2020/08/12

「旗を立てるマーケティング」 を、ビジョンとリーダーシップから掘り下げる




今回は、マーケティングについてです。

この記事でわかること


  • 「旗を立てるマーケティング」 とは
  • Why から始める
  • ビジョンを示す
  • リーダーシップマーケティング


Marketing Native の記事で興味深かった、「旗を立てるマーケティング」 を掘り下ます。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考になれば嬉しいです。


旗を立てるマーケティング


Marketing Native の記事を読みました。

 「網を投げるマーケティングから、旗を立てるマーケティングへ」 ―― 元電通総研・研究主席、四元正弘が予測する 「コロナ後の世界」 | Marketing Native


この記事で印象的だったのは、「網を投げるマーケティング」 と 「旗を立てるマーケティング」 の対比です。



引用: Marketing Native


以下は、インタビュー記事からの引用です。

これまでのマス、大衆をターゲットとするビジネスは大きな網を投げるマーケティングでした。勝負する市場を選定するために、セグメンテーションやターゲティングなどの調査・分析を行い、獲物がいそうなところにできるだけ大きな網を投げて一気にすくい取るイメージです。

一方、ピアーズマーケティングは 「旗を立てるマーケティング」 と言えます。立てる旗が魅力的で高ければ高いほど、趣旨に賛同する多くの人たちを引き寄せることが可能になります。

 (中略)

網を投げるマーケティングは、ターゲットが自分ではなく、他人でした。何を考えているかよくわからないから、属性や行動パターン、趣味嗜好などを調査する必要があります。

一方、旗を立てるマーケティングでは、自分が一番面白いと思うことを実行し、旗を立てて情報発信するのがポイントです。魅力的な旗を高く立てれば、同様に面白がってくれる人たちを旗の下に世界中から引き寄せることができます。

その際、ビジネスの在り方としては、まだ誰も立てていないところに最初に旗を立てることが大切です。

 (引用: 「網を投げるマーケティングから、旗を立てるマーケティングへ」 ―― 元電通総研・研究主席、四元正弘が予測する 「コロナ後の世界」 )


ではここからは 「旗を立てるマーケティング」 を、いくつかの観点から着想を広げて見ていきましょう。


Why から始める


旗を立てるマーケティングとは、自分のやりたい想いを基点に展開していきます。

自分の内側から生まれる Why からです。

立てた旗が人々に共感され、人々が自分もそうありたい、一緒に目指したいと思ってもらえることが大事です。先ほどの引用では 「まだ誰も立てていないところに最初に旗を立てることが大切」 とありました。旗は 「初めて」 「一番」 などの、どんな魅力を出せるかが問われます。

この意味で旗を立てるとは、ビジョンを描くことにつながります。


ビジョンドリブンマーケティング


そもそもですが、ビジョンとは何でしょうか?

私の一言の定義は、ビジョンとは 「心から実現したい一枚の未来像」 です。

未来への深い洞察や原体験に基づいており、かつ一人よがりではなく公共性があるのがビジョンです。

ビジョンを 「旗を立てるマーケティング」 につなげると、マーケターが信じる未来をビジョンとして描き、そのビジョンに共感してもらうことを目指します

共感に加えて、人々が 「この未来を目指したい」 「自分たちも実現したい」 と心から思ってもらえるビジョンドリブンなマーケティングです。

ビジョンへの共感のためには、未来像を解像度高く描くという What 、そしてなぜそのビジョンが重要なのかの Why を語ります。

ビジョンの実現性で重要なのは、そのビジョンに向かう道筋をストーリーとして伝える How です。


2つのマーケティング (エクスターナルとインターナル)


マーケティングは、一般的には顧客に訴求するエクスターナルマーケティングです。それに加えて、社内の関係者や取引先のステークホルダーも巻き込むインターナルマーケティングでも、ビジョンが重要な役割を果たします。

ここまで 「旗を立てるマーケティング」 を、Why から始める、ビジョンの二つの観点で見てきました。

 「旗を立てるマーケティング」 でもう一つ思ったのは、リーダーシップです。


リーダーシップとマーケティング


旗を立てるマーケティングは、単に旗を立てて終わりではありません。旗を立てたことはスタートです。そこから目指す先に人々を導いていく役割を果たします。

この意味で旗を立てるマーケティングには、リーダーシップの要素が欠かせません。

では、リーダーシップについて掘り下げてみましょう。


三段階のリーダーシップ


リーダーシップが形成されるプロセスは三段階あります。


リーダーシップの形成プロセス
  • Lead the self
  • Lead the people
  • Lead the society


リーダーシップの最初は自分自身をリードするところからです。自分には見えたビジョンを実現したい、ここではないそこへ行きたいという衝動から一歩目を踏み出します。

リーダーシップはこの瞬間に生まれます。

次の段階が Lead the people です。人々がついてきてフォロワーが生まれます。そして三段階目が Lead the society で、社会をも動かします。


リーダーが旗を掲げる意味


旗を立てるマーケティングにつなげると、Lead the self から自分はこうありたい、こんな世界を実現したいという旗を掲げ、人々に示すところからです。

そこに一人よがりではない共感性があり、ワクワクできる、憧れが生まれれば人々を巻き込め、個人のビジョンが共有ビジョンになるのです。


まとめ


今回は、マーケティングについてでした。

旗を立てるというマーケティングの考え方、いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


旗を立てるマーケティング
自分が一番おもしろいと思うことを実行し、旗を立てて情報発信する。魅力的な旗を高く立てれば、共感してくれる人たちが旗の下に集う。


ビジョンドリブン
旗を立てるマーケティングとは、自分の内側から生まれる Why から。自分のやりたい想いを基点に展開していく。
マーケターが信じる未来をビジョンとして描く。そのビジョンに共感され、自分たちも実現したいと心から思ってもらう。


リーダーシップマーケティング
旗を立てたことはスタート。そこから目指す先に人々を導いていく。最初は旗を掲げて自分自身をリードするところから (Lead the self) 。一人よがりではない共感性があり、ワクワクできる、憧れが生まれれば人々を巻き込め、個人のビジョンが共有ビジョンになる。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。


1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。