今回は思考方法についてです。キーワードは 「切り口」 です。
✓ この記事でわかること
- 質問箱への回答の仕方 (まずは切り口を決める)
- 具体例でご紹介
- 仕事への応用
この記事でのメッセージを一言で言えば 「答えを出す時には、切り口を先に決めよう」 です。
切り口を考える方法を具体例を使ってご紹介しています。ぜひ最後まで読んでいただき、何か少しでも参考になればうれしいです。
質問箱への回答の仕方
質問箱の Peing に定期的に質問をいただけています。頻度は週に平均して 5 ~ 7 個です。
いただいた質問に答えるために意識しているのは、最初に切り口を設定することです。
切り口とは着眼点です。質問の文脈に沿ったフレームワークとも言えます。
答えを考える順番はまずは切り口を決めて、切り口という枠の中で具体的な回答を書きます。
具体例でご紹介
最初に切り口を決めるやり方を、実際にいただいた質問を例にご説明しますね。
✓ いただいた質問
- ブランディングの仕事ができる就職先はどこがいいか?
- 普段の情報収集先は何を使っているか?
[切り口の例 1] 就職先を決める
ある方から新卒での就職先の相談をいただきました。質問は 「ブランディングの仕事ができる就職先はどこがいいか?」 でした。
この時に使った切り口は2つでした。
✓ 就職先を考える切り口
- ブランディングプロセスの中でどこに携わりたいか
- どの立ち位置で関わるか
1つ目のブランディングプロセスとは、上流から下流のどこを担当したいかです。上流からブランド戦略立案、施策の企画、実行、評価や診断です。
ブランディングと言ってもプロセスの中では様々な仕事があるので、自分が最もやりたい箇所はどこかを明確にするといいと思っての切り口です。
2つ目の切り口は 「どの立ち位置で関わるか」 です。ブランドを保有する事業者で当事者としてなのか、それとも外部から第三者的に関わるかです。
以上の2つの切り口をマトリクスにして、候補となる業種のマッピングをイメージしながら回答しました (詳細の回答はこちらです) 。
[切り口の例 2] 情報収集の方法
2つ目の質問箱からの例です。いただいた質問は 「普段の情報収集先は何を使っているか?」 でした。
具体的な情報源を挙げる前に、2つの軸を切り口としました。
✓ 情報源を整理する切り口
- 目からのインプット or 耳からインプット
- ニュース (ファクト) or 意見
回答では、2つの切り口から 「2 × 2 のマトリクス」 にして具体的な情報源をご紹介しました。
切り口からの各フレームで、具体例をいくつか書くと、
✓ 目から & ニュース
- Twitter のメディア・ニュースアカウント
- マーケティングやテック系の情報: MarkeZine, TechCrunch (RSS (Feedly) を使ってます)
✓ 目から & 専門家の意見・見解
- Twitter (マーケティングまわりが中心)
- 売れたま! (マーケティングのメルマガ。事例からのマーケティング解説)
- Marketing Native
- ちきりんさんのブログ (社会問題の切り口で参考になる)
✓ 耳から & ニュース (一般的なニュースを知るための Podcast)
- 飯田浩司の OK! Cozy up!
- 辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!
- 飯田浩司 The Daily News
- 伊藤洋一の Round Up World Now!
- 週刊日経 Trendy
- 足立明穂の週刊 IT トレンド X
Peing での回答の詳細はこちらです。
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仕事への応用
ここまで質問回答を例に、最初に切り口を決める方法をご紹介してきました。
切り口とは 「抽象」 とみなせます。やっていることは抽象から具体への落とし込みです。
このやり方は質問への回答をする時だけではなく、普段の仕事でも使えます。例えば企画提案をつくる時にあてはめてみます。
切り口から始めるとは、企画の全体構成をまず決めて、その後で各構成の中身を埋めていくという順番です。流れは 「抽象 → 具体」 です。
まとめ
今回は 「何かを考える時には、切り口を決めてから具体に入ろう」 という内容でした。
最後に記事のまとめです。
答えを出す時には、切り口を先に決めよう
- 質問に答えるために意識しているのは、最初に切り口を設定する
- 答えを考えてつくっていく順番はまずは切り口を決めて、切り口という枠の中で具体的な回答を書く
仕事への応用
- 例えば企画提案をつくる時は、企画の全体構成をまず決めて、各構成の中身を埋めていく
- 切り口とは 「抽象」 とみなせる。やっていることは抽象から具体への落とし込み