今回は仕事術です。
ある本に書かれていた 「トップ 5% 社員の特徴」 から、どうやって仕事で成果を出すかの方法を掘り下げます。キーワードは 「相手視点」 です。
✓ この記事でわかること
- トップ 5% 社員の特徴 (仕事への満足度のレベル)
- ポイントは後工程と相手視点
- 相手の立場になる重要性と難しさ
- 相手視点になる方法
この記事を読んでいただきたいと思うのは、ビジネスパーソンの中でも社会人になって5年以内くらいの若手の方です。他には、ここ最近で部門異動や転職をした方です。
ビジネスパーソンとして 「もっと成長したい」 と思っている成長欲求の強い方のお役に立てればと思います。また、「トップ 5% 社員の仕事術」 に興味がわいた方にも参考になればうれしいです。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
トップ 5% 社員の特徴
最初にご紹介したい本は AI 分析でわかったトップ 5% 社員の習慣 (越川慎司) です。
この本で印象的だったのは、トップ 5% の社員が仕事でどういう時に満足をするかです。5% と 95% の社員と比較をすると、
✓ 仕事への満足感の違い
- 5% の社員 (トップ社員) : 作業結果から成果が出た時に満足感を得る
- 95% の社員: 目の前の仕事を終わらせた時に満足をする
思ったのは、要するに 5% 社員の特徴は仕事での後工程に配慮し、相手視点を持っていることです。
後工程と相手視点
トップ 5% の社員は、自分の成果物がどう使われるのかという後工程に意識が向いています。
後工程への意識
一緒に仕事をする人やお客さんの成果につなげられて初めて満足をするわけです。自分がやって終わった段階では満足せず、相手にどれだけ価値を提供できているかまで考えています。仕事相手の視点で捉えているのです。
5% の社員から考えさせられたのは、誰に向かって・誰のために仕事をしているかです。
ともすると自分のためが強いのが 95% の社員です。一方の 5% 社員は 「相手のため」 も入っています。そして自分よがりの 「押し付けがましい相手のため」 ではなく、相手の立場になっての相手の価値につながることに意識が向いています。
相手視点になる難しさ
相手の立場で考え行動することは、仕事に限らず大切なことです。
一方で相手視点になることは難しくもあります。人はどこまでいっても自分本位の視点を完全に捨てることはできないからです。自分自身の理解ですらわからないこともあるのに、他人の理解をする、今回の表現で言えば相手の立場になることは簡単ではありません。
では相手視点になるためには、どうすればいいでしょうか?
相手視点になる方法
トップ 5% 社員の特徴は、自分が仕事でやったことが 「相手の成果につながった時」 に満足感を得ていました。ここにヒントがあります。
成果とは何かを、相手の立場になって理解するために次のように分解してみるといいです。
✓ 相手の立場になる方法 (理解する着眼点)
- 背景
- 利用シーン
- 価値
- 心
4つの視点の補足
1つ目の 「背景」 は相手が置かれている状況や役割の把握です。そして自分に対して相手は何を期待しているのかを理解します。
2つ目の 「利用シーン」 とは、自分の成果物を相手は 「どこで・いつ・誰に対して・何の目的で使うのか」 という実際の利用状況をイメージします。利用シーンを解像度高く想像することによって、自分の成果物がどんな価値につながるのが見えてきます。
3つ目の 「価値」 は利用シーンからつながることで、自分の成果物が使われることによって相手が得ている価値です。これが実際に表れた成果で、相手のどんな成果にどう貢献したのかを理解します。ここはマーケティングのカスタマーサクセス (顧客の成功) の考え方が入っています。
4つ目の 「心」 とは、利用する前、利用中、利用後の心の変化まで目を向けるといいです。相手の心の中なので想像の域を超えないかもしれませんが、それでもどんな心理的変化があったのかを読み解き、少しでも理解するようにします。
以上のように、背景、利用シーン、価値、心の4つから相手の立場になるようにし、仕事での成果を相手視点から理解するといいです。
まとめ
今回は仕事で成果を出す方法を、トップ 5% 社員に仕事術から掘り下げました。
最後に記事のまとめです。
トップ 5% 社員の特徴
- 5% の社員 (トップ社員) : 作業結果から成果が出た時に満足感を得る
- 95 の社員: 目の前の仕事を終わらせた時に満足をする
- 5% 社員の特徴は仕事での後工程に配慮し相手視点を持っている
相手の立場になる方法 (理解する着眼点)
- 背景・利用シーン・価値・心の4つに分解して相手を理解する
- ① 背景: 相手が置かれている状況や役割、自分への期待
- ② 利用シーン: 自分の成果物を相手は 「どこで・いつ・誰に対して・何の目的で使うのか」
- ③ 価値: 成果物が使われることによって相手が得ている価値
- ④ 心: 利用する前、利用中、利用後の心の変化
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