投稿日 2019/05/21

戦略とは何か、戦略のつくり方を解説




今回は、戦略についてです。

  • 戦略をつくれと言われても、どうすればいいかわからない…
  • どうやって戦略を立てればいい?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。

この記事でわかるのは、戦略とは何か、そして戦略のつくり方です。ぜひ最後まで読んでみてください。


戦略とは何か


いきなりですが、戦略とは何でしょうか?

戦略とは、目的を達成するために 「やること」 と 「やらないこと」 です。

戦略は自分たちが持っている資源 (リソース) の配分の指針です。目的の実現が最も高い確率になるような、リソース配分の意思決定をします。


戦略のつくり方


では、どのように戦略をつくればよいのでしょうか?

プロセスを簡単に書くと、次のようになります。プロセスは5つです。


戦略をつくるプロセス
  • 目的を明確にする
  • 自分たちの特徴を把握する (3C の Company)
  • 環境を理解する (3C の Customer と Competitor)
  •  「強み」 と 「強みの源泉」 を見極める
  • やることを決め、強みを実現する


[プロセス 1] 目的を明確にする


最初に、そもそもの目的を明確にします。

戦略は 「目的を達成するためのリソース配分の指針」 です。戦略の上位には目的があります。

目的が曖昧だと戦略をつくることができません。戦略をつくる最初のステップは、まずは目的は何かです。


[プロセス 2] 自分たちの特徴を把握する (3C の Company)


戦略とはリソース配分の指針なので、リソースになり得る自分たちの特徴を把握します。

この時点ではまだ強みかどうかはわからなくてよいので、自分たちが持っているものは何かを洗い出します。この後のステップで書いていますが、戦略をつくるためのポイントは、自分たちの持つ特徴をどう強みに設定するかです。


[プロセス 3] 環境を理解する (3C の Customer と Competitor)


強みとは、相対的なものです。同じ特徴でも環境によって、つまり置かれた状況や比べる相手によって、強みにも弱みにもなります。

先ほど把握した特徴から何が強みになるかを見極めるために、環境を理解します。

環境は2つの要素があり、「誰が」 と 「何と」 です。顧客が、自社と競合のどこまでを比べるかです。3C で言うと Customer と Competitor です。

環境とは、「どこで誰と戦うか」 です。マーケティングであれば市場です。

市場が設定できれば、その中での自分たちのポジショニング、何が強みになるのかが見えてきます。


[プロセス 4] 「強み」 と 「強みの源泉」 を見極める


ここまでのステップは、強みを見極めるための下準備でした。

強みとは相対的なもので、相手の頭の中の認識です。相手とは、マーケティングで言えば顧客や消費者です。

自分たちが持っている特徴は、自分たちが戦略を実行しようとしている環境下において、どんな強みになるかを見極めます。

環境によっては、特徴は強みにならない場合もあります。すでにその環境では他のプレイヤー (競合) が持っていれば打ち消され、あるいは、自分たちよりもさらに秀でていれば弱みにもなり得ます。

強みとともに、その強みは 「自分たちの何が源泉になっているか」 を把握します。

把握する意図は、強みが一過性のものなのかを知るためです。強みの源泉に希少性があり、今後も他者から真似されにくいのであれば持続可能な強みになります (ただし環境が大きく変わらない前提で) 。

強みと源泉が連動していることが重要です。


[プロセス 5] やることを決め、強みを実現する


自分たちの強みと源泉が整理できれば、リソースを使って何をやるかを決めます。

同時に 「やらないこと」 を明確にします。戦略の肝はやること以上に 「やらないこと」 にあります。

捨てるものが明確になっているからこそ、やることに集中できるのです。やることの中でも優先順位を決め、何に対してどれくらいのリソースを配分するかの指針を決めます。

戦略を実行し、つまり自分たちが持っているリソースを使って、環境で強みを実現します。

そして、戦略の上位になる目的を達成します。


まとめ


今回は、戦略についてでした。戦略とは何か、戦略のつくり方を書きました。

戦略のつくり方は企業にだけではなく、個人にも当てはめることができます。例えば、キャリアです。部署異動や転職、独立をする場合に、自分の強みをどう活かすかの戦略です。

最後に今回の記事のまとめです。



戦略とは、目的を達成するために 「やること」 と 「やらないこと」 。目的の実現が最も高い確率になるリソース配分の指針。


戦略をつくるプロセス
  • 目的を明確にする
  • 自分たちの特徴を把握する (3C の Company)
  • 環境を理解する (3C の Customer と Competitor)
  • 「強み」 と 「強みの源泉」 を見極める
  • やることを決め、強みを実現する


戦略の肝はやること以上に 「やらないこと」 にある。
捨てるものが明確になっているからこそ、やることに集中できる。やることの中でも優先順位を決め、何に対してどれくらいのリソースを配分するかの指針を決める。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。