
今回は、スピーチやプレゼンについてです。
この記事でわかること
- キンコン西野さんの卒業式のスピーチ内容
- 世界一のスピーチを目指した仕掛け
- お笑い芸人のスピーチから学べること
スピーチ内容と、本人の舞台裏解説の両方から、プレゼンやキャリアなどのビジネスへのヒントを書いています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になればうれしいです。
キングコング西野さんの近大卒業式のゲストスピーチ
今回の記事でまずご紹介したいのは、キングコングの西野さんのスピーチです。
2018年度の近畿大学卒業式での、ゲストスピーチです。
スピーチでの西野さんのメッセージは、「失敗を恐れずに挑戦してほしい」 です。
スピーチの舞台裏エピソード解説
Voicy で、西野さん本人がスピーチの舞台裏を解説しています。
やるからには、自分のスピーチを一番良いものにしたい、そのためにどんな仕掛けをスピーチの中に入れたかを興味深く聞くことができます。
お笑い芸人のスピーチから学べること
YouTube でスピーチを見てと、Voicy で仕掛けの解説を併せて聞いて思ったことです。
自分にとっては、次の3つが学びでした。
スピーチのやり方から学べること
- オーディエンスを参加させ自分ごと化
- プランとノープランのバランス
- 全てを1つのメッセージにつなげる
以下、それぞれについて順番にご説明します。
[学び 1] オーディエンスを参加させ自分ごと化
1つ目の学びは、オーディエンスが自分ごと化する仕掛けです。
Voicy の西野さん本人の解説では、「失敗の演出」 と説明されていたことからの学びです。
最初の登場シーンではあえて盛り上がりを小さくする仕掛けを入れ、登壇シーンのやり直しをやっています。テイク2では、オーディエンス (近大卒業生や家族) に最大限の拍手や声援を送ってもらうようにし、実際に2回目の登壇はかなりの盛り上がりようでした。
2回目の西野さんの登場シーンを見て思ったのは、オーディエンスが参加することによる一体感の醸成と自分ごと化です。
自分ごと化によって、スピーチを聞く態勢が能動的になります。最初から前のめりになる状況を意図的につくった仕掛けでした。
[学び 2] プランとノープランのバランス
スピーチの冒頭で西野さんは、話す内容をノープランで来ましたと言っています。
しかし Voicy の解説では、重要なところはプランを考えてスピーチに臨んだとのことでした。全体構成と、最後の伝えたいメッセージです。それ以外の細かいところは、当日の流れに任せていました。
これを聞いて思ったのは、余白を入れることの重要性です。
がちがちにプランで固めるのではなく、ノープランという遊び (余白) があるからこそ、当日の会場の雰囲気を加味したその時にしかできないスピーチになるわけです。
プランからつくりすぎず、かと言ってノープランすぎることもなく、プランとノープランのバランスを考えさせられました。
[学び 3] 全てを1つのメッセージにつなげる
スピーチからの西野さんのメッセージは、「失敗を恐れずに挑戦してほしい」 でした。
YouTube でスピーチを見て考えさせられたのは、全てのことが最後のメッセージにつながっていることです。
具体的には、
- 最初の登場シーンでの失敗の演出
- 自分の好感度が低い自虐ネタ
- 相方・梶原さんの飛行機での話
- 友人の NON STYLE 石田さんの USJ エピソード
一見すると、1つ1つはお笑い芸人がおもしろおかしく話しただけの、文脈がないように見えます。しかし、どれも最後の1つのメッセージにつながる布石でした。
聞き手に伝えたいことを1つに絞り、そこまでに話す内容が全てつながっているからこそ最後のメッセージを際立たせることができます。
スピーチやプレゼンでは、伝えいたいメッセージをあれもこれもと入れすぎないことです。1つに絞るからこそ聞き手に伝わるのです。
時計の長針と短針が交わる時
西野さんのスピーチの最後で印象的だったのは、時計の話です。
アナログの時計は、1時間に1回、長針と短針が交わる時があります。1時台なら1時5分すぎ、2時台なら2時10すぎです。
3時、4時と、それぞれの1時間で1回だけ重なる瞬間がありますが、唯一11時台だけは長針と短針は重なりません。11:00 の後に長針が短針を追いかけていき、2つが重なるのは 12:00 になった時です。
時計のこの現象について、西野さんがスピーチで話した解釈は、「 (12時の鐘が鳴るという) 成功の前には報われない時間がある」 というものでした。
12時の鐘が鳴る良いことの前には、つらいこともあるかもしれないが、それでも失敗という過去は向き合い方や解釈によって変えられる、失敗を恐れずに挑戦してほしいというメッセージです。
まとめ
今回は、キングコング西野さんの近大卒業式でのスピーチを取り上げました。
最後に記事のまとめです。
近大卒業式スピーチでの西野さんのメッセージ
- 失敗を恐れずに挑戦してほしい
- 何かに挑戦している途中にはつらいこともあるかもしれないが、それでも失敗という過去は向き合い方や解釈によって変えられる
スピーチから学べること
- オーディエンスを参加させ自分ごと化
- プランとノープランのバランス
- 全てを1つのメッセージにつなげる
最後に
冒頭でもご紹介していますが、キングコング西野さんの近大卒業式スピーチの動画と、仕掛けの解説です。