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Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ という本をご紹介します。
エントリー内容です。
- 本書の内容
- 学びが深まる6つのステップ
- 思ったこと (3つ) 。まとめ
本書の内容
以下は、本書の内容紹介からの引用です。
学習の方法を学ぶことは、専門家が言うところの 「究極のサバイバルツール」 、つまり、現代において最も重要な能力の一つであり、あらゆるスキルの前提となるスキルである。
深い学びを得るにはいったい何が必要なのか?
子どものころに学習困難を抱えていた著者が、多くの実証研究調査と、学びの専門家への取材を通して辿り着いた、小手先のテクニックではない本質的な 「学び方」 。
学びが深まる6つのステップ
この本のサブタイトルは、「頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ」 です。
以下が、6つのステップです。
- 価値を見い出す
- 目標を設定する
- 能力を伸ばす
- 発展させる
- 関係づける
- 再考する
それぞれについて、補足します。
1. 価値を見い出す
- 学習の対象は自分にとって何を意味するのか
- 専門知識を習得するには、そのスキルや知識に価値があるとみなし、自分にとっての意味を見極めるところから
- 学びたいと思わなければ学ぶことはできない
2. 目標を設定する
- 学びたいことから、目標を設定する
- 知識を習得する初期の段階において重要なのは、集中である
3. 能力を伸ばす
- スキルを磨き、パフォーマンスを向上させることに特化した手段を講じる必要がある
- 習熟の領域を広げるために時間をとる
- 学んだ自分の知識を記憶から取り出すとよい (例: アウトプット、テストする)
4. 発展させる
- 基本から踏み出して知識を応用する
- スキルと知識を肉付けし学んだことを発展させられれば、多くを得られる
- 学んだことを自分自身に説明したり、人に教える
5. 関係づける
- 学んだことが、他のことにどう関わり合うか
- 専門知識分野を体系立てて理解する
6. 再考する
- 自分の知識を見直し、自分の理解を振り返る。自分の学習したことから学ぶ
- 学習には間違いや過信はつきものである。謙虚に、自分が本当に理解しているかを自問する
思ったこと
ここからは、本書を読んで思ったことです。効率的な学びのためには、どのように頭の使い方を変えるかです。
思ったのは3つです。
- 自分に問いかける
- アウトプットをする
- 積極的にフィードバックを得る
以下、それぞれについてご説明します。
1. 自分に問いかける
ポイントは、自分で自分に問いかけることです。
例えば、6つのステップの最初である 「価値を見い出す」 では、学ぼうとしていることが自分にとって、どんな意味を持つかを自分に問いかけます。
2つめ以降のステップも同様です。漠然と受け身で学んでいても、自分の身につきません。以下のような質問を自分に問いかけ、学びを深掘りします。
- なぜか (why)
- 要するにどういうことか (so what)
- もし xxx ならどうなるか (what if)
- 他との類似は何か、相違点は何か
- わかったつもりになっていないか
- 不明点は何か
単純に学びを繰り返したり、マーカーで重要箇所をハイライトするよりも自分に問いかけ、自分をテストします。
2. アウトプットをする
自分に問いかけることは、学んだことをアウトプットする機会を自分に与えることです。
学んだことを意識的にアウトプットすることによって、学んだインプットの定着と発展を強化します。
具体的には、次のような方法でアウトプットをします。
- 学んだことを自分の言葉で要約する
- 書く。単に書き写すのではなく、自分の言葉や図で説明するように表現する
- 人に説明する。教える
アウトプットを通して、自分の理解が深まります。
例えば、人に教える際には、教える概念を自分の言葉に置き換えます。説明するために相手の文脈や前提知識に合わせようとするので、どう説明すると理解されやすいかを工夫します。
こうしたプロセスを通じて、教える側である自分自身も学ぶことができます。
3. 積極的にフィードバックを得る
学んだことを人に伝えたり、自分が教える立場であれば、相手から積極的にフィードバックを得ると良いです。
他者からのフィードバックは、学びの軌道修正に役立ちます。
フィードバックにより、自分が正しいこと、間違っていることに気づくことができます。正しいとわかれば、自信を持って進められます。間違っているとわかれば、正しいやり方は何かを新たに模索できます。
自分のことは、自分では意外にわかっていないものです。自分のことはつい過信してしまいます。謙虚にフィードバックをもらい、フィードバックから自分が何を学ぶかです。
まとめ
ご紹介した思った3つのことは、以下でした。
- 自分に問いかける
- アウトプットをする
- 積極的にフィードバックを得る
本書で紹介される6つのステップの1つめは、「価値を見い出す」 です。
以上をまとめると、学ぶためのポイントを一言で言うと以下です。
「Why から始め、能動的に学習すること」
自分に問いかける、アウトプットをする、フィードバックを獲得することは、いずれも受け身ではなく能動的なアプローチです。
学習を受け身でやらされている状態と、主体的に進めている状態では、頭の使い方が異なります。
本書には、後者の能動的な学習方法が体系立てて説明されています。