2018/11/23

スタートアップ起業の最初の成長の壁。30人を超えたあたりからやるべき Why, What, Who


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今回は、スタートアップについてです。

  • 起業してすぐにやることは?
  • 会社の規模が大きくなると、どうなる?
  • 会社が成長するために何をすればいい?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。

会社を辞めフリーランスとして独立してからは、いくつかのベンチャー企業の事業支援を仕事にしています。

今回は、スタートアップ企業が人数規模を拡大する中で、最初に起こる規模拡大の壁、その壁をどう乗り越えるかについてです。

以下は、記事の内容です。

  • 起業当初の 「やること」
  • 規模が大きくなると顕在化すること
  • Why, What, Who の前提をそろえる


起業当初の 「やること」


起業をしてすぐの頃は人数は1人だけや、2人や3人の共同創業者だけの状況です。少しずつ人数が増え10人未満くらいまでであれば、場所もマンションの一室を使うなどの状態です。


ベースの認識合わせ


起業間もない頃は、メンバーは仕事の時はいつも一緒にいます。

コミュニケーションを密にできるので、お互いのこと、自分たちが何を目指しているかは、肌感覚で共有できています。起業をして何をしていくかのベースの認識が揃っています。各自は自分のやることに集中できます。


プロダクト開発のプロセス


やることに集中できるとは、スタートアップのようなゼロから何かを創るにあたっては、例えば新しいプロダクトを開発する場合は、以下のプロセスに注力できます。

  • 顧客設定と理解:自分たちが想定する顧客は誰か (ペルソナ設定)
  • 問題設定:ペルソナの状況、潜在的なレベルも含めどんな問題を抱えているか。課題への深い理解と共感
  • 解決方法:アイデアは何か。理解し共感した問題に対して、自分たちはどのように解決するのか
  • 提供価値:自分たちの解決方法を提供すれば、想定顧客は価値を感じてくれるか。本当に欲しいと思ってもらえるか
  • プロトタイプとテスト:解決方法の原型となるプロトタイプをつくる。顧客に使ってもらい (テスト) 、フィードバックを得てプロダクト開発に反映する


規模が大きくなると顕在化すること


会社の規模が大きくなり30~50人を超えるほどになると、今まで通りのやり方では何かうまくいかないと肌で感じるようになります。

お互いの考えていること、やっていることが見えづらくなり、話をしたいのにその場にいないなど、コミュニケーションに支障をきたすようになっていきます。

1つ1つは些細なことかもしれませんが、日々の積み重ねでやがては顕在的な会社の問題として露呈します。

創業期の本当の初期の頃は、自分たちの認識のすり合わせが日頃からできているので、「実行」 だけに邁進していればうまくまわる環境でした。しかし、人数が増え事業規模も大きくなると、今までのやり方を見直す段階に入ります。


Why, What, Who の前提をそろえる


では、どうすればよいのでしょうか?

前提をそろえ、仕組みをつくることです。これまでの 「実行」 の前に、以下の3つについて認識を合わせ、組織での仕組みをつくり、会社として一枚岩になることを目指します。

  • 理念 (Why)
  • 戦略 (What)
  • 人・組織 (Who)

以下、それぞれについての補足です。


理念 (Why)


理念とは、自分たちの存在意義です。

ビジョン・ミッション・バリューの3つを言語化し明文化し、企業文化になるほど理解と実践から浸透をさせます。

  • ビジョン:自分たちが理想とする創りたい世界観。未来のありたい社会を描く
  • ミッション:ビジョンを実現するために自分たちがやること
  • バリュー:ミッションを遂行するために、日々の意思決定や行動を判断する大切な価値基準

ビジョン・ミッション・バリューの3つは連動します。ビジョンで描いたことは自分たちが強く実現したいと思う理想の世界イメージです。

目的を掲げ、設定したゴールを達成した後に見える情景がビジョンです。ビジョンを実現するために使命として持つのがミッション、ミッションを成し遂げるために大切にする価値観がバリューです。


戦略 (What)


戦略とは、目的を達成するために何をやるかです。

やることを決めるにあたって重要なのは、「何をやらないか」 です。戦略の本質とは捨てることで、目的を達成するためにやらないことを決めることです。

今回の文脈では、目的に当たるのがは理念です。理念という why を達成するために事業領域を定め、何をやって・やらないか、リソース配分をどうするのかの戦略をつくります。


人・組織 (Who)


ベンチャー企業の規模が大きくなると、組織体制を定める局面が来ます。

起業したての頃は、組織で役割を定めるよりも、全員がオールマイティプレイヤーのように目の前の必要なことをなんでもやる状況です。

次第に自分の得意領域に注力するようになり、人数規模や事業規模が大きくなると組織になっていきます。創業者から見れば、最初は自分で全てをやっていたのが、だんだんと自分のやってきたことを誰か他のメンバーに渡します。

組織体制の構築にあたって、以下を明確にします。

  • 責任と役割 (権限委譲)
  • 情報共有と意思決定プロセス
  • 人事制度 (評価制度と報酬制度)


最後に


ベンチャー企業の立ち上げ初期は、人数が数十人規模未満なので、各自が実行だけに注力できます。

一緒にいる時間も長く、コミュニケーションも常に取れるので前提や認識のベースが一致しています。そのような場や仕組みをあえてつくらなくても、日常的にできる状況です。

しかし、30~50人規模を超えると、意図的に前提をそろえ、意思疎通の仕組みが必要になります。「実行」 も含めて以下を明確にし、企業文化にまで昇華させます。

  • 理念 (Why)
  • 戦略 (What)
  • 人・組織 (Who)
  • 実行 (How)

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。