投稿日 2024/12/15

子どもの勉強教材を Z 会に変更。マーケターの飛躍的な成長へのヒント

#マーケティング #ビジネスキャリア #勉強

今年から、我が家では子どもの学習教材を変えました。その過程で気づいたのは、子どもに身につけてほしい5つのことが、ビジネスパーソンの成長にも重要だということです。

たとえばマーケターにとっても、この5つは大事な要素です。

では大切な5つとは何か?そして、どのように私たちの仕事や人生に活かせるのでしょうか?ぜひ一緒に考えていきましょう。

子どもの勉強教材


最近のプライベートでの話ですが、小学生の子どもの自宅での学習教材をベネッセのチャレンジから Z 会に変更しました。この変更には理由があります。

チャレンジから Z 会に変更

以前使っていたチャレンジでの子どもの勉強の様子や学習理解度が、次第に十分な効果が得られていないように感じるようになりました。そこで今年から、Z 会の小学生コースの紙の問題集を使うことにしました。

Z 会への教材の変更に伴い、私自身の子どもの勉強への関わり方も大きく変えました。

チャレンジを使っていた頃は勉強を完全に子どもに任せきりで、ほぼ放置状態でした。しかし Z 会に変えてからは、積極的に子どもの勉強を見るようになりました。その日の学習ページの内容は前日に自分でも設問を解いて解説も読んでおき、解いた問題の丸付けをしたり、子どもが分からないところを教えたりと、子どもの学習にそれなりの時間を毎日とっています。

子どもに身につけてほしいこと

チャレンジから Z 会に変更した意図や目的をあらためて整理すると、子どもに身につけてほしいことが5つあります。

1つ目は、勉強する習慣をつくることです。Z 会は基本的には朝の起床後すぐの朝食前でやるようにしています。朝起きた時にうがいをしたり顔を洗うのと同じように、自然に勉強に取り組む習慣を身につけてほしいと考えています。

2つ目は、新しいことを学ぶ楽しさを知り、知的好奇心の向上につなげることです。学ぶことのおもしろさを感じ、子どもが自ら知識を求める姿勢を育てたいです。

3つ目に身につけてほしいことは、困難なことにあきらめずに挑む姿勢です。難しい問題に直面しても粘り強く取り組む力を養ってほしいと考えています。

4つ目は、自分の頭で考える力を育むことです。与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、批判的に思考する能力を身につけてほしいと思います。

そして5つ目は、失敗やできなかったことから学び、次に活かす力です。間違いを恐れずに挑戦し、そこから学びを得る姿勢を育てたいです。

これらの5つが、Z 会の自宅学習を通じて目指したいことです。子どもの成長を見守りながら、自分の時間もしっかりとり、サポートを続けていくつもりです。

ビジネスパーソンへの当てはめ


子どもが家での勉強を通して目指したい5つは、次のとおりでした。

  • 勉強する習慣をつくる
  • 新しいことを学ぶ楽しさを実感することでの、知的好奇心の向上
  • 困難なことにあきらめずに挑む姿勢
  • 自分の頭で考えること
  • 失敗やできなかったことから学び、次に活かす


これらは、大人や社会人にとっても大事だと思うことです。そこで例えばのケースとして、マーケターを例に考えてみます。

マーケターにとって、常に変化する市場環境に適応し、自らも学び続けることが重要です。子どもの学習で目指したい5つの要素は、マーケターの成長にも大いに当てはまります。

では5つのそれぞれについて、マーケターに当てはめて見ていきましょう。

勉強する習慣をつくる

マーケターにとって、日々の学習習慣を確立することは大事です。世の中のトレンドや流行、市場動向、生活者の行動と心理、新しいマーケティング手法など、変化し続ける環境の中で常に新しい情報をインプットすることが重要です。

例えば、毎朝30分間、業界ニュースや最新のマーケティングトレンドに関する記事を読む習慣をつけるということです。また、週に一度はマーケティングに関する解説動画を YouTube で見たり、月に一冊はマーケティング関連の書籍を読むことを目標にするのも良いでしょう。

このような日常的な学習習慣は、知識の蓄積と最新情報のキャッチアップにつながります。

習慣化された学習活動が、マーケターとしての継続的な成長を支える土台となります。

新しいことを学ぶ楽しさを知る (知的好奇心の向上) 

マーケティングの世界は日々進化しています。新しいサービスやツール、マーケティング手法、トレンドの移り変わり、生活者の行動や心理の変化など、新たな要素が登場します。

こうした変化に対して知的好奇心を持ち、学ぶ楽しさを感じることは、マーケターとして成長する上で重要な要素です。

例えば、新しい SNS が登場したとき、その仕組みや特徴を理解し、なぜ人気になっているのか、今までの SNS と何が違うのか、マーケティングにどう活用できるかを探ることは、知的好奇心を刺激する絶好の機会となります。また、AI などの新しい技術がマーケティングにどのような影響を与えるかを洞察し、その可能性に考えをめぐらすことも楽しい時間です。

このような知的好奇心が旺盛な姿勢は、新しい知識を得るだけでなく、創造的なマーケティング活動につながります。常に 「なぜか?」 「要するにどういうことか?」 「ではどうすればいい?」 と問いかけ、新しいアイデアを探求する姿勢が、マーケターとしての成長を促すのです。

困難なことにあきらめずに挑む姿勢

マーケターの仕事には困難や課題がつきものです。例えば、新製品の発売に向けて期待通りの進捗とはいかない、競合他社の攻勢により市場シェアが低下する、あるいは予算削減により想定していた打ち手が難しくなるなど、様々な難題に直面します。

困難に対して、あきらめずに粘り強く取り組む姿勢が大切です。例えば、キャンペーンがうまくいかなかった場合、すぐに投げ出してあきらめるのではなく、要因を分析し、何が原因だったのかを突き止めます。そして、分析結果をもとに新たな戦略を立て、再挑戦するのです。

また、限られた予算でも成果を出すために、クリエイティブな解決策を模索することも重要です。大きな広告費用をかける代わりに、口コミや SNS 、自社 PR で展開するなど、新しいアプローチを試みることができます。

このように、困難を乗り越える過程で得られる経験や知見は、マーケターとしての成長に寄与します。失敗を恐れず、粘り強く挑戦し続ける姿勢が、最終的には成功への道を開くのです。

自分の頭で考えること

マーケターにとって、自分の頭で考える姿勢は大事なことです。市場データやトレンド情報を鵜呑みにするのではなく、批判的思考を持って分析し、独自の洞察を導き出す必要があります。

例えば、競合他社の戦略をそのままマネするのではなく、自社の強みや市場でのポジションを考慮した上で、独自のアプローチを考案することが求められます。また、顧客調査の結果を見る際も表面的な数字だけでなく、数字の背後にある顧客心理を見出そうとする姿勢が大切です。

他には、新しいマーケティング手法やツールを導入する際も、それが自社のビジネス状況やターゲット顧客に本当に適しているかを、自分の頭で検討するべきです。ただ流行りだからといって安易に採用するのではなく、自社の状況と期待できる効果との整合性を評価することが重要です。


失敗やできなかったことから学び、次に活かす

マーケティングでは、すべての施策が成功するわけではありません。むしろ、失敗や予想外の結果のほうが多いでしょう。だからこそ失敗から学び、次の機会に活かすことが重要です。

例えば、新商品のキャンペーンが期待通りの成果を上げられなかった場合、失敗として片付けるのではなく、詳細な掘り下げを行います。なぜお客さんの反応が芳しくなかったのか、メッセージは適切だったか、ターゲット設定は妥当だったか、タイミングは最適だったかなど、様々な角度から検証します。

分析から得られた洞察を、次の打ち手に反映させることで、より効果的なマーケティング活動につなげられます。顧客ニーズをより深く理解し、メッセージを改善したり、適切なチャネルを選択したりするなど、具体的な改善策を講じることができます。

例えば、以前のキャンペーンでターゲット設定が曖昧だったために効果が薄かった場合、次回の施策ではより精密なペルソナを作成し、ターゲットに適したチャネルを選ぶことで、メッセージの到達率を向上させるといった実行策が考えられます。

成功した施策からも学ぶことはあります。なぜその施策が効果的だったのかを分析し、再現性を高め成功要因を他の場面にも応用します。

例えば、SNS キャンペーンで高いエンゲージメントやバズが起こせた場合、要因を分析したところ、特定のクリエイティブ要素がターゲットに響いたことを発見したとします。得られた知見を他のキャンペーンにも応用することで、成功を再現する可能性を高められます。

このように、失敗も成功も含めたあらゆる経験から学び、常に改善を重ねていく姿勢が、マーケターとしての成長と、より効果的なマーケティング活動につながるのです。

まとめ


今回はプライベートでの子どもの勉強の話から、目指したいマーケターの姿勢につなげて考えてみました。

最後にポイントをまとめておきます。

  • 勉強する習慣をつくる (朝ごはんの後に歯磨きをするように) 
  • 新しいことを学ぶ楽しさを実感することでの、知的好奇心の向上
  • 困難なことにあきらめずに挑む姿勢
  • 自分の頭で考えること
  • 失敗やできなかったことから学び、次に活かす


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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。