2018/11/17

リーダーに求められる能力とは何か。リーダーシップへの私見 (3つの力)


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リーダーシップについてです。特にイノベーションを起こすような組織に必要なのは、どのようなリーダーかを考えています。

エントリー内容です。

  • 知創リーダーの6つの能力
  • 6つの能力で思ったこと
  • 自分が思うリーダーに必要な能力 (3つ)


知創リーダーの6つの能力


イノベーションを起こす組織 - 革新的サービス成功の本質 という本に、「知創リーダー」 に必要な6つの能力が書かれています。



6つのリーダーの能力について、本書からの引用です。

知創リーダーはどのような能力を持っている必要があるのだろうか。これまでの研究から、次の6つの能力が必要だと考えている。

① 善い目的をつくる能力
共通善や徳の価値基準に基づいて 「何が善いことなのか」 を見極めた目的をつくることができる能力。達成不可能な目的や強制的な目的、金銭的な目的ではなく、夢や理想の実現に向かう目的、卓越性を追求する目的であること。

② 直観する能力
現実をありのままに観る能力。人には、見たいものしか見ない、見たくないものは見ない、という傾向があるが、そういう傾向があることを知ったうえで、先入観や思い込みを排除して、五感を駆使しながら、1回しか起きない現場・現物・現実をありのままに観ること。

③ 場をつくる能力
新たな知を創る場をつくること。適材適所の人材をタイムリーに見い出し配置し、共感・共振・共鳴の場をつくること。

④ 本質を物語る能力
起承転結や英雄物語の流れに沿って、他者の記憶に残り、他者の行動を変容させるようなストーリーを語ること。たとえやレトリックを使って、ビジョンやコンセプトを他者のコンテクストに合うように伝える能力。

⑤ 影響力を使い分ける能力
ビジョンやコンセプトを実現するために、他者への影響力を使い分けて他者を動かす能力。状況や文脈に合わせて、ハードな力 (外的な動機で他者を従わせる力) 、ソフトな力 (内的な動機で他者を従わせる力) とスマートな力 (従っているという意識を持たせずに従わせる力) を使い分けること。

⑥ 組織する能力
① から ⑤ の能力を伝承し、人財を育成する能力。あらゆる人がこれらの能力を持つようにして、すべてのレベルに自律分散しているフラクタル型 (相似形) の組織をつくること。

(引用:イノベーションを起こす組織 - 革新的サービス成功の本質)


6つの能力で思ったこと


6つの能力は、以下でした。

  • 善い目的をつくる能力
  • 直観する能力
  • 場をつくる能力
  • 本質を物語る能力
  • 影響力を使い分ける能力
  • 組織する能力

6つを私の理解でまとめると、大きくは2つになります。

  • 理想を描き、現実を素直な目で直視する
  • コミュニティをつくる


理想を描き、現実を素直な目で直視する


6つの能力のうち、1つめと2つめです。

1つめの 「善い目的をつくる能力」 とは、自分たちが理想とするビジョンを描くことです。ビジョンという、このような社会をつくりたいという世界観を大きな絵で示す構想力です。

2つめの 「直観する能力」 は、現実を色メガネをかけずに素直な心で捉えることです。人には、ものの見方に多かれ少なかれ偏りがあります。何らかのバイアスが必ず発生することを前提に、なるべく先入観を抱かずに、現実をありのままで見ようとできるかです。

リーダーに求められることは、理想を持ちつつも、一方で現実的な視点から思い込みを排除して、素直な目で目の前の状況を捉えられるかです。


コミュニティをつくる


6つの能力の残りの4つを一言で言えば 「コミュニティをつくる能力」 です。

3つめの 「場をつくる能力」 によって、コミュニティの土台をつくります。リーダー (当事者) が描くビジョンに共感できる人が集まるような場をいかにつくるかです。

4つめの 「本質を物語る能力」 から、コミュニティ内でビジョンや共通する価値観など、深いレベルでの認識合わせをします。なぜ自分たちは集まっているのか、何を成し遂げるのかをわかりやすく伝える能力です。

5つめの 「影響力を使い分ける能力」 があれば、コミュニティを維持し、結束を高めることができます。影響力により、時には発破をかけ、時にはメンバーの内側の情熱に火を付けるような影響を与え、いかにコミュニティメンバーの動機を高められるかです。

最後の6つめの 「組織する能力」 は、コミュニティを形成するだけではなく、コミュニティ内の人の能力開発です。次のリーダーになるような人を育て、全員がリーダーシップを発揮するような組織をつくることができるかです。


自分が思うリーダーに必要な能力


ここからは、私が考えるリーダーに必要な能力です。3つあります。

  • 構想力
  • 決断力
  • 人間力

以下、それぞれについてご説明します。


構想力


リーダーとは、掲げたビジョンという未来に向けて先導する人です。

ビジョンとは理想的なありたい世界観です。

未来という夢を、なるべく具体的なイメージにして鮮明に描けるかの 「構想力」 が問われます。ビジョンという未来を絵にするためには、その未来がはっきりと見えている必要があります。他の人には見えていないものが、少なくともリーダーとなる人には見えています。

ただし、見えているだけでは足りません。描いた絵を人々に示し、語ることです。そして、語り続けることです。

人々にはまだ見えておらず気づいていない未来なので、始めは受け入れられないかもしれません。自分の信じることを何度でも語ることです。未来を示し続け共感してくれるフォロワーが生まれれば、一人の夢が皆の夢になります。


決断力


リーダーとは決められる人です。明確な答えのない状況でも決断を迫られた時に、覚悟を持って決められるかです。

誰が考えても答えが1つしかないような場合はリーダーは特に不要です。答えのない状況こそ、リーダーが必要です。

何かを決めるということは、選ばない選択肢を明確にできるかです。A も B もという両方ではなく、B を捨て、A と決められるかです。決断とは何かを捨てることです。リーダーに求められるのが 「決断力」 です。


人間力


リーダーは、フォロワーという存在がいてはじめて成立します。

フォロワーから見て、この人なら付いて行っても良いと思える魅力があるかです。魅力的な人間であるかがリーダーの大事な要素です。どれだけの 「人間力」 があるかがリーダーには問われます。

リーダーの姿勢が手本としてフォロワーに示され、全体に影響を与えます。

リーダー自身が我が身を正し、自分を律した振る舞いができるかです。たとえ誰も見ていなくても、人として恥じない行動ができるか、鏡に映った自分に誤魔化すことなく、正しい行動が取れているかです。


まとめ


今回は、リーダーシップについて考えました。

最後に、今回のまとめです。


知創リーダーの能力



理想を描き、現実を素直な目で直視する

  • 善い目的をつくる能力
  • 直観する能力


コミュニティをつくる

  • 場をつくる能力
  • 本質を物語る能力
  • 影響力を使い分ける能力
  • 組織する能力


リーダーに必要な3つの能力 (私見)


  • 構想力
  • 決断力
  • 人間力



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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。