2019/05/31

書評: 苦しかったときの話をしようか (森岡毅) 。自分の軸を見つけ、挑戦し続けよう




今回は、書評の記事です。

ご紹介したい本は 苦しかったときの話をしようか (森岡毅) です。





  • 自分のやりたいことがわからない
  • 将来が不安…
  • 今の仕事は自分に向いていないと感じる
  • このまま同じ会社でずっと働いたほうがいい?
  • 面接で緊張してうまく話せない

もし、1つでも当てはまったら、読んでほしい本です。


この記事でわかること


この記事で書いているのは、本書の概要、どんな本か、著者が言いたかったことのメッセージ、読んで思ったことです。

とてもおもしろく一気に読みました。後ほど詳しく書いていますが、熱量の高く、随所で心が揺さぶられる本です。この記事も参考に、ぜひ読んでみてください。


本書の概要


この本を一言で表現すれば、働くこと・生きることの本質が書かれている本です。

読者である私たちは、著者が考える本質に何を感じ、どう考えるかです。本を通して深い対話ができる本です。

以下は、この本の内容紹介からの引用です。

大学生になった我が子のために、就活・昇進・転職・起業などキャリア形成について書きためていたプライベートな文書があった。

これに編集者が気づいて読んだところ、激しく感動。一般に向けて出版されることとなった。

就活する前に自分の軸を決めること、そのためには自分の好きなことを発見し、磨いていくこと、社会では自分のブランドを構築するために努力することなど、就活生のみならず、ベテランの社会人が読んでも実に面白い内容になっている。

また、タイトルにもなった第5章、我が子への愛が溢れる第6章の怒涛の展開は読む者の心を激しく揺さぶる。

社会人として生きることに勇気が湧いてくる作品である。


熱量の高い本


この本での著者の立場は、1人の父親です。

愛する娘のこれからの人生、キャリアを心からを思っていることが、文章を通して伝わってきます。

娘本人に直接、面と向かって言えないからこそ、文章に親心が込められています。娘に語りかける文で、著者の人となりも感じられます。

本の全体から伝わるのは、著者の熱量です。文章だけなのに、熱い想いで本当に心を込めて書いたというのがわかります。


読み手ターゲットは 「愛する娘」


少し話が変わりますが、マーケティングでまずやることは何だと思いますか?

マーケティングで重要なのは、顧客を絞ることです。ターゲット顧客とも言いますが、誰に対してマーケティング活動をするかです。

話を本書に戻すと、この本で書かれていることは、もともとは本になり出版される予定はありませんでした。

著者の森岡さんが、愛する娘のためだけに全くのプライベートで書いた内容です。

マーケティングで言うターゲット顧客は、これから就職活動をしビジネスパーソンになる自分の長女というたった1人に絞られていました。

ターゲットを絞るほど、メッセージはその人に向けて明確になります。

この本がまさにそうです。ターゲットを絞って、その人に価値のあるものを提供するというマーケティングが、この本では体現されています。


本質の追求


著者の森岡さんは、本質をなるべくわかりやすく、娘に理解できるように書いています。

本質を追求する姿勢は、他の森岡さんの本にも共通します。他の本では、戦略の本質、マーケティングの本質が書かれています。

いずれの本も共通するフレームがあり、「事象 - 構造 - 本質」 です。

表面的に見える事象の奥には構造があり、さらにその奥にはものごとの本質があるという考え方です。

この本では、著者の考える本質は、例えば以下について書かれています。


書かれている本質の例
  • 資本主義の本質と構造 (欲と競争)
  • 働くとは、キャリアをつくることの本質
  • 自分をマーケティングすることの本質


著者のメッセージ


この本で最も言いたかったメッセージは (少なくとも自分にはそう思えたことは) 、自分の軸をつくってほしいこと、そして挑戦し続けてほしいことです。

軸とは、自分と向き合い、自分の内側にある大切なものは何かです。

軸にはいくつかの階層があります。


人生の軸
  • 生き方の拠り所、判断基準になるもの
  • 大切にしたい価値観
  • どんな自分でありたいか、目指す理想の状態

キャリアをつくる軸
  • スキル (職業能力) や自分の強み
  • どんな環境を選ぶか (働き方・業界・会社・職場)


挑戦もキーワードです。

いつまでも挑戦し続ける人生であってほしい、挑戦し自分を成長させ高めていって欲しいという娘へのメッセージです。

自分の軸をつくる、そして挑戦のために、本質を見極めて欲しいという親の思いです。

例えば、以下の本質です。


本質を見極める対象
  • 自分の本質 (軸)
  • 社会の本質
  • 人間の本質
  • 働くこと・キャリアをつくる本質
  • マーケティングや戦略思考の本質


この本を通して、これらの本質は何かを考えさせられます。著者の考える本質が書かれ、それに対して読者である自分は文章から何を感じ、どう考え、どんな行動をするかです。

私の場合は、自分をマーケティングする指針になる 「My Brand 設計図」 を参考に、自分の設計図をつくりました。自分の説明書のようなもので、とても良い自己分析の機会になりました。


まとめ


今回は、苦しかったときの話をしようか という本をご紹介しました。

この本には、著者の森岡さんの体験や考え方ことがベースに、読み応えのある内容とメッセージが書かれています。私は、一度読み、すぐさま2回目を読みました。

メモも多く書き、考えさせられた本です。

最後に今回の記事のまとめです。

  • この本を一言で表現すれば、「働くこと・生きることの本質が書かれている本」 。
    著者の立場は、1人の父親。愛する娘のこれからの人生、キャリアを心からを思っていることが、文章を通して伝わってくる熱量の高い本

  • 著者の娘へのメッセージは、自分の軸をつくってほしいこと、そして挑戦し続けててほしいこと。自分を高めていってほしい思いが込められている。
    軸とは、大切にしたい価値観や自分のありたい姿などの 「人生の軸」 と、スキルや強みなどの 「キャリアをつくる軸」 。

  • 自分の軸と挑戦のために、本質とは何かを考えさせられる本。著者の考える本質が書かれ、それに対して読者である自分は文章から何を感じ、どう考え、どんな行動をするか




苦しかったときの話をしようか (森岡毅)

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。