今回は戦略についてです。「戦略的になる方法」 をご紹介します。
✓ この記事でわかること
- 戦略とは何か
- 本質の掘り下げ
- 「戦略的」 になる5つのポイント (目的, やらないこと, 3つの視, 勝ち筋, 負け戦)
この記事で書いているのは、ものごとを戦略的に捉えたり考えるためにどうすればいいかです。
ポイントを5つに絞ってご説明しています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
戦略とは
ポイントを5つご紹介する前に、そもそも戦略とは何でしょうか?
私の一言の定義は、戦略とは目的を達成するための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごとです。
戦略の上には前提として目的があります。目的を達成するための手段が戦略です。
大事なのは、戦略は 「やらないこと」 を決めるためにあります。やらないことを決め捨てるからこそ、残ったやることに注力できるのです。
では、戦略的に考えたり実行するためにはどうすればいいでしょうか?
戦略的になる方法
私が考える戦略的になるためのポイントは、次の5つです。
✓ 戦略的になる方法
- 目的の明確化
- 「やらないこと」 を決める
- 3つの視を充実させる
- 勝ち筋をつくる
- 負け戦を想定する
ではそれぞれについて順番に見ていきましょう。
目的の明確化
戦略の定義でお伝えしたように、戦略とは目的があってのものです。
逆に捉えれば目的がなかったり、あっても曖昧では本来は戦略をつくることができません。
戦略的になるための第一歩は目的の明確化です。自分たちが目指す先、どんなゴールを設定するかと、目的を解像度高く設定します。
「やらないこと」 を決める
2つ目のポイントも戦略の定義からです。戦略とは目的達成のための 「やること」 「やらないこと」 の決めごとでした。
順番は先に 「やらないこと」 です。やらないことを決めるのは、やることを決める以上に難しいものです。
やることは足し算、やらないことは引き算の考え方です。「あれもこれも」 ではなく 「あれかこれか」 で、意思と覚悟が問われます。
3つの視を充実させる
戦略的になる3つ目のポイントが、「3つの視」 です。3つの視とは何でしょうか?
視野、視点、視座です。
それぞれ次のような意識を持っておくといいです。
✓ 3つの視を充実させる
- 視野を広げる (空間的な見るフィールド (例: 参入する市場) , 時間軸を長くする)
- 視点を増やす
- 視座を変える (高くする, あえて低くする)
以上のような3つの視を充実させるとは、それだけ多くの着眼点を持っておくことです。
勝ち筋をつくる
戦略とは目的を達成するために存在します。多くの場合、目的達成には競争が起こります。
競争に勝つために大事なのは、まずは競争ルールの理解です。ルールとは制約条件です。どんな制約が自分たちに課されているのかを見極めます。
その競争ルールのもとで自分たちの勝ち筋をつくります。戦略の用語では KSF (Key Success Factor) と言います。成功のための特に重要なポイントです。
勝ち筋を徹底的に追求し、目的達成の確率を少しでも高めていきます。
負け戦を想定する
戦略的になるために 「What if」 という 「もし ~ ならどうするか」 を常に考えます。プラン B という代替案を持っておきます。
What if の中でも大事なのは、自分たちが負けるシナリオです。どうなってしまうと戦略が失敗に終わるかです。戦略の失敗とは目的の未達です。
失敗した場合の撤退シナリオも用意しておきます。負け戦だとわかっているのに、なんとかなるだろうという希望的観測でいつまでも実行し続けることは避けるべきです。
撤退するのは、自分たちがなんとしても生き残るためです。ゲームオーバーにならないための撤退です。
戦局が敗戦濃厚になってから撤退シナリオをあわててつくるのではなく、あらかじめ最悪のケースとして準備しておくと良いです。
まとめ
今回は戦略について、戦略的になるためにはどうすればいいかを掘り下げました。
最後に今回の記事のまとめです。
戦略の本質
- 戦略とは目的を達成するための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごと
- 戦略は 「やらないこと」 を決めるためにある。やらないことを決めるからこそ、残ったやることに注力できる
戦略的になる方法
- 目的の明確化
- 「やらないこと」 を決める
- 3つの視を充実させる (視野, 視点, 視座)
- 競争ルールを理解し、勝ち筋をつくる
- 負け戦を想定する (What if から撤退シナリオをつくっておく)