2020/08/02

前提から見極める 「一般解」 と 「個別解」




今回は、お仕事で意識しておきたい前提の大切さです。


この記事でわかること


  • 具体と抽象からの横展開
  • 一般解と個別解
  • フレームワークの使い方
  • 全ての物事には前提がある
  • 常に 「前提は何か」 を意識しよう


記事の最初に、仕事での具体と抽象の横展開という考え方をご紹介します。

この横展開で注意が必要なのは前提の把握です。記事の後半では前提という観点から、さらに掘り下げていきます。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


具体と抽象からの横展開


皆さんは普段の仕事で、点と点がつながるというご経験はあるでしょうか?

点と点がつながるとは、過去の全く違う仕事の経験が、別のところで役に立つというものです。

ではなぜ、異なる二つの点がつながるのでしょうか?

意識している・していなくても、具体的な仕事の経験が頭の中で抽象化・一般化され、それが別のところで具体として応用されるからです。

流れは 「具体 → 抽象 → 具体」 です。イメージを図で表すと次のようになります。






抽象化という一手間


具体が一度抽象化されるのがポイントです。

ある具体的な経験を別のところで活かす時に、具体から具体へと横にスライドさせるのではなく、縦方向に一度抽象化し本質を抽出してから具体に落として横展開します。




仕事の話に当てはめると、ある仕事での具体的な経験を形式知にします (抽象化) 。どういうスキルが獲得できたのか、人に教えるならどう説明するかと、自分の型への一般化です。

型になったことを、新しい別の仕事の機会に活かします (抽象の具体化) 。以上の流れが、具体と抽象からの横展開です。

ポイントは、一度抽象化する一手間です。具体から具体ではなく、具体、抽象、具体という 「急がば回れ」 です。

なお、抽象から具体に横展開をする時には注意点があります。


前提を見極めた上での横展開


注意点とは、具体例を一般化する際の前提条件の明確化です。

前提条件が同じであれば、そのまま当てはめることができます。しかし前提が違う場合は、単純に横展開をすると一般化したメカニズムが機能しません。

物事には必ず前提があります

前提を見ないまま安易に横展開をすると、誤った方向に行ってしまいます。


前提から見極める 「一般解」 と 「個別解」


前提が近ければ自分の過去の経験、他者や他業界の事例を有効活用できます。これは汎用性のある 「一般解」 の適用です。

しかし、もし前提が違えば盲目的に一般解を当てはめても機能しません。時には逆効果になります。

前提が異なれば、一般解ではなく前提に沿った 「個別解」 を見い出すことが必要になります

汎用的な一般解が適用できるのか、それともその状況に応じて個別解を当てはめなければいけないのか。あくまで前提によります。

この前提を見極める大切さは、フレームワークの適応にも当てはまります。


フレームワークの使い方


皆さんは普段のお仕事で、どんなフレームワークを使っているでしょうか?

前提からの一般解か個別解の見極めは、戦略やマーケティング、思考フレームの使い方にも参考になります。

フレームワークとは一般解です。

例えば、戦略のフレームに SWOT があります。SWOT は一般的に広く知られている有名なフレームだからといって、安易に目の前の仕事に適用するのは危ういです。

なぜなら、ここまで見てきたように物事には必ず前提があるからです。SWOT の強みと弱みは、比較相手 (市場と競合) という前提、戦略の時間軸、そもそもの戦略の目的によって変わります。

フレームをどう使うかは、その時の前提によります。前提によってフレーム (一般解) なのか、応用した個別解を使うのかを見極めます。


常に 「前提は何か」 を意識しよう


大切なので繰り返しますが、全ての物事に必ず前提があります。

だからこそ、大切なのは常に 「前提は何か」 を意識することです。

例えば、問題解決のプロセスでは、現状把握、問題設定、解決策の大きく三つのステップで進めます。

それぞれのステップにおいて、前提とは何かを見極める姿勢が大切です。現状把握における前提、問題設定への前提、そして解決策での前提です。


まとめ


今回は、前提を見極めて一般解なのか個別解なのかを判断するという話を掘り下げました。

いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。



具体と抽象からの横展開

ポイントは、一度抽象化する一手間。具体から具体ではなく、具体、抽象、具体という 「急がば回れ」 。





具体と抽象からの横展開で注意点

具体例を一般化する際に前提条件を明確にする。前提が違う場合は、単純に横展開しても一般化したメカニズムは機能しない。
前提が近ければ汎用性のある 「一般解」 が適用できる。しかし前提が異なれば、一般解ではなく前提に沿った 「個別解」 を見い出す。


常に 「前提は何か」 を意識しよう

全ての物事に必ず前提がある。問題解決のプロセスでは、現状把握、問題設定、解決策の大きく三つのステップで進める。各ステップで前提とは何かを見極める姿勢が大切。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。