
今回は、業務プロセスを標準化する仕事内容についてご紹介します。
この記事でわかること
- コンサルティングの案件 (顧客案件の安定運用化と収益化)
- あるべき姿
- 三つの課題 (顧客理解, 提供の仕組み, 収益モデル)
この記事では、私が時々依頼を受ける業務プロセスの仕組みを作るコンサルティングの事例です。
どのように業務プロセスの仕組み化を考えるかをご紹介します。ぜひ最後まで記事を読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
業務プロセスの仕組み化
この記事では、業務プロセスの仕組み化をどのように作っていくかを書いています。
架空のケースですが、クライアント企業への定期的に提出するレポートを仕組み化する事例にしてご紹介します。仕組み化の目的は、顧客案件の安定運用化と収益化です。
あるべき姿
まず始めにやるのは、あるべき姿の設定からです。
今回のケースでは、以下のように理想としてのあるべき姿を設定します。
あるべき姿
顧客ニーズを満たす成果物の品質およびスピードを両立する提供体制と、持続的な収益化が実現できている
課題設定
このあるべき姿に対して現状を比較すると、様々なところでこのままでは実現できていないことが分かりました。
問題を掘り下げ原因を追求し、あるべき姿を実現するための課題設定をします。
課題設定は、大きくは次の三つとしました。
仕組み化への課題
- 顧客理解
- 提供の仕組み構築 (品質とスピード)
- 収益モデルの確立
では、それぞれの課題について詳しく見ていきましょう。
[課題 1] 顧客理解
そもそもの問題として、顧客課題と自分たちが求められる期待への理解が十分ではありませんでした。
そこで顧客理解のために必要なことを設定し、顧客対応の体制を見直します。
顧客ニーズ理解の課題
- 依頼案件の背景情報
- 提供物の利用目的 (誰がどのように使うのか)
- 出している指標・数字の顧客にとっての意味合い
- 顧客情報の共有と蓄積の仕組み化 (満足度, ミス, クレーム)
顧客とのコミュニケーション円滑化の課題
- 営業担当者の設置と役割の明確化 (案件プロジェクトのトータルマネジメント)
- 問い合わせ体制の構築
- 必要に応じての顧客への詳細説明
顧客とのコミュニケーションを円滑にできるようにし、顧客ニーズ理解不足の解消を目指します。
[課題 2] 提供の仕組み構築
あるべき姿を実現する二つ目のポイントは、顧客ニーズを満たす品質とスピードの両立です。
提供物の品質を担保するための対策は、次のように設定します。
品質への課題
- データ算出ロジックの構築
- データチェック体制の確立
- 案件の背景情報の理解
- レポート作成能力の向上 (示唆抽出と言語化能力)
もう一つは納期です。
クライアントが求めるスピード感を実現するための対策は、以下です。
スピードへの課題
- 見積もり精度の向上 (担当者ごとのばらつきをなくす)
- 納品スケジュールの明確化 (例: データ収集から3営業日以内)
- 安定運用体制の構築
- 期日を守る意識の徹底
[課題 3] 収益モデルの確立
三つ目の課題は収益化です。持続的に収益が得られる仕組みをつくります。
収益化への対策は以下の通りです。
収益モデルの課題
- コスト管理の徹底
- プライシング設定の見直し
- 価格テーブルのシンプル化と明確化
- 課金モデルの構築
- ビジネスモデルの確立 (顧客課題, 提供価値, ケイパビリティ, 収益モデル)
まとめ
今回は、業務プロセスの仕組み化を作る時に、どのような視点で進めるかをご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
業務プロセスの仕組みを作るコンサルティングの事例
クライアント企業への定期的に提出するレポートを仕組み化する案件。仕組み化の目的は、顧客案件の安定運用化と収益化。
あるべき姿
まず始めにやるのは、あるべき姿の設定。
あるべき姿は、顧客ニーズを満たす成果物の品質およびスピードを両立する提供体制と、持続的な収益化が実現できている。
仕組み化への課題
- 顧客理解 (顧客課題の理解, 顧客とのコミュニケーション円滑化)
- 提供の仕組み構築 (品質とスピード)
- 収益モデルの確立 (持続的に収益が得られる仕組み)