投稿日 2019/03/23

書評: エンジニアリング組織論への招待 - 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング (広木大地) 。不確実性を下げるためのマネジメント




今回ご紹介する本は、エンジニアリング組織論への招待 - 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング (広木大地) です。





  • この本に書かれていることは?
  • エンジニアリングとは?
  • 不確実性に向き合うとは?

こんな疑問に答えるブログ記事を書きました。

おもしろかった本なので、興味のある方はぜひ読んでみてください。


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

 「コミュニケーションにおける不確実性を減らすには?」
 「技術的負債を解消する方法とは?」
 「経営陣とエンジニア間の認識のずれを解消するには?」

エンジニアリングにおける課題を解決する思考の整理方法やメンタリング手法を,さまざまな企業の技術組織アドバイザリーを務めている著者が解説。

若手を戦力として育て上げ,成長する組織を設計・運営するためにおすすめの1冊です。

この本に書かれていることを一言で言えば、組織マネジメントにおいて 「いかに不確実性を下げるか」 です。

不確実性とはわからないことです。本書では次のように分解します。


不確実性の分解
  • 未来への不確実性
  • コミュニケーションの不確実性


後者のコミュニケーションの不確実性によって起こることは、「情報の非対称性」 と 「部分最適の意思決定や行動」 です。


エンジニアリングの本質


この本では、エンジニアリングの本質は 「不確実性を下げること」 だとします。

エンジニアリングとは、何かを実現することであると書かれています。つまり、実現することによって、不確実性を下げていくという考え方です。

本書を読みながら、この考え方が印象に残りました。

不確実性とは、現状やこの先がわからないことです。自分が見えていないこと、知らないこと、どうなるかわからないことです。

実現することによって不確実性を下げるとは、実際にやってみないと物事はわからないということです。

この考え方で思ったのは、戦略と実行、仮説と検証の関係と同じだということです。

戦略や仮説の時点では机上の理論にすぎません。実行する、本書の表現に寄せれば実現させることによって、わからないことが見えてきます。トライ & エラーを繰り返し、不確実性を下げていくのです。


適切なリスクテイク


エンジニアリングという 「実現から不確実性を下げていく」 から、リスクへの向き合い方の観点からも考えさせられました。

高い不確実性を低くするために行動をしますが、その行動自体にもリスクがあります。リスクを取らなければ行動に移れません。

適切なリスクをどう取るかです。そのためにはリスクを取った時のマイナスの想定をすることです。

リスクを取った時に、最悪のケースで何が起こり得るかを想定します。最悪の場合でも、まだなんとかなる、次があるか、再びファイティングポーズを取れると思えば、そのリスクは取れます。

この想定が事前にあるからこそ、適切なリスクをとります。

一度に大きなリスクは取らずに、小さく何度も取るほうがよいです。リスクが大きいか小さいかは、自分自身のリスクを取った後の想定によります。


まとめ


今回は、エンジニアリング組織論への招待 という本を読んで思ったことを書きました。

マネジメントを不確実性の観点から考えさせられる本でした。本書のサブタイトルは 「不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」 です。

個人としても組織のマネジメントの視点でも、不確実性とは何か、どう向き合い、いかに行動して対応するかを興味深く読める本です。

最後に、今回のまとめです。

  • 書かれていることを一言で言えば、組織マネジメントにおいて 「いかに不確実性を下げるか」 。2つの不確実性があり、① 未来への不確実性、② コミュニケーションの不確実性

  • エンジニアリングとは、何かを実現すること。つまり、実現することによって、不確実性を下げていく。実行することによって、わからないことが見えてきくる。トライ & エラーを繰り返し、不確実性を下げていく (戦略と実行、仮説と検証の関係と同じ)

  • リスクへの向き合い方を考えさせられた。リスクを取った時に最悪のケースで何が起こり得るかを想定し、最悪の場合でも、まだなんとかなる、再びファイティングポーズを取れると思えば、そのリスクは取れる。一度に大きなリスクは取らずに、小さく何度も取るほうがよい




エンジニアリング組織論への招待 - 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング (広木大地)

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。