2019/02/03

書評: いまこそ知りたい AI ビジネス (石角友愛) 。「AI × キャリア」 で考えるこれからの働き方


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1146回目のブログ更新です。書評の記事です。

ご紹介したい本は、いまこそ知りたい AI ビジネス です。



  • どんなことが書かれている本?
  • AI 時代に求められる働き方とは?
  • AI の本質は?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事で書いているのは、この本の概要、AI 時代に求められる働き方についてです。

記事の最後では、AI とは何かの本質的なところも書いています。ぜひ、最後まで読んでみてください。

以下は、記事の内容です。

  • 本書の内容
  • AI 時代に求められる働き方
  • AI は手段。目的は何か


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

AI にまつわる不安や疑問も、これですっきり!文系・IT 音痴でもざっくりよくわかる、「AI で何ができるか?私たちの仕事はどう変わるか?」

ハーバードで MBA 取得、米グーグル本社勤務を経て、現在はシリコンバレーを拠点に AI ビジネスデザイン企業を経営する著者が教える、AI ビジネスの最新事情と 「あたらしい働き方」 。

本書は、私たちの仕事に AI がどのようにかかわってくるかを知りたい一般ビジネスパーソンや学生の皆さん、そして、実際に AI 導入を考えている経営者や事業担当者の方にむけて書かれた、いわば AI ビジネスの入門書です。

平易な入門書といっても、著者はシリコンバレーを拠点に活躍する、AI ビジネスデザインカンパニーの経営者。AI 技術を使って企業の課題を解決するビジネスを展開しており、紹介される事例はいずれも最新、最先端のもの。実際に AI ビジネスにかかわっている方や、エンジニア、データサイエンティストにも一読の価値ありの内容です。


AI 時代に求められる働き方


私はこの本を、「AI × キャリア」 という視点で興味深く読みました。

近い将来 AI がビジネスや生活インフラになる時代において、どんな働き方をすればよいかです。本書から今まで存在自体を知らなかった、あるいは知っていた職業についてもどういう能力が求められるかを学べました。

具体的には、以下です。


興味深いと思った職業
  • データサイエンティスト
  • AI トレーナー
  • AI ビジネスデザイナー


1つめのデータサイエンティストに求められるのは、数学や統計学、プログラミング能力だけではありません。機械学習、データの可視化能力、コミュニケーション能力、ビジネス課題の把握と戦略構築能力です。機械学習を導入するためにデータ構造を設計し、実装する役割までを一貫して担います。

2つめの 「AI トレーナー」 とは、言語・人間の行動など、AI システムが学習をするために行動の仕方を教える職種です。

AI トレーナーに求められるのは、AI の仕組みを理解し、学習のための良いデータと悪いデータの見分ける力、学習させる領域の詳しい知識です。例えば医療分野で AI モデルを構築する場合は、AI トレーナーは高度な医療のプロフェッショナルである必要があります。

3つめの 「AI ビジネスデザイナー」 は、特に興味深かったです。

本書では AI ビジネストレーナーとは、次の役割を持つと説明されています。


AI ビジネスデザイナーの役割
  • 顧客の課題を理解し、その先のエンドユーザーのニーズも理解する
  • 技術的な課題に落とし込み、ビジネスモデルをデザインし検証までの抽象的な構想設計ができる
  • ユーザーストーリーを語れ、それを具体的なプロジェクトとして推進できる


AI ビジネスデザイナーには、以下の3つの要素のどれもが求められます。


AI ビジネスデザイナーの要素
  • 技術:AI や機械学習の仕組み、担当ビジネス領域の最新技術などを理解している
  • 顧客・ユーザー:顧客理解。想定するユーザーを見極め、ユーザーがどんな 「不」 を抱いているか。課題・ニーズ・インサイトまでを共感し深く理解している
  • ビジネス:問題設定と解決策を見い出し実現する。ユーザーに価値を提供しビジネスインパクトを出す



AI は手段。目的は何か


本書で印象的だった表現は、「AI が xxx する」 ではなく 「AI で xxx する」 と書かれていたことです。例えば、「AI が予測する」 ではなく 「AI で予測する」 です。

AI そのものへの認識の違いで、AI はあくまで手段だということです。

決して AI は魔法の杖ではありません。ビジネスの問題設定から解決までを主体的に行なうのは人間です。解決のツールとして AI が存在します。AI は、従来ではできなかったような解決インパクトへのためです。

目的は何かが、あらためて問われます。



まとめ


今回は、いまこそ知りたい AI ビジネス という本をご紹介しました。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
この本に書かれているのは、AI で何ができるか?私たちの仕事はどう変わるか?
AI 時代に求められる人材とキャリア形成のあり方。

2.
AI 時代の職業で特に興味深かったのは 「AI ビジネスデザイナー」 。
AI ビジネスデザイナーの役割は、
  • 顧客の課題を理解し、その先のエンドユーザーのニーズも理解する
  • 技術的な課題に落とし込み、ビジネスモデルをデザインし検証までの抽象的な構想設計ができる
  • ユーザーストーリーを語れ、それを具体的なプロジェクトとして推進できる

3.
AI は手段。決して AI は魔法の杖ではない。ビジネスの問題設定から解決までを主体的に行なうのは人間。目的は何かがあらためて問われる。


最後に


本書が読み手に投げかけるのは、AI で何のために何をするかです。

AI をいきなり How に当てはめるのではなく、Why と What をまずは明確にすることです。ビジネスで組織として、そして個人のキャリアにおいても、いずれもどんな働き方をするか、もっと言えばどんな生き方を選択するかです。

人にしかできないこと、自分がやりたいことのために AI を手段としてレバレッジをするという視点です。私は AI とキャリアというかけ合わせから、本書によって視野を広げることができました。



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。