体的にどんなジョブのために雇われるのか」 から、提供価値を見出していきます
「ジョブは何か」 が意味するのは、商品やサービスが使われる前の状況や背景から理解することです。
[質問 2] 使うと何が得られるか
商品やサービスを使うことによって得られるものとは、本質的な提供価値です。
使うことによってどんなベネフィットがあるのか、嬉しさがあるかです。これがあるから商品やサービスを使ってくれるという価値を顧客視点で理解します。
使う前の Before に対して、After では何が変わるのかを把握します。
[質問 3] もし使えなかったらどう困るか
もし仮に自分たちの商品やサービスが使えなくなったとしたら、顧客はどれぐらい困るでしょうか?
困る度合い、具体的にどう困るかも理解をすることによって、提供価値が見えてきます。
困る度合いが深く、影響範囲が広いほど商品やサービスからの価値を提供できています。
[質問 4] 他の代替手段は何か
三つ目とも繋がりますが、もし自社の商品やサービスがなかったとしたら、顧客は自分のジョブを解決するために他の手段として何を雇うでしょうか?
その代替手段が競合になります。代替手段でも同じようにできるのか、代替手段ではできないことは何かから、自分たちの解決手段が優れている点、劣っている点を見極めます。
競合他社のソリューションでも簡単に代替できるようであれば、競合優位性がその分だけ低いと言えます。
[質問 5] お金を払ってでも欲しいか
自分たちの商品やサービスは、顧客からするとお金を払ってでも必要だと思ってもらえているかです。
顧客にとって 「あればいい」 程度のものなのか、それとも 「ないと困る」 ような存在なのかです。マーケティングでは Willing to pay (WTP) と表現します。自分たちの商品に対してお金を払ってでも欲しいと思っている度合い、支払う意思の強さです。
併せて理解しておくといいのは、そのお金は誰の (どこの) 、何のための予算からなのかです。特に BtoB のビジネスにおいては、予算権限や決済承認プロセスも理解しておくといいです。
まとめ
今回は顧客への提供価値を知るための質問を5つご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
ユーザーへの提供価値を確かめる質問
- ジョブは何か (商品やサービスが使われる状況や背景から理解する)
- 使うと何が得られるか (嬉しいことなど本質的な提供価値)
- もし使えなかったらどう困るか (困る度合い, 影響範囲)
- 他の代替手段は何か (顧客視点での競合)
- お金を払ってでも欲しいか