2019/11/08

「フローレンス 15周年 事業報告会」 を、コミュニティとブランドの観点でまとめ




NPO のフローレンスの事業報告会に参加してきました。2019年の今年はフローレンス15周年の節目の報告会でした。

  • 事業報告会の中身
  • コミュニティ運営の視点での気づき
  • ブランド形成からのファン獲得

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、
  • 「フローレンス 15周年 事業報告会」 の内容
  • コミュニティやブランド化の視点での学び
です。

後半のコミュニティやブランドの観点からの内容はビジネスにも通じるので、お仕事でも参考になると思います。ぜひ記事を最後まで読んでみてください。


フローレンス 15周年 事業報告会


病児保育や障害児保育を支援する認定 NPO 法人フローレンスは、今年2019年で15周年を迎えました。

参加した事業報告会では、現在の活動内容だけではなく、立ち上げから今にいたるまでの15年の歩みを聞くことができました。

この報告会は、上場企業における株主総会のようなものです。NPO なので株主ではないですが、出席者はフローレンスへの寄付者が中心です。

なお、報告会の内容は別の記事でも書いています。ぜひこちらも読んでみてください。




コミュニティ運用の視点での気づき


ここからは、報告会に参加して、中身や会場の雰囲気も併せて思ったことです。

具体的には、次の3つの特徴がありました。


フローレンス事業報告会の特徴 (気づき)
  • 目的と存在意義の共有
  • 物語からの感情移入
  • 参加型で一体感の醸成


以下、それぞれについて順番に解説していきます。


[特徴 1] 目的と存在意義の共有


フローレンスの事業報告会は、最初に代表の駒崎さんから基調講演として事業報告でした。

冒頭で触れたように、今年の活動だけではなく立ち上げからのフローレンスの歴史が語られました。内容は、今までの決して順風満帆ではない様々な壁や苦労の連続です。

聞きながら思ったのは、ここに聞き手が惹きつけられる 「ストーリーテリングの法則」 が入っていることです。


ストーリーテリングの法則
  • 日常:主人公は日常で生活しながらもどこか不満を感じている
  • 分離:ある出来事が起こって主人公が日常から分離される
  • 敗北:最初の敗北を喫する
  • 試練:訓練などによって欠点を克服した主人公が敵に挑む
  • 勝利:試練を経て勝利を手にする
  • 帰還:成長した主人公が日常に戻る


人は、順風満帆なストーリーよりも、一度は敗北や試練があり、苦しみや葛藤を乗り越えて勝利を得るほうが感情移入をします。

一言で言えば、右肩上がりの成長ではなく、大文字の N を少し時計回りに回転させたような 「/|/」 の、一度落ちてから這い上がるという成長曲線です。

フローレンスの15年はまさにこれでした。

15年の振り返りをフローレンスと出席者の皆で共有することにより、フローレンスの目的や社会的な存在意義、そこから自分たち寄付者の役割にあらためて向き合う場になりました。


[特徴 2] 物語からの感情移入


報告会の後半のハイライトは、利用者家族の登壇でした。

2組の家族が報告会のスピーカーとして、フローレンスとの関わりをお話しされました。障害者保育サービスを利用する家族、赤ちゃん縁組を利用した家族です。

利用家族の方からは、時節涙ぐみながらも家族のことを伝えていただきました。会場にいた参加者は、物語から感情を揺さぶられたはずです

リアルなストーリーを直接利用者の声で知り、フローレンスへの自分たちの寄付が誰にどのように役立っているかの実感が湧く時間になりました。


[特徴 3] 参加型で一体感の醸成


事業報告会の最後のプログラムは、参加者でのグループワークでした。

席が近い人同士で6~8人程度のグループをその場で輪になってつくり、報告会の感想を共有し合うグループワークです。

グループワークのお題は、「これからのフローレンスを色でたとえると何色か」 というものでした。

色と理由を語り合い、たとえその場限りかもしれませんが、参加者同士での横の絆ができる時間でした。

グループにはフローレンススタッフも入っており、フローレンスの方との縦のつながりも感じました。

グループワークがあることによって、単に一方向の報告会ではなく参加型になっていたので、縦と横での一体感の醸成を感じました。


ブランド形成とコミュニティ運営


フローレンス事業報告会でのこうした1つ1つの体験が、ボジティブな感情を生み出します。

体験と感情移入から、フローレンスへの 「よい記憶」 がつくられます。

この 「体験 → 感情 → 記憶」 は、ブランドがつくられるプロセスと同じです。

ブランドになっていくのは、ユーザー体験と感情移入を通して記憶が蓄積され、商品やサービス、あるいは企業レベルでの価値イメージが形成されることによってです。

報告会を通して、参加者の中にフローレンスというブランドが形成・強化され、ロイヤリティが向上したと思います。

報告会がファンを増やし、維持する役目を果たしたのは、コミュニティ運営の視点からも興味深かったです。


まとめ


今回は、参加した 「フローレンス 15周年 事業報告会」 について、コミュニティやブランドの視点でご紹介しました。

最後に今回の記事のまとめです。



病児保育や障害児保育を支援する認定 NPO 法人フローレンスは、今年2019年で15周年を迎えた。
参加した事業報告会では、現在の活動内容だけではなく、立ち上げから今にいたるまでの15年の歩み、利用者家族のリアルなストーリーを聞くことができた。


フローレンス事業報告会の特徴 (気づき)
  • 目的と存在意義の共有
  • 物語からの感情移入
  • 参加型で一体感の醸成


フローレンス事業報告会での1つ1つの体験はボジティブな感情を生み出す。体験と感情移入から、フローレンスへの 「よい記憶」 ができた。
この 「体験 → 感情 → 記憶」 は、ブランドがつくられるプロセスと同じ。報告会を通して、参加者の中にフローレンスというブランドが形成・強化され、ロイヤリティが向上した (報告会がファンを増やし維持する役目を果たした) 。


最後に


フローレンス事業報告会の内容は別の記事でも書いています。ぜひこちらも読んでみてください。



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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。