2019/05/24

「ストーリーとしての競争戦略」 から考えるビジネスキャリアのつくり方




今回は、戦略思考とビジネスキャリアについてです。

  • 戦略的な考え方ができるようになりたい
  • 書籍 「ストーリーとしての競争戦略」 の SP と OC とは?
  • ビジネスキャリアへのヒント

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、ビジネス書籍のベストセラー 「ストーリーとしての競争戦略」 の SP と OC という戦略フレームと、SP と OC から考えるビジネスキャリアのつくり方です。

自分のキャリアを振り返ったり、これからどうするかの参考になると思います。ぜひ、最後までみてください。


SP と OC という戦略論


ストーリーとしての競争戦略 という本には、SP と OC という戦略論が書かれています。





SP とは、Strategic Positioning (戦略的ポジション) 、 OC とは、Organizational Capability (組織能力) の略です。

それぞれの意味は、以下です。


Strategic Positioning (SP)
  • 戦略的ポジショニング
  • 何をやるのか
  • どこで戦うか

Organizational Capability (OC)
  • 組織能力
  • 何を持つか
  • 組織が持つリソース


イチロー選手の SP と OC


具体例で SP と OC をご説明します。イチロー選手の SP と OC です。


イチロー選手の SP
  • 野球を選択 (卓球ではなく)
  • メジャーリーグに移籍
  • ポジションは外野ライト

イチロー選手の OC
  • 走攻守での高い技術
  • 怪我をしにくい鍛えられた身体
  • プロフェッショナル意識の高い精神力


 「戦略」 から理解する SP と OC


もう少し、SP と OC について詳しく見ていきましょう。

SP は、企業や組織であればトップの意思決定によります。何をやるかなので、外部の競合からも見えやすいものです。

一方の OC は中に何を持つかで、時間をかけて構築する、獲得していくものです。外部からは見えにくい特徴があります。

戦略という字は 「戦いを略す」 と書きますが、SP は戦わないための意思決定です。

OC は戦うための戦力です。

OC が充実していれば、極端なことを言えば戦略がなくても数や資源の勝負で勝てます。SP の独自性が高ければ OC という組織能力が高くなくても勝てます (そもそも唯一無二の存在) 。


SP と OC をビジネスキャリアに当てはめると


ここからは、個人のビジネスキャリアに SP と OC を当てはめて、キャリアへのヒントを考えます。

SP とは戦略的ポジショニングで 「何をするか」 「どこで戦うか」 です。OC は組織能力で 「何を持つか」 です。

ビジネスキャリアに当てはめると、それぞれ次のようになります。


SP とビジネスキャリア
  • どこの会社で (会社と) 働くか
  • 会社員か、独立するか
  • 職種
  • 業界

OC とビジネスキャリア
  • ビジネススキル、専門性
  • 経験
  • 人脈
  • 性格や人間性
  • 健康な身体
  • 使える時間、お金 (自分や事業への投資)


ビジネスキャリアへのヒント


では、SP と OC からは、ビジネスキャリアにどのようなヒントがあるのでしょうか?


SP からのヒント


SP からのビジネスキャリアへのヒントは、「何をするか」 「どこで働くか」 を自分でどれだけ決めているかです。受け身でなんとなく決まっていないか、それとも自ら能動的に決めているかです。

もう1つは、常に選択肢を持っているかも大事です。選択肢が1つしかないということは、依存してしまっている状態です。

1つの会社だけ、自分の社内でのポジションがここしかないという状況より、いざとなれば今の会社以外でも SP が持てる、複数の職種や業界でもやっていける選択肢があると、キャリアの幅は広がります。


OC からのヒント


OC からのビジネスキャリアへのヒントは、OC が自分の SP での競争力や差別化につながっているかです。

つまり、OC という 「自分が持っているもの」 が、自分が働く場所や環境で自分の強みになっているかです。SP と OC が連動し、ストーリーとして語れるかがチェックポイントになります。


SP と OC で相互チェックを


SP と OC は両面から自分のキャリアを振り返ったり、この先のキャリアを考えるフレームになります。

  • SP によって OC ができる (例: 職種により専門性が磨かれる)
  • OC が SP での強みにつながる (例: 自分のビジネススキル・経験が活きる働く環境を選ぶ)


まとめ


今回は、ストーリーとしての競争戦略 という本から戦略フレームである SP (戦略的ポジショニング) と OC (組織能力) をご紹介しました。

後半では SP と OC からビジネスキャリアをどうつくるかを書きました。

最後に今回の記事のまとめです。

  • Strategic Positioning (SP: 戦略的ポジショニング) とは、何をやるのか、どこで戦うか。
    Organizational Capability (OC: 組織能力) とは、何を持つか、組織が持つリソース。
    戦略という字は 「戦いを略す」 と書くが、SP は戦わないための意思決定。OC は戦うための戦力

  • SP と OC をビジネスキャリアに当てはめると、
    SP は、どこの会社で (会社と) 働くか、会社員か独立か、職種や業界
    OC は、ビジネススキルや専門性、経験、人脈、性格・人間性、健康な身体、使える時間やお金

  • SP からのヒントは、働く環境を受け身で決まってしまっていないか、選択肢を持てているか。
    OC からのヒントは、OC というスキルや自分のリソースが、自分の SP での競争力や差別化につながっているか

  • SP と OC で相互チェックをするとよい。
    SP によって OC ができる (例: 職種により専門性が磨かれる)
    OC が SP での強みにつながる (例: 自分のビジネススキル・経験が活きる働く環境を選ぶ)




ストーリーとしての競争戦略 (楠木建)

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。