2019/02/09

書評: 「直感力」 の研究 (船井幸雄) 。人間力を高めて直感力を磨く、直感は創造のための手段


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1152回目のブログ更新です。

 「直感力」 の研究 という本をご紹介します。





今回は、この本を読んで興味深かったこと、考えさせられたことを書いています。

このエントリーで読んでいただきたい内容は、以下です。

  • 本書の内容
  • 3つの知覚・認識能力。直感と人間力
  • 読んで思ったこと


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

 「直感力」 とは、一切の語感・思考をとおさずに、直接、心が何かを認知すること、わかりやすくいえば、「考えなくとも正しい答えがわかる能力」 のことであると著者はいう。

洪水のように溢れる情報は、時として人間の判断力を鈍らせるが、そんな時代だからこそ、「直感力」 を磨くことが大切なのだと著者はいう。

内容には、いまとなってはいささか古い事例も含まれているが、ニューサイエンスブームの先駆けとなった “古典” として一読に値する一冊である。

この本での直感力の定義は、「直感力とは、一切の思考を通さず、心が直接に正しく知る力」 です。


3つの知覚・認識能力


興味深いと思ったのは、人間が持つ3つの知覚・認識能力です。3つとは、

  • 知識 (Intelligence)
  • 知恵 (Intellect)
  • 直感 (Intuition)

それぞれは、以下のように説明されています。

  • 知識:知る・記憶する・引き出す力。本書では左脳能力としている
  • 知恵:広義では応用力。教えられていないこと、知らないこと、あやふやなことに答えを出せる能力
  • 直感: (先ほどの定義のように) 一切の思考を通さずに心で直接に正しく知る能力


3つの能力は、この順番でより高度になると言います。土台として知識があり、知識を応用する能力が知恵です。直感は、知識と知恵の先にあります。

何かを知るための3つの能力の使われ方は、次のような違いがあります。

  • 知識:分けて知る
  • 知恵:まとめて知る
  • 直感:直感で感じて知る


直感と人間力


本書では、直感力を高めるためのポイントに 「人間力」 が挙げられています。直感力を磨くためには、いかに人間力を高めるかです。

本書の考え方では、人間力を高めるためには、「良心」 と 「天地自然の理」 を挙げています。

詳しい説明は省略しますが、人間力を高めるために以下の4つをポイントにしています。

  • 愛情を高める
  • 知性を高める
  • 我欲をなくす
  • 反自然な考えや行為をなくす


読んで思ったこと


本書で特に興味深かったのは、以下の2つです。

  • なぜ直感のために人間力を高めるのか
  • 直感力よりも創造力


なぜ直感のために人間力を高めるのか


先ほどご紹介したように、本書では直感力を磨くために人間力を高めると書かれています。

最初に読んだ時に、なぜ人間力が高まると直感力が向上するのかを考えさせられました。

思ったのは、本書での直感力の定義にヒントがあることです。この本では、直感力を 「一切の思考を通さずに心が直接に正しく知る力」 としています。

正しいことを心によって知るということは、心が正しくなければいけません。人として正しければ、思考を介さずに心が導く結論も正しくなります。心を正しくあり続けるためには、高い人間力があることです。

人間力を高める過程で、心と人格を磨いていきます。心から直接に得られる答えも、自ずと正しいものに行き着きます。


直感力よりも創造力


本書のサブタイトルである 「いかに人間性を高め、すばらしい未来を創るか」 の後半には、創るという言葉が出てきます。この本の最後に書かれているのは、これからの時代は直感力よりも創造力が大事だということです。

本書で言う創造力とは、思いを実現する能力です。人間にとって最高の能力だとします。

直感力よりも創造力と書かれているのを読んで思ったのは、手段と目的です。

あらためて考えると直感は手段です。直感で得られたことをどう扱うか、例えば何かを判断するか、行動をするなどのための1つの方法であり手段です。直感力を高めること自体は目的ではありません。

目的は何かと言えば、創造をすることです。人間はゼロからイチを創り出すことができます。今までにないものを創るためには、直感で心によって正しいと思うものへの答えを得ます。

この本を読むにあたっての問いは、直感とは何か、直感力を磨くためにどうすればよいかでした。直感自体を学ぶことを目的になっていましたが、直感は創造のための手段であるというのは本書からの気づきでした。


最後に


この本は、読んでいて理解が難しいところがあります。内容が、精神的、神秘的、宗教的な理論や説明が出てきます。一度読んでも腹落ちしづらい印象でした。

それでも読んでいくと、直感とはどういうものか、いかに直感力を高めるかのヒントはあります。私には、今回のブログエントリーで書いたような学びがありました。

特に直感力を磨くためには人間力を高めること、直感は創造という目的の手段であることは、新しい気づきでした。




 「直感力」 の研究 (船井幸雄)

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。