今回は書評です。本のタイトルは プレゼン思考 (小西利行) です。
✓ この記事でわかること
- 本書の概要
- プレゼンの本質とは？
- 仕事で重宝するプレゼン必勝方程式
- マーケティングの視点で読み解くプレゼン必勝法
- 顧客インサイトとの共通点
この記事でわかることの最後に書いたように、マーケティングの観点からも興味深く読めた本でした。
よかったら記事を最後まで読んでいただき、ぜひこの本も手に取ってみてください。
この本に書かれていること
今回ご紹介したい本は、プレゼン思考 (小西利行) です。ビジネス書籍のノウハウ系で、久々に当たりの本でした。
タイトルは ｢プレゼン思考｣ ですが、プレゼンだけではなく、広く ｢ビジネスでの提案｣ に活かせる内容です。
この本を一言で説明すれば、｢プレゼンの必勝法がわかりやすく書かれている本｣ です。
参考になることが多く書かれていましたが、中でも ｢プレゼン必勝方程式｣ と呼ばれるフレームが良かったです。プレゼン以外にも企画を考えたり提案をする時など仕事で汎用的に使えます。
以下は、この本の内容紹介からの引用です。
のべ1万回以上のプレゼンをしてきた広告業界のプロフェッショナルが指針にしている ｢伝え方の必勝方程式｣ とは？
並みいるトップ経営者たちを前にして、著者が ｢どうやって話を組み立てているのか｣ ｢どんな言葉を選ぶのか｣ ｢ (内容を) どう見直しているのか｣ など、ビジネス現場で話し手が迷うポイントを徹底解説。さらに、クリエイターならではの企画、アイデア、発想を研ぎ澄ませるメソッドも丁寧に解説。
プレゼン、説明、会議、朝礼、面接…… あらゆる対面･人前で使える ｢心を動かす話し方｣ 決定版です。
プレゼンの本質
まずは、そもそものプレゼンとは何かです。
プレゼンとは？
この本 プレゼン思考 では、プレゼンとは ｢人を動かすもの｣ と捉えています。
プレゼンで相手からの共感を生み、ともに行動するきっかけにします。
出典: PRESIDENT Online
プレゼン必勝方程式
人を動かすために使える成功法則が 、｢プレゼン必勝方程式｣ です。この本は ｢プレゼン必勝方程式｣ を知ることができただけでも読んだ価値がありました。
シンプルで、シンプルだからこそ本質を突いたフレームです。
出典: PRESIDENT Online
相手が提案に納得するのは、｢課題 → 未来 → 実現案｣ というロジックがあるからです。
3つはそれぞれがさらに3つに分解できます (3 × 3 = 9) 。これがプレゼン必勝方程式です。
出典: PRESIDENT Online
* * *
マーケティング視点で見る必勝方程式
ではここからは、プレゼン必勝方程式の ｢未来｣ の中にある ｢隠れニーズ｣ について、マーケティングの視点で掘り下げていきます。
｢隠れニーズ｣ と ｢隠れ不満｣
隠れニーズとは、人が自分でもはっきりとは認識していないニーズです。意識されていなく、潜在的な欲求です。
隠れニーズの背後には ｢隠れ不満｣ があります。これも ｢隠れ｣ という言葉がついているように、無意識下にあり、そうだと気づけば不満に思うものです。または、商品･サービスの売り手が気づいていないお客さんが感じている不満を意味することもあります。
｢実はこんな不満がある｣ という隠れ不満、｢確かに欲しいかも｣ という隠れニーズをどれだけ捉えているかが、プレゼン成功のカギを握ります。
顧客インサイトとの共通点
隠れ不満と隠れニーズは、マーケティングの観点で言えば ｢顧客インサイト｣ だと理解しました。
顧客インサイトとは ｢人を動かす隠れた気持ち｣ です。
動かすとは、買う･使う･来店するなどです。普段はお客さん本人も自覚していませんが、何かしらのきっかけでそうだと気づけば、思わず買ってしまうなどの行動につながる奥にある感情です。マーケティングでは顧客インサイトのことを ｢心のツボ｣ と言ったりもします。
顧客インサイトは ｢人を動かす隠れた気持ち｣ で、今回のプレゼンに話をつなげると、プレゼンは ｢共感を生み、人 (相手) の心を動かすもの｣ でした。共感は何によって生まれるかというと、相手の課題感を深く理解し、隠れ不満を解決して、隠れニーズに応える提案 (未来を実現する案) を示すからです。
もう一度マーケティングの視点を入れると、マーケティングとは、深く理解した顧客インサイトに刺さる魅力的な価値提案をして、価値をもたらし、お客の成功や幸せを実現することです。
このようにマーケティングの観点からも ｢プレゼン思考｣ という本は学びがあり、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
まとめ
今回は書籍 プレゼン思考 をご紹介し、マーケティングの ｢顧客インサイト｣ から興味深く読めたポイントをご紹介しました。
最後にまとめです。
プレゼン思考
- プレゼン必勝法がわかりやすく書かれている本
- プレゼンだけではなく広く ｢ビジネス提案｣ に活かせる内容
- ｢プレゼン必勝方程式｣ と呼ばれるフレームを学べただけでも読んだ価値があった
プレゼン必勝方程式
- 課題 (今こうですが) → 未来 (こうなりましょう) → 実現案 (この方法で)
出典: PRESIDENT Online
マーケティング視点で見る必勝方程式
- プレゼン成功のカギは、｢実はこんな不満がある｣ という隠れ不満、｢確かに欲しいかも｣ という隠れニーズをどれだけ捉えているか
- 隠れ不満と隠れニーズは、マーケティングの ｢顧客インサイト｣ である
- マーケティングでは、顧客インサイトを深く理解し、インサイトに刺さる魅力的な価値提案をして、お客の成功や幸せを実現する。プレゼンとも共通する
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