2019/01/11

余白があるからこそ、強くも美しくもなる。余白を持つことの意味は何かを考える


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1123回目のブログ更新です。今回は、自分の中に 「余白」 を持てているかについて書いています。


この記事でわかること


コミュニティとレイアウトにおける余白の重要性から、余白を持つことの意味を書いています。

以下は、記事の内容です。

  • 余白がコミュニティを強くする
  • レイアウトの5原則に見る余白の重要性
  • 余白を持つことの意味


余白がコミュニティを強くする


人生の勝算 という本には、コミュニティが形成されるときの、5つのポイントが紹介されています。



コミュニティを強くする条件は、以下です。


コミュニティを強くする条件
  • 余白があること (完璧ではないこと)
  • クローズドの空間で常連客がいる
  • 仮想敵をつくる
  • 秘密やコンテクストが共有され、共通言語がある
  • 共通する目的やベクトルを持つ


著者の前田氏は地方出張に行くと、必ず現地のスナックに訪れるそうです。

スナックはもともと家族の影響で身近な存在であり、スナックからコミュニティの本質に気づかされるとのことです。スナックを訪れる度に、「全てのファンビジネスの根幹はスナックなのではないか」 と思わされるような学びがあると言います。

スナックに見られる、コミュニティが形成される5つのポイントは、次のように本書に書かれています。

コミュニティが形成される上で、5つのエッセンスがあります。これらはすべて、スナックコミュニティという現象から抽象化できるものです。

最初の二つは ① 余白の存在、② 常連客の存在です。コミュニティを作る上では 「余白」 が重要になります。そして、スナックにおいては、ママ自体が、確かな余白として設計されています。

ママは若くてきれいな女性である必要はなく、例えば一緒にお酒を飲んだお客より先に潰れても良いし、どこか頼りなくても良い。プロフェッショナルとしては、粗だらけです。

でも、その未完成な感じが、逆に共感を誘い、仲間を作ります。みんなでこのママを支えようという結束力が生まれ、コミュニティが強くなります。

 (引用:人生の勝算)

5つのうち、1つめは 「余白があること」 、2つめは 「常連客の存在」 です。

引用を続けます。

コミュニティが深まる要素として、前述の ① 余白があること、② クローズドの空間で常連客ができること、以外に、③ 仮想敵を作ること、④ 秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること、⑤ 共通目的やベクトルを持つこと、の三つがあります。

トラブルが起きた朝方のスナックでは、まさにこの三つが同時に成立しています。

③ 「仮想敵」 の観点では、ママを責める常連客は、まず皆の敵になり、ママを皆で守ることで結束が強まります。④ 「秘密共有」 の観点では、このトラブルのことは、他のお客には言わないで、我々だけの胸にしまっておこう、という共通認識やコンテクストが出来上がります。

⑤ は、これは ③ と似ていますが、このお店のトラブルを解決する、という一つの目的にそれぞれが向かっていくことで、絆が生まれます。

 (引用:人生の勝算)

5つのうち興味深いと思ったのは、1つめの 「余白があること」 です。ここでの余白とは、完璧ではないことです。

スナックのママが完璧な存在ではないからこそ、スナックというコミュニティに一体感が生まれ強くなります。


レイアウトの5原則に見る 「余白」 の重要性


余白を持つことを、デザインの観点から考えます。

 「レイアウトの5つの法則」 というものがあります。

デザインを専門にする人に限らず、ビジネスパーソンであれば知っておいて損はないルールです。センスの有無ではなく、知っているかどうかで相手に伝わりやすいレイアウトにできます。

レイアウトの5つの法則は次の通りです。


レイアウトの5つの法則
  • 余白を十分にとる
  • 揃えて配置する
  • 関連するものをグループ化する
  • 強弱をつける (重要な箇所を強調する)
  • 同じパターンを繰り返す


以下、それぞれの簡単な補足です。


[法則 1] 余白を十分にとる


  • 資料の端から端まで何かが書いてあると、読み手は窮屈に感じる。見づらく読みづらい資料になってしまう
  • レイアウトでは、余白をとり余裕をもって配置する。スライドの一番外側、図や写真、テキストボックスなどの各要素のまわりに余白をとる
  • 余白とは、結果的に余ったスペースではない。不要な情報を削り意図的に情報がないスペースをつくること


[法則 2] 揃えて配置する


  • たとえ文字や図を美しく作っても、各要素がバラバラの位置に配置されていると、資料は混沌としたイメージを与えてしまう
  • スライド資料であれば左揃えを基本にし、要素同士を縦と横で揃えて配置すると見やすくなる
  • グリッド線やガイド線を利用し、図やテキストボックスを配置し、位置をそろえるようにするとよい


[法則 3] 関連するものをグループ化する


  • 関連のあるもの同士を近づける。内容に沿ってグループ化をすると、読み手には資料全体の構成やロジックが理解しやすくなる
  • 報告書やレポートなどの文字が中心の書類も、グループ化すれば文章構造のまとまりが見やすくなる


[法則 4] 強弱をつける (重要な箇所を強調する)


  • 文章や単語、図は重要度に応じて目立ちやすさを変え、見た目の強弱をつける。強弱から読み手は資料の内容を把握しやすくなる
  • 強弱のつけ方は、サイズ、太さ、色、枠で囲む、背景をつけること
  • ただし、強くする要素を増やしすぎると資料は見づらくなり逆効果。1つの資料に使う文字の太さやサイズ、色が多すぎないように注意する


[法則 5] 同じパターンを繰り返す


  • 資料に統一感があると、読み手はストレスなく見たり読むことができる
  • 統一感のない資料は、ページやスライドごとに読み手は構造を理解しなければならず、スムーズな把握の妨げになる
  • スライドでは、タイトルのサイズや色、余白の量、本文の文字フォントを、スライドを通して統一する。同じパターンで繰り返せば、安定感のある資料を作ることができる


レイアウトの5つの法則は、詳しくは以下の本に書かれています。



私はこの本を読み、レイアウトデザインの考え方を学びました。参考に書評のエントリーはこちらです。



余白のつくり方


レイアウトの法則の1つめ、余白についてです。

例えば資料のスライドで余白をつくるためにやることは、以下となります。


スライドで余白のつくり方
  • そのスライドで最も言いたいことを一言で表現するメッセージをつくる
  • メッセージをベースに、スライドで必要な情報の優先順位を決める
  • 不要な情報は削ぎ落とす (取捨選択)
  • スライドには本当に必要な情報だけにし、余白があるスライドにする


同じことが、自分の時間における余白をどう確保するかにも当てはまります。

つまり、大事なことは何か、そのための優先順位を明確にし、必ずしも必要ではないことは捨てる、なるべく本質だけを残した状態になり、余白も確保できている状況です。


余白を持つことの意味


自分の中で余白があると、なぜ良いのでしょうか。

私が思う余白を持つ意味は、以下の3つです。


余白を持つ意味
  • 余白とは自分が変わる余地、成長する伸びしろがあること。未完成の状態である [コミュニティからの示唆]
  • まとまった考える時間と心理的な余裕が確保できる。立ち止まって考えるなど振り返りができる。大事なことに集中できる [レイアウトからの示唆]
  • 一見すると無駄なことや、すぐに成功するかどうかわからないような新しいことに取り組める


まとめ


今回は、余白を持つ意味について書きました。

最後に今回の記事のまとめです。

  • コミュニティを強くする条件
    • 余白があること (完璧ではないこと)
    • クローズドの空間で常連客がいる
    • 仮想敵をつくる
    • 秘密やコンテクストが共有され、共通言語がある
    • 共通する目的やベクトルを持つ

  • レイアウトの5つの法則
    • 余白を十分にとる
    • 揃えて配置する
    • 関連するものをグループ化する
    • 強弱をつける (重要な箇所を強調する)
    • 同じパターンを繰り返す

  • 余白を持つ意味
    • 余白とは自分が変わる余地、成長する伸びしろがあること。未完成の状態である [コミュニティからの示唆]
    • まとまった考える時間と心理的な余裕が確保できる。立ち止まって考えるなど振り返りができる。大事なことに集中できる [レイアウトからの示唆]
    • 一見すると無駄なことや、すぐに成功するかどうかわからないような新しいことに取り組める


最後に


今回は、日頃から大切にしたいことである 「余白を持つこと」 について考えました。

今の自分の働き方はフリーランスで複数企業とそれぞれやり取りをしているので、あらためて大事だと思ったのが余白の存在です。

余白をどう持つかは、個人のレベル、事業、企業全体でも考えさせられます。



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。