2019/01/13

ビジネスでもメール文化は衰退し、メッセージ中心のコミュニケーションへ。Slack から考えるオンラインコミュニケーションのあり方


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1125回目のブログ更新です。

今回は、仕事でのコミュニケーションツールについてです。

ビジネス向けメッセージサービスの Slack を取り上げ、仕事でのオンラインのコミュニケーションは、今後はメールではなくメッセージツールが中心になるということを書いています。

エントリー内容です。

  • スタートアップとコミュニケーションツール
  • Slack の特徴 (使いやすい理由)
  • メールからメッセージ・チャットへ


スタートアップとコミュニケーションツール


フリーランスとして独立し、スタートアップ企業の業務支援をしています (2019年1月現在) 。

私の知る範囲では、社員規模が50人未満程度のベンチャー企業では、社内のコミュニケーションツールは Slack や ChatWork などのメッセージサービスが主流です。メールよりも使われています。会社によっては、社内コミュニケーションは Slack だけで成立しているところもあります。

前職ではメールが中心で、必要に応じてメッセージを補足で使う程度でした。Slack だけでのコミュニケーションや情報共有に始めは慣れませんでしたが、今はメッセージサービスを中心にしたやり取りのほうが、メールが主流よりも仕事がしやすいです。


Slack の特徴 (使いやすい理由)


オンラインでのコミュニケーションツールで Slack が使いやすいと思う理由は、次の通りです。

  • ダイレクトメッセージとチャネルが分かれている
  • リアクションボタンがつけられる
  • 通知のコントロールができる
  • スレッドで会話のフローが分岐できる
  • API 連携が充実している

以下、それぞれについての補足です。


1. ダイレクトメッセージとチャネルが分かれている


ダイレクトメッセージでは、少人数のグループで会話ができます。相手が1人の場合の2人グループと、3人以上の複数人のグループです。

ダイレクトメッセージは、一時的なコミュニケーションで利用します。一定期間がすぎればリストから非表示になります。リスト内で増え続けることがなく管理しやすいです。

一方のチャネルは、参加している限りリスト内に表示され続けます。チャネルでは、例えば以下のようなグループでコミュニケーションや情報共有ができます。

  • 全社での業務連絡
  • 全社会議の連絡 (全体朝会やスプリントなど)
  • ニュース記事などの共有
  • 部署などの組織ごと
  • プロジェクトごと
  • 役員以上、マネージャー以上などの特定のレイヤー
  • 顧客情報共有 (訪問や来訪の報告の場)
  • その他 (例: ワイン好き、ゲーム部などの集まり)

Slack はダイレクトメッセージとチャネルの UX が異なるところに特徴があります。

ダイレクトメッセージの使い方は、従来のメッセージサービス (例: Google Hangout) やフェイスブックメッセンジャーと同じです。チャネルは、オンライン掲示板に近い使い方です。

メッセージはいずれもフローとして流れていきますが、よりフローの要素が強いのがダイレクトメッセージです。

Slack が便利なのは、コミュニケーションの意図によってダイレクトメッセージとチャネルを使い分けられることです。


2. リアクションボタンがつけられる


Slack にはリアクションボタンという機能があります。Facebook のいいねボタンのようなもので、多くのリアクションが用意されています。自分たちでつくったボタンを追加することもできます。

メッセージ内容によってはテキストで返すほどのものではなくても、リアクションボタンで気軽に反応することができます。自分の投稿メッセージにリアクションボタンが付くだけでも、うれしいと感じることもあります。

コミュニケーションのスピードが上がり活性化してくれるのが、リアクションボタンです。


3. 通知のコントロールができる


Slack での参加チャネルが多くなると、全てのチャネルの新着メッセージをその都度確認していると、仕事での集中が妨げられる要因になります。

Slack では通知のコントロールができ、チャネル内の全てのメッセージに通知が来るようにするか、自分へのメンションが来た時だけ、または必要に応じてミュートにすることもできます。パソコンとスマホで通知を分けることも可能です。


4. スレッドで会話のフローが分岐できる


Slack にはスレッド機能があります。スレッドを使うと、チャネル内の特定の人だけでの会話ができます。

例えば、その相手だけに質問をすれば事足りるとき、「了解です」 などの一言メッセージで済む場合は私はスレッドのほうを使っています (文字すらも不要だと思えばリアクションボタンで返します) 。

そのやり取りに関係ない人からすると、メッセージのやりとりをチャネル内で長く続けられるより、スレッド上でやってくれるほうがよいのではと思います。


5. API 連携が充実している


Slack の特徴は他のサービスと API で連携できることです。

例えば、Google Drive や Evernote 、プロダクト開発のツールであれば Jira や GitLab とつなぐことができます。API 連携により、他のツールでの更新情報が自動で Slack のチャネル内に流れてくるので情報の一元管理ができます。


メールからメッセージ・チャットへ


社内でのコミュニケーションが活発な企業や組織で思うのは、メールではスピード感に追いつけないことです。Slack のようなメッセージツールに比べ、メールはコミュニケーション速度が遅く、会話の密度も低いです。

メールの設計思想は、手紙からのアナロジーで作られています。対してメッセージツールは会話からのアナロジーです。

長い文章であればメールは便利ですが、スタートアップでの社内のオンラインコミュニケーションを見ていると、自然とメールは淘汰され、Slack のようなメッセージツールが中心になっています。会社によっては、Slack だけで完結しています (メールは社外の人とのやり取りのみ) 。

メール文化は今後は最適なものではなくなり、メッセージやチャットのサービスが主流になっていくのではないでしょうか。


最後に


今回は、ビジネスでのオンラインコミュニケーションについて書きました。

前提としては少なくともベンチャー企業や中小企業の規模では、Slack のようなメッセージが使いやすいように思います。大企業でも同じなのかは興味深いテーマです。

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。