投稿日 2019/05/01

ビジョンとは何か?どうつくるか?を解説します


今回は、ビジョンを持つことについてです。

  • そもそもビジョンって何?
  • ビジョンを持つために参考になる例を知りたい

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


いきなりですが、ビジョンと聞いてどんなイメージですか?

企業では経営理念としてビジョンを掲げているところもあります。ビジョンは、企業などの組織だけではなく、個人のレベルでも持っておくとよいものです。

この記事でわかるのは、ビジョンとは何か、良いビジョンのポイント、ビジョンをどう持つかです。

組織やご自身のビジョンは何かを考えるきっかけになればと思います。ぜひ、最後まで読んでみてください。


ビジョンとは何か


ビジョンという言葉の語源はご存知でしょうか?

英語では Vision で、vis と ion に分かれます。2つの意味は、vis は 「見る」 、ion は 「こと」 です。つまり、Vision のもともとの意味は 「見ること」 です。

ビジョンとは、私の定義は一言で言えば 「未来を描く一枚の絵」 です。

今から自分が登ろうとする山が目の前にあったとして、ビジョンとは登る前に自分が見えている頂上の景色です。



良いビジョンのポイント


私が思う良いビジョンのポイントは、3つあります。


良いビジョンのポイント
  • 自分の意思で心から創りたいと思う未来
  • まだ実現していないもの
  • 自分の原体験や信念がベースになっている


ビジョンの例 (I Have a Dream)


この3つを満たしている例をご紹介します。キング牧師の 「I Have a Dream (私には夢がある) 」 です。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師が、1963年のワシントン大行進で行った演説です。

一部を引用すると、

I have a dream that one day on the red hills of Georgia, the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood.

私には夢がある。いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の子どもたちとかつての奴隷所有者の子どもたちが、友愛のテーブルを囲み一緒に座っているという夢である。

キング牧師の、人種差別を無くす強い意思と、人種差別が無くなった未来を描く世界がはっきりとイメージできます。自分の意思を投影した未来像です。

自分の原体験や人種差別を受けている人々の願いから、未来はこうあるべきという姿を確信を持って伝えるビジョンです。

実際のキング牧師の演説の動画です。ぜひご覧ください。





もう一度、良いビジョンの例を見ると、3つそれぞれを満たしていることがわかります。


良いビジョンのポイント
  • 自分の意思で心から創りたいと思う未来
  • まだ実現していないもの
  • 自分の原体験や信念がベースになっている


ビジョンの2つのタイプ


ビジョンには2つのタイプがあります。


ビジョンの2つのタイプ
  • 創りたい世界観 (主語は世の中や社会)
  • 自分のありたい姿 (主語は自分)


どちらも理想の目指したい未来ですが、向いている矢印が違います。

前者の 「創りたい世界観」 は、こういう理想の世の中にしたいというビジョンです。キング牧師の I Have a Dream が、まさにこちらです。

先ほど、ビジョンとは登る前に自分が見えている頂上の景色だと説明しました。「創りたい世界観」 とは、山の頂上から見える景色です。



一方の 「自分のありたい姿」 は、こうありたいという理想の自分像です。

自分のありたい姿とは、山の頂上に登った自分の姿です。



2つともがビジョンとしてあると良いですが、どちらか一方だけでもいいです。ちなみに、私の場合は 「自分のありたい姿」 をビジョンとして持っていますが、「創りたい世界観」 は明確に持てていません。


自分のありたい姿


ビジョンの例として、私の 「自分のありたい姿」 をご紹介します。

一言で言うと 「かっこ良く生きる」 です。

かっこいいと言うのは、女性からモテるとか人から見てではなく、自分から見てかっこよく生きているかです。

視点は2つあります。


2人の自分
  • 今の自分自身から見て
  • 子どもの頃の自分 (小学校2年生) から、今の大人の自分を見て


後者の子どもの自分とは、自分が子どもの時にもし今の自分を見たとしたら、こんなふうになりたいと憧れる存在に見えるかどうかです。子どもの自分が、大人の自分の姿に誇りを持てるようなかっこいい人間になりたいという思いです。

原体験は、ちょうど小学校2年生の時に、大人になった自分はどうなっているのだろうかを、ふと考えたことです。大人の自分を見てみたいと思いました。

大人になった今、あの時の自分に返事をする時に、自信を持って今の自分を見せられるように常にそうありたいというのが、ビジョンのベースにあります。


まとめ


今回は、ビジョンを持つことについてでした。

最後にまとめです。


ビジョンとは
  • 「未来を描く一枚の絵」
  • 良いビジョンの条件は3つ
  • ① 自分の意思で心から創りたいと思う未来
  • ② まだ実現していないもの
  • ③ 自分の原体験や信念がベースになっている


ビジョンの2つのタイプ
  • 創りたい世界観
  • 自分のありたい姿
  • 向いている矢印が違う。2つともがビジョンとしてあると良いが、どちらか一方だけでもいい


最新記事

Podcast

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。