
今回はマーケティングについてです。
ジョブ理論と顧客の不を取り上げます。
✓ この記事でわかること
- マーケティングのジョブ理論
- 顧客の不
- ジョブと不はセットで捉える
- ジョブと不を明確にする文章テンプレート
この記事で書いているのは顧客理解の方法です。顧客のジョブと不から顧客課題を理解するやり方をご紹介しています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
マーケティングのジョブ理論
今回の記事でお伝えしたいメッセージは 「顧客課題の深い理解のために “ジョブ” と “顧客の不” はセットで捉えよう」 です。
まずはジョブから見ていきましょう。
マーケティングのジョブ理論をお聞きになったことはあるでしょうか?
ジョブとはもともとの英語では 「Jobs to be done」 です。日本語に訳せば 「済ませたい用事」 「片付けたい仕事」 です。
マーケティングの例えで、ドリルを買いに来たお客に対して 「お客が買ったのは 1/4 インチのドリルではなく、本当に欲しいのは 1/4 の穴」 というものがあります。
ここでのジョブ (済ませたい用事) は穴を開けることです。例えばガーデニングの木製の棚にネジをつけるために穴を開けるというジョブです。
ジョブから学べること
ジョブ理論で特徴的なのは、お金を払って買った商品やサービスはジョブのために 「雇った」 と表現します。商品・サービスはジョブを解消するための手段だからです。
ジョブ理論が教えてくれるのは、お客が欲しがっている表面的なことの奥に目を向けることの重要性です。背後にある目的や利用価値へのどんな期待か見極めることが、深い顧客理解につながります。
顧客の不
では、顧客理解のもう一つのポイントである 「顧客の不」 を見ていきましょう。
不とは顧客が感じている不便、不満、不都合、不安、不快感の総称です。マーケティングで大事なのは今使っている商品、利用しているサービスに対する抱いている不をどこまで理解できるかです。
不には二種類があります。顕在化し顧客自身がすでに認識している不と、まだ本人が自覚できていないがもしそうだと気づかされれば自覚される潜在的な不です。
ポイントはいかに顧客の奥にある本質的な不を見出だせるかです。
ジョブと不をセットで捉える
ここまでジョブ理論と顧客の不を見てきました。
二つは連動するのでセットにして顧客理解を深めていくといいです。具体的には次のようなステップとする方法です。
✓ 顧客のジョブと不をセットで捉える
- ジョブは何かを見極める (やりたい・済ませたい顧客課題)
- 背後にある不を見出す
- 顧客が現状で選んでいる解決方法を知る (例: 競合となる他社の提供ソリューション)
- そのやり方への不は何かを見極める
- 不を解決する自分たちのソリューションをつくる
- ジョブのために他ではなく 「自分たちが選ばれる理由」 をつくる
ジョブと不を明確にする文章テンプレート
顧客ことをただ漠然と理解しようとするのではなく、「顧客のジョブは何か」 「顧客の不は何か」 を言葉にして意識しながら顧客に向き合うといいです。
あたかも念仏のように意識して言葉にして、直接言ったり頭の中で唱えるようにです。
ジョブと不を明確にする文章テンプレートをご紹介しますね。
ジョブと顧客の不から、次の文章で [] 内を具体的に解像度高く埋められるまで顧客課題を掘り下げます。
[ターゲット顧客] は [ジョブ] をしたいが、現状の [やり方・ソリューション] には [顧客の不] という問題がある。よって私たちは [ソリューション] を提供する。
まとめ
今回はマーケティングの顧客理解についてでした。
最後にまとめです。
マーケティングのジョブ理論
- ジョブとは Jobs to be done で日本語に訳せば 「済ませたい用事」 「片付けたい仕事」
- お金を払って買った商品やサービスはジョブのための手段 (雇うもの)
- ジョブを通して顧客はどんな利用価値を期待しているのかを見極め、深く顧客を理解する
顧客の不
- 不とは顧客が感じている不便、不満、不都合、不安、不快感の総称
- ポイントはいかに顧客の奥にある本質的な不を見出だせるか
ジョブと不を明確にする文章テンプレート
- 以下の [] 内を具体的に解像度高く埋められるまで顧客課題を掘り下げる
- [ターゲット顧客] は [ジョブ] をしたいが、現状の [やり方・ソリューション] には [顧客の不] という問題がある。よって私たちは [ソリューション] を提供する