投稿日 2013/03/29

コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました

コモンズ投信が主催する「はじめてのコモンズ」に行ってきました。

コモンズ投信の伊井社長が直接、会社概要や「コモンズ30」ファンドについて解説をしてくれるセミナーです。説明は他にも、資産運用のポイントや投資信託の選び方、保険や貯蓄についてなどかなり幅広く、投資全般について多岐に渡りました。

「はじめてのコモンズ」という名前からわかるように、セミナー対象者はコモンズに関心があったり、資産運用自体これから、という人たち。私自身も、コモンズには興味があるものの、まだ口座開設や投資はしていない状況です。

参加人数は6人で(定員10名)、会場はコモンズ投信の会議室。2時間の予定が、質疑応答も十分に取っていただき、終わってみると1時間程度の延長。伊井社長曰く「つい話しすぎてしまう」らしく、時間が延びるのは毎回のようです。

今回のエントリーでは、備忘録も兼ねてセミナーの概要をまとめておきます。客観的なセミナー内容が中心で、参加して考えたことなどの主観の部分は別のエントリーで書いています。なお、以下で書いている順番はセミナーの流れとは一部変えています。

■セミナー開始

はじめに伊井社長から出席者に簡単な質問から。質問は3つで、
  • コモンズをどこで知ったか
  • 資産運用経験
  • 今日聞きたいこと
各自の自己紹介やブリーフィングも兼ねている感じでした。

■コモンズ30について

「30銘柄(企業)を厳選し30年かけて長期投資する」スタンス。銘柄選定の考え方は、長期的に企業価値を上げている会社。30社への投資額はほぼ均等とのことでした。コモンズ30の詳細はこちら

銘柄選定プロセス:
  • 公開企業の3,600社のうち、リサーチや定量/定性分析から150社に絞る
  • 150銘柄をさらに絞込み30社を選定。イメージは150人から30人のベストなチームをつくる(全て4番バッターで構成されたかつての巨人のようにはしない)
30銘柄のうち、年間で3社程度は入れ替えをしているそうです。理由は、①自分たちが選定を見誤ったと判断した時、②社長交代などで選定基準から外れた時。

(結果的に)選定された銘柄の特徴は、海外売上高比率の高い国内大手企業が中心。世界(特にアジア)の成長を取り込める企業が選ばれている。コマツ、日産、ホンダ、日東電工、ユニ・チャームなど。コモンズ30の投資銘柄はこちら

金融業界関係者が買いたい商品がない問題意識を持っている。コモンズでは自分たちが買いたい商品をつくった。現在のコモンズ30の顧客数は3,000名で、そのうち積立比率は70%と業界最高水準。

■投資について

伊井社長からのアドバイスとして、「金融商品は旬のものは買わないほうがよい」。正確に言うと、人気のあるものを人気のある時に買わないこと(例:W杯や五輪で注目されたブラジル)。理由は、旬なものはその時点ですでに高値になっているケースが多いから。

世の中には旬な情報が溢れ目につきやすい。例えば、マネー雑誌、ネット、大手金融機関の情報はその時の旬なものを取り上げる傾向がある。短期的な雑誌売上やアクセス数を目的としているため。情報は鵜呑みにしない姿勢で、自分の頭で考えることが大切。

投資には2つのハードルがある:
  • 良い商品をどう選ぶか(投資対象)
  • 投資タイミング
投資タイミングのほうが圧倒的に難しいとのこと。投資のプロでもタイミングだけの勝負だけで勝ち続けるのは厳しく、ましてや一般人には困難。よって、時間分散の考え方・実践がポイントに。

投資の3つの原則は、①長期投資、②複利運用、③分散投資。特に個人投資家にはこの3つは大事であると考えているとのお話でした。

哲学として、「分からないものには投資をしない」。ただし、分からないことを理解した上での投資は可。大事なのは、利益を出す本質的な源泉はどこにあるかを把握すること。投資のリスクは価格変動よりも不透明性にある。

資産を増やすためには3つしかない:
  • 所得を増やす。自分への投資が必要
  • 支出を減らす。保険やローンの見直しがポイント。「保険はブラックボックス満載の商品」
  • お金にも働いてもらう
3点目のお金に働いてもらうは、ストックとフローの資産の両方を回すことが大切で、
  • ストック:預金などすでに余っている資産も時間分散を行う
  • フロー:毎月の余裕分も積立等で投資へ

■分散投資の考え方

世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっている。それも、世界中で動きが連動している。よって、国/地域の分散以上に、「時間分散」の考え方が大事に。投資の方法としては、一定額を積立していくドルコスト法が有効。

ドルコスト法では、安い時にたくさん買え、高い時に少し買うことになり、結果的にうまく買える。毎月一定を積み立てるドルコスト法はプロにはなかなかできず、個人投資家の強み。時間を味方につけられる。

ただし、ドルコスト法は買うという「入口戦略」としては良いが、売り時の「出口戦略」は自分で考える必要がある。例えば、老後資金のために積立てている場合、65歳で換金することが決まっていれば、2-3年前から少しずつ解約していくとよい。一度に全て現金化するのはリスク。

積立のメリットは、(買うタイミングを決めるなどの)時間をかけずに続けられること。続けることが大事。上級者は、相場が悪い時は積立額を増やし、良い相場では減らすという調整はあり。

■日本株の投資≠日本経済への投資

グローバル化で、企業への投資が必ずしもその国の経済への投資ではなくなっている。伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」。海外売上高が大きい企業への投資は、海外への投資とも言える。

例えばダウ30銘柄のうち、16社は海外で儲けている企業。この間、ダウが史上最高値を更新したが、アメリカ国内の景気がいいというよりも、海外の成長を取り込んでいる企業の株価上昇と見ることもできる。

新興国の成長から利益を得る場合、以下の2つがある。
  • 新興国の企業に投資する
  • 新興国に進出している先進国企業(外資)に投資
後者で成長を取り込むのが有効ではないか。

■先進国への投資

先進国は低成長時代に入っている。TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くない。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。よって、個別の優良企業を選ぶことが必要。

日本も同じ状況で(むしろこの傾向強い)、アジアなど世界の成長を取り込める一部の企業をどう選び投資するかがカギ。日本株は長期集中投資がキーワードではないか。

■今の金融業界の話

個人金融資産は約1,500兆円。大部分がシニアに偏っているのが現状(60歳以上で60%、50歳以上で80%)。一方の20-40代の現役世代は「歴史的にお金がない」状態。現役世代の1/4世帯で貯蓄なし。以前は数%程度だった。

結果、大手銀行や証券会社の金融機関はシニア層相手のビジネスをしている。シニア向けに資産運用のアドバイス。定期から投資信託商品を売っている。

■資産運用と資産形成

すでに資産を多く持っているシニア世代は「資産運用」、資産が少ない現役世代はこれから「資産形成」。資産運用は短期、形成は長期と時間軸の違いがある。

大手金融機関が資産運用向けのサービスを展開しているのに対して、直販やネット証券、ネットバンクの商品は資産形成に適している。アドバイスとしては、選ぶ金融機関を間違えないこと。

★  ★  ★

以上は、セミナー内容の客観的な概要です。参加して考えたことなどの主観のエントリーはこちらです。(「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び|思考の整理日記


投稿日 2013/03/24

どれだけタフな交渉でも大切にしたい5つの原則

今の仕事は、あるプロジェクトのマネジメントをしています。この役割になった当初、痛感したのがもっと交渉力をつけないと、ということでした。

プロジェクトを管理するにあたり、社内外の関係者との調整はプロジェクト全体の進捗にも関係します。うまく合意できればスケジュール通りに進み、予算も想定通りでいけます。調整ができないと、スケジュールにひびくだけではなく、プロジェクトそのものにも影響することもあります。

そのために大事だとあらためて感じたのが交渉でした。こちらが考えていることをどう伝えるか、相手の言い分を理解しどこまで組み込むか。

表面的な交渉スキルではなく、そもそもの交渉とは何かから本格的に学ぼうと思ったのをきっかけに、交渉に関する本を何冊か読んでみました。ハーバード流交渉術などの古典的なものから、弁護士等の交渉のプロが書いた本まで、それなりに網羅的に読めたと思っています。今回のエントリーでは、交渉において原則としたい考え方を整理しています。

自分の中で、交渉の原則として大切にしたいポイントは次の5つです。
  • 交渉で大切なのは良い人間関係を築けるか。どれだけ相手とWin-Win・相互満足を目指せるか
  • 交渉相手を尊重し、相手の立場で考える
  • 人と問題を分ける。フォーカスするのは問題点とお互いの利害
  • 自分の感情をコントロールすること
  • 交渉は準備が8割

1.交渉で大切なのは良い人間関係を築けるか。どれだけ相手とWin-Win・相互満足を目指せるか

交渉は相手があってのものです。

複数の交渉に関連する本や実際の仕事を通じて思うのは、交渉相手との協力が不可欠であるということ。「交渉相手=敵」と位置づけるのではなく、あくまで「問題解決のパートナー」とみなす。お互いの立場は正反対でも、交渉を通じてどれだけ良い人間関係が築けるか、信頼し合えるか。この意識がまずは重要だと思います。

交渉では相手がいるということは、目指すべきはどれだけWin-Winが満たせるか。相互満足をいかに高めるかです。

こちらだけの要求が満たされ、相手の要望は叶わないような交渉および結果は、自分サイドだけを見れば成功かもしれませんが、相手と自分の両方で考えると交渉成功とは言えない。あくまでお互いの満足をいかに最大化できるかを目指す。

そのためのベースになるのが信頼に基づく交渉相手との人間関係だと思っています。交渉の本質は人間関係と言ってもいいくらい、交渉プロセスを通じて信頼関係を築いていく。

2.交渉相手を尊重し、相手の立場で考える

交渉でいかに信頼関係を築くか、相手との良い人間関係をつくれるか。そのために大切だと思っているのが交渉相手を尊重することです。お互いに異なる立場、利害を持っているので、交渉では時に相手への不満や納得できないケースも起こります。それでも相手をリスペクトする気持ちだけは忘れないようにする。

尊重するためには、相手の立場でどれだけ考えられるかがポイントになります。どういう立場で交渉に臨んでいるのか、利害は何か。相手の動機。なるべく向こうの立場を具体的に想像すること。

そのためにも相手の言い分や要求はしっかりと聴く姿勢が重要です。スタンスとして、こちらが話すよりも傾聴する・質問をするほうにウェイトを置いたほうがいい。経験からもそう思います。場合によっては向こうの要求は合理的でないと思っても、まずは聴く。とにかく聞く。そして言い分や相手のことを理解しようとする。納得する必要は必ずしもないですが、相手に理解していることを示すことが大事。

聴く姿勢から入ることで、相手の情報を引き出す効果もあります。要求の背景や理由も見えてくるし、話を聞くこと自体で相手に満足してもらうことにもつながると思っています。

リスペクトする気持ちを忘れず、相手の立場で考える、話を聴いて質問を投げかける。コミュニケーションを通じて信頼関係を少しずつ築いていく。一見遠回りかもしれませんが、こうした人間関係が交渉を通じてつくれるかが、結局は満足のいく交渉結果につながると思っています。

3.人と問題を分ける。フォーカスするのは問題点とお互いの利害

交渉において解決しなければいけないのは「問題」です。ついやってしまいがちなのが、問題ではなく相手を攻めてしまうこと。そうではなく、交渉相手と一緒に問題にフォーカスし、解決すべきお互いの共通の問題と位置づけるようにします。問題に対しては厳しい姿勢を取るのに対し、交渉相手には礼儀も含めて丁寧に対応する。

問題について、相手と共通点は何か・相違点はどこにあるのか。問題や利害への相違点については相手と話し、お互いの認識を確認すること。その際に相手の言い分にも耳を傾け、真摯に受け止める、理解を示すことの重要性はさっき書いた通りです。

問題について厳しい姿勢を取るということは、こちらも主張すべきことはきっちりと言うべきです。意見や考えは言わないと伝わらないし、どんなに気まずい雰囲気だろうが伝えるべきことはしっかりと言う。あくまで問題を解決するため、解決できるという前向きな姿勢で臨むことが大切です。

4.自分の感情をコントロールすること

言うが易し行うが難しなのが、交渉中の自分のコントロール。いかに感情や態度を自分で管理できるかです。

交渉とは信頼・良い人間関係を築くこと、相手を尊重する、話を聞いて理解する。これはわかっていても、実際の交渉の場では頭に血が登ることもあるし、利害や意見の隔たりが大きい時は、投げ出したくなることさえあります。その時に、立ち止まって、もしくは一歩下がって、冷静な自分を取り戻せるかどうか。一時の感情に流されずに理性を保てるか。こうした人間力も問われるのが交渉だと思っています。

自分の感情コントロールのためにどうすればよいか。まずは交渉目的に立ち返ることだと思います。交渉で何を決めようとしているのか、どんな結果が望ましいのか。

ハーバード流交渉術の本では「バルコニーに上がる」と表現されていますが、気持ちをその場から離し、あたかもバルコニーから庭を見ているように、交渉から距離を取り客観視してみるのも有効です。イメージとしては、自分が交渉している部屋や状況を、部屋全体が映るカメラで状況を眺めている感じ。その絵を自分の頭の中で思い描いていると、結構冷静になれたりします。

感情をコントロールするために、感情的な意見からは良い結果が生まれないと言い聞かせるのも大切。あとは、休憩を取ってその場から実際に離れることも有効です。トイレに行くだけでも、ちょっとコーヒーを飲むだけでも。

5.交渉は準備が8割

交渉の良し悪しは準備で決まると言ってもいいくらいです。交渉が困難であるほど準備に時間をかけるべき。交渉準備のポイントとしては、
  • 交渉の目的を明確にする
  • 獲得目標を設定する:①理想的なケース、②これ以上は譲歩できない最低ラインの設定、③理想と最低ラインの間の落とし所。落とし所は可能なら複数用意しておくとよい。何が譲れないのか、妥協点は何かを明確にすること。譲れない場合については、最悪、交渉決裂も視野に入れておく
  • 自分と相手の状況を整理:強みと弱みは何か。相手の立場、交渉で求めてくると考えられる主張・要望、相手の利害は何か
  • 代替案や他の選択肢はあるか。代替案はどのタイミングで出すか。すぐに出してもよい案、なるべく出さずに取っておくのか。多くの選択肢を用意して交渉できるとベター
  • 交渉に使える時間を確認する。いつまでに交渉を終え合意する必要があるのか。

★  ★  ★

今回のエントリーでは交渉について、これからも大切にした自分の中での原則を書いています。交渉は相手があってのことだし、当然ながらこの通りにうまくいかないケースもあります。むしろ経験上、すんなりと交渉プロセスが進むほうが少ないです。

交渉って、上司への提案・メンバーへの仕事の依頼・クライアントとの折衝など、いろんなパターンがあると思っています。いずれにも共通していることとして、交渉とは結局のところ自分の人間としての器が試されているということ。あらためて、大切にしたいと思っている交渉の原則は、
  • 交渉で大切なのは良い人間関係を築けるか。どれだけ相手とWin-Win・相互満足を目指せるか
  • 交渉相手を尊重し、相手の立場で考える
  • 人と問題を分ける。フォーカスするのは問題点とお互いの利害
  • 自分の感情をコントロールすること
  • 交渉は準備が8割
このうち、1~4までをできるようにすることは、自分の生き方や価値観が問われるし、人としての成長につながるのではと思っています。交渉については、テクニック的な話からそもそも論まで幅広いですが、これからも5つは大切にしたい考え方です。


最後に、当時、交渉を勉強するために参考にしていた本をいくつかご紹介しておきます。あまり載せすぎてもくどいので5冊ほど。












投稿日 2013/03/23

父親になるということ

タイトルの通りですが、子どもが生まれることになりました(予定は9月なので「これから」です)。

子どもはずっと欲しいと思っていたので待望の第一子です。本当の父親としてのスタートは実際に生まれてからかもしれませんが、今の時点で思うことを少し書いてみます。

■親の立場になって初めて気づいた「親への思い」

「自分の子どもができた」と知った瞬間は忘れられません。その時から自分が親になるということを意識し始めました。

親の立場で見られるようになってあらためて思ったのは、自分自身の親に対する感謝でした。もちろんこれまでも、自分を産んでくれたこと、育ててくれたことへの感謝の気持ちは持っていたのですが、生まれる前のことはあまり考えていませんでした。自分の子どもができたとわかってから、まだ生まれていないその子どものことをすでに色々と考えるんですよね。どんなふうに育ってほしいとか、何を伝えたい、名前、どんなふうに考えてほしいとか、こんな生き方をしてほしい、などなど。

で、思ったのが自分の両親も自分に対しては同じように思っていたんだろうな、ということ。例えば、母親が自分を妊娠中に気をつけていたことや意識して食べていたもの・取るようにしていた栄養の話とか、父親が一所懸命に考えてつけてくれたであろう「翼」という名前、生まれる前から自分のことを色々と考えてくれた。ありがたいな、と。そんなことは今まで考えたことはなかったのですが、自分の子供ができるとわかってからは、生まれる前の段階も含めて自然に親への感謝の気持ちをあらためて持つようになりました。

親の立場を実感するようになって、「自分の親の自分に対する気持ち」を少しリアルに感じることができた。そこから生まれた感謝の思い。この気持ちはどこかで親に伝えたいです。ちょっと今さらなので恥ずかしいとも思うのですが、せっかくの機会だし、今度実家に帰った時にでもそれとなく伝えてみようかなと思っています。

■子どもが今の自分を見てかっこいいと思ってくれるか

親の自覚を持つようになって、生まれてくる子どもに対して何を伝えたいかを考えるようになりました。自分の考え方や生き方を子どもにもちゃんと知ってほしいなと思っています。そのためには自分自身のことをもう少し整理しておく必要があるんですよね。伝えたいことを明確にしておきたい。本当に伝えたいことは何か。

伝え方も2つあると思っていて、直接話すことと間接的に伝えるやり方。間接的というのは、親の背中を見て子どもはどう感じて何を受け取るのかというイメージです。話したことについて親が実際にその通りにやっているのがわかれば、正面から語ったことと背中で語ったことがリンクする。その分だけ伝わって、子供もそこから考えてくれる。そんな親子関係になれればなと。

背中で語るということは、ある意味で自分の生き方を直接の言葉以上に子どもに見せるようなもの。子どもの目って鋭く、大人のウソを簡単に見抜く力を持っていると思います。特に親を見る子どもの視線はなおさら。言っていることと実際にやっていることが違えばすぐに気づくはず。

だからこそ問われるのは、自分がやっていることを自分の子どもに嘘偽りなく見せられるか。自分の選択や行動を誇れるか。自分の子どもが今の自分を見てかっこいいと思ってくれるか。

これまで自分の中で大切にしたいと思っていたのが、自分の気持ちにウソはつかないことでした。自分の感情や気持ちを誤魔化さないようにすること。今年になって自分が父親になる意識が生まれてからは、子どもに「自分で自分にうそをついていない」とはっきり言えるかどうかも考えるようになりました。

★  ★  ★

子どもができると、自分の中で守りの気持ちが大きく出てきてしまうかもしれません。もちろん守りの意識も大切ですが、これまで以上にチャレンジする気持ちを持つようにしたいです。

生まれてくる子どもに、いつか、自分が選択したチャレンジを伝え、こういう生き方もある、リスクを取って挑戦することの大切さを伝えたいと思っています。チャレンジすることを子どもに強要することはしたくはないですが、少なくともそういう生き方があることを知ってほしいんですよね。単なる上辺だけの言葉ではなく、自分の体験談としてリアリティのある話、伝え方を子どもにしたい。

そのためにも、リスクを取って挑戦する気持ちは忘れないようにしたいと思っています。そして実際にそういう選択・行動を取る。


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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。