2019/02/05

書評: 正しい判断は、最初の3秒で決まる (慎泰俊) 。直感を直感で終わらせずに次に活かす方法


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1148回目のブログ更新です。書評の記事です。

ご紹介したい本は、正しい判断は、最初の3秒で決まる です。





  • どんなことが書かれている本?
  • 直感とは何?
  • どうやって直感力をつけることができる?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事で書いているのは、この本の概要、直感とは何か、直感力を磨く方法です。

ぜひ、最後まで読んでみてください。

以下は、記事の内容です。

  • 本書の内容。直感と信念
  • 直感を磨くために
  • 直感について思ったこと


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

イチかバチかの決断を迫られるビジネスマンが、「直感」 をフル活用して社会で結果を残していくにはどうしたらいいのか。

投資家・NPO 代表として活躍する著者が、企業の様々な事例をもとに、最適なフレームワークを提案していく。


直感と信念


この本のキーワードは 「直感」 と 「信念」 です。本書では、それぞれを次のような意味で使っています。


直感と信念
  • 直感:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の発想を左右するもの
  • 信念:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の行為を左右するもの


下線で強調したように、本書では直感と信念の2つの違いは、発想に左右するか、行為に左右するかです。

直感や信念は、一瞬で 「ざっくりとした正しい答え」 を導いてくれると本書では説明されます。2つには以下の共通点があるとします。


直感と信念の共通点
  • 最善の選択肢を選びとる
  • 無意識のうちにやってくる
  • 直感も信念も仮説である
  • 経験に基づく身体知・暗黙知である。直感や信念は体で覚えるものであり、だからこそ同じ経験をしたことがない人に言葉で伝えるのは難しく理解されにくい


直感や信念は、本人にも理由がはっきりとはわからず 「なんとなく」 としか言えません。根拠は明確ではありませんが、正しさは漠然と確信できるものです。


直感を磨くために


直感は、自分の過去の体験・経験・知恵の総体がベースになっています。

自分の直感を磨くためには、いかに自分ならでは経験を積み上げるかです。本書で興味深く読んだ、経験を重ねる考え方は次の2つです。


経験を積み上げるために
  • 自分の時間を何に使うか
  • 知の深化と知の探索


自分の時間を何に使うか


経験を積んでいくためには、時間を何に使うかです。時間は最も希少な資源です。

時間管理で大事なのは、必要なことに使い、そうではないものはやらないことです。必要なことかどうかは、人によります。自分の思想や価値観に照らし合わせ、やる・やらないを決めます。

やらないと決めたものには時間は使わないようにし、余った時間は自分にとって大切なことに使います。


知の深化と知の探索


経営学者のジェームズ・マーチは、知の深化と知の探索という2つのコンセプトを両立させることがイノベーションにつながると述べています。「両利きの経営」 と呼ばれる理論です。


両利きの経営
  • 知の深化:一つの分野を深掘りし専門性を高めること
  • 知の探索:様々な領域の知見を獲得すること


知の深化は深さ、知の探索は広さです。

2つを両立させるとは、1つのことだけ深くなりすぎず、多くのことを広げるも1つ1つは深くないという状況ではなく、深さと広さのバランスをいかにとるかです。

直感は経験が土台になっているという文脈に当てはめると、1つのことだけの深い経験でもなく、多くのことの浅い経験でもない状態を目指すということです。


直感について思ったこと


直感とは無意識下で得られます。

なぜ直感的にそう感じたかは本人にも 「なんとなく」 としか答えられません。直感の段階では言語化されていない暗黙知であり、体験に基づく身体知です。

直感を次に活かすためには、「直感を直感で終わらせないこと」 です。

つまり、自分の直感に気づき消えてしまわないようにすること、そして直感を蓄積することです。前者は無意識を意識に変える、後者は暗黙知を形式知にするというです。

そのためには、直感という無意識下で得られ暗黙知のものを言語化することです。

直感だと気づいたら、直感を言葉に残します。また、日頃から自分の経験を振り返り、自分の言葉にできるようにしておきくことも有効です (内省と言語化) 。体験を暗黙知や身体知のままにしておくのではなく、言語化し形式知化するのです。

直感や経験の段階では暗黙知だったのもを形式知に変え蓄積しておけば、次の直感につながります。その直感をまた形式知化するということを繰り返します。

以上が 「直感を直感のままで終わらせない」 ということです。


まとめ


今回は、正しい判断は、最初の3秒で決まる という本を取り上げ、直感について書きました。

最後に今回の記事のまとめです。

  • この本は、直感を活かすために、企業の様々な事例をもとに直感とは何か、直感を磨く方法がわかりやすく書かれている

  • 直感と信念の違いは、発想に左右するか、行為に左右するか。直感は発想につながる。
    • 直感:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の発想を左右するもの
    • 信念:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の行為を左右するもの

  • 直感と信念の共通点は、
    • 最善の選択肢を選びとる
    • 無意識のうちにやってくる
    • 経験に基づく身体知・暗黙知である

  • 自分の直感を磨くためには、いかに自分ならでは経験を積み上げるか。
    直感を次に活かすためには、直感を直感で終わらせないこと。自分の直感に気づき言葉にし、知識 (形式知) にする。次の直感につながり、その直感を形式知化することを繰り返す


最後に


今回は、正しい判断は、最初の3秒で決まる という本から直感について考えました。

この本を読んでよかったと思うのは、直感そのものを自分の形式知にできたことです。人には説明しにくいレベルだった直感が意味すること (自分の直感の定義) が、読書を通して自分の言葉に落とし込めました。暗黙知から形式知への変換です。

直感をどう磨くかについても、参考になりました。




正しい判断は、最初の3秒で決まる (慎泰俊)

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。