おそらく今年2018年最大の自分の出来事は、5年5ヶ月勤めた Google を退職し、個人事業主として独立したことです。
仕事にしているのは、いくつかのスタートアップ企業と直接契約をし、スタートアップの事業支援です (2018年11月時点) 。
今回は、会社員ではなく、なぜ独立する道を選んだかをご紹介します。
大きくは以下の3つです。
- 個人として独立する生き方への挑戦
- 自分がワクワクすることの追求
- 自分へのニーズと相手・社会への貢献
[理由 1] 個人として独立する生き方への挑戦
会社に勤め雇われた状態ではなく、個人として独立をした働き方にチャレンジしたかったからです。自立をした生き方です。
自分という個人と会社との信頼関係に基づき、個人と会社で直接契約をし仕事をする働き方をしたいと思いました。自分のまわりを見ても、まだ個人で独立して働いている友人や知人は少数派なので、人と違うことをやってみるという意味もあります。
大学院を卒業してからは、企業に雇用されて働く形態のみをやってきました。個人での独立を経験し、自分がどのように感じるか、どういう経験が得られるかを試してみたいと思いました。
今のところは独立した働き方が良いと思えますが、実際にやってみて、もし自分に合わないと思えば、再び会社員になるという選択もあり得ます。
[理由 2] 自分がワクワクすることの追求
2つめの独立の理由は、自分がやりたいこと、ワクワクすると思うことに取り組むためです。
支援したいと思うスタートアップがいくつかあり、考えた結果、どれか1つに絞ることはできませんでした。スタートアップから雇用されるのではなく、個人事業主として独立した立場から支援することを決めました。自分の時間を最大限に有効に使うために個人事業主の立ち位置で関わり、コミットすることが最適だと考えたからです。
支援したいと思えたスタートアップには、以下の視点で魅力がありました。
- Why: 描いているビジョンに共感でき、自分もビジョンを実現したいと自分ごと化できる
- What: ビジョンを実現するためのミッションにも共感できる。実現するために他ではやっていない事業やビジネスモデル構想を持っている
- Who: 一緒に働きたいと思える人がいる
自分がワクワクすると思うことに取り組めば、仕事自体が楽しくなります。働くこと自体を生きがいにしたいと思いました。
そのために一番良いと思えたやり方が、独立した個人事業主でした。
[理由 3] 自分へのニーズと相手・社会への貢献
3つめの理由は、求められていることと貢献です。
今思い返すと会社員として組織に属していた時は、会社や所属チームという組織に自分は守られていたという感覚がありました。このように感じることによって、自分の生存確率が高まる実感が無意識にも得られます。
その一方で、組織の中にいると、業務における個としての自分の存在が見えにくいと感じる時がありました。
個人で独立するようになって思うのは、逆だということです。雇用されていないと、組織への所属に対する自分の感覚に敏感になります。
個人としてスタートアップ (企業) に参画すると、どこかでその会社の 「中の人」 ではなく、外部の人間という立場を感じる場面があります。例えば、福利厚生の案内やイベント、アクセスできる情報のデフォルト設定の違いなど、一つ一つは些細なことです。
だからこそ、自分という一人の人間に対して必要としてもらえ、自分の経験や専門能力に期待してもらっている実感は貴重です。あらためても思うのは、組織に属している安心感がないがゆえに生まれる感覚だということです。会社員の時にはなかった気づきです。
企業から自分個人へのニーズに対して最大限に応え、相手の企業だけではなく世の中に貢献できるために、個人で独立をするという道を選びました。
最後に
独立して個人で働くことは手段です。
確かに、今回ご紹介した理由の1つめである 「個人として独立する生き方への挑戦」 は、独立すること自体を目的にしたものです。
きっかけはそうでした。しかし今思うのは、働くことを生きがいにし、自分が支援したいと思う会社や世の中に貢献していくために、独立というやり方が最も合っているということです。