2019/07/14

マーケティングとブランディングの 「本質」 「戦略フレーム」 を解説




今回は、マーケティングとブランディングについてです。

  • 「マーケティングの本質は何か」 をわかりやすく説明してほしい
  • ブランディングとは何をすること?
  • マーケとブランドの戦略のつくり方 (フレーム) を知りたい

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、マーケティングとは何か、ブランディングとは何かです。

マーケティングとブランディングのそれぞれで、一言の定義 (本質) 、成功するためのポイント、戦略と実行フレームを解説します。

マーケティングの考え方や方法は、マーケティングの業務を直接していなくても、ビジネスに役に立つ知識です。ぜひ読んでいただき、お仕事に活かしてみてください。


マーケティング


まずはマーケティングから解説していきます。以下の観点から、ご説明します。


解説する内容
  • 一言の定義 (本質)
  • 成功するカギ
  • 戦略フレーム


マーケティングとは (一言で)


最初にですが、マーケティングとは何をすることでしょうか?

私の一言での定義は、マーケティングとは、消費者から選ばれる理由をつくる活動全般です。

選ばれるとは、買ってもらえる、使ってもらえる、来店してくれる、指名されることです。

マーケティングを売れる仕組みをつくることであるとも言えますが、そのためには選ばれることです。選ばれる理由とは、自分たちの強みであり、消費者や顧客への提供価値です。


マーケティングの成功のカギ (KSF)


では、マーケティングを成功させるためには、何が必要でしょうか?

あえて1つに絞るとすれば、マーケティングの成功のカギは消費者理解です。

マーケティングの一言の本質は、「選ばれる理由をつくる活動全般」 でした。

選ぶという行為の主体者は消費者です。偶然選ばれるのをただ待つのではなく、マーケティングによって意図的に選ばれる確率を高めます。そのためには、どういうメカニズムで消費者は自分たちを選ぶのか、選んだ行為の背後にあるのは何かを理解します。

消費者理解のためには、次の三段階で深掘りをしていきます。


三段階の消費者理解
  • 行動、意見などの発言 [目に見える事象]
  • ニーズ、不満、不便に感じていること [事象の背後にある構造要因]
  • 消費者インサイト、価値観 [さらに奥にある本質]


三段階の 「事象 - 構造 - 本質」 の順番で、より深く理解していきます。

人の本質の1つである消費者インサイトとは、「人を動かす隠れた気持ち」 です。普段は本人自身も意識していないですが、そうだと気づかされれば行動につながり、時には習慣すらも変えてしまうような奥にある気持ちのことです。


マーケティングの戦略フレーム


ここからは、マーケティング戦略をどうつくっていくかをご説明します。

マーケティングの戦略をつくり、実行していくためのフレームは、次の通りです。


マーケティングの戦略フレーム
  • ターゲット顧客の設定
  • 競合設定、市場環境の理解
  • 自社の特徴を把握し、選ばれる理由をつくる
  • 選ばれる確率を高める施策を考え、実行する


[マーケ戦略 1] ターゲット顧客の設定


マーケティングの成功のカギは消費者理解なので、一番最初にやることは 「ターゲット顧客の設定」 です。誰を顧客にし、絞った顧客を深く理解します。


[マーケ戦略 2] 競合設定、市場環境の理解


次に、ターゲット顧客の目線で、どこが競合になるのか、その競合を束にした結果としてつくられる市場を見定めます。

戦略で大事なのは、どう戦うかの前に 「どこで戦うか」 です。


[マーケ戦略 3] 自社の特徴を把握し、選ばれる理由をつくる


顧客と競合が決まれば、選ばれる理由をつくります。選ばれる理由とは自分たちの強みです。

強みとは、誰が・どこで・何と比べるかによって変わる、相対的なものです。だからこそ、順番は、顧客、競合、選ばれる理由 (強み) という順番です。


[マーケ戦略 4] 選ばれる確率を高める施策を考え、実行する


選ばれる理由を見い出せたら、実行施策です。戦略は実行してこそ初めて価値があります。

詳しい解説は省略しますが、マーケティングの 4P などから、戦略を具体的なアクションプランである戦術に落とし込みます。


ブランディング


ここからは、ブランディングについて解説します。

マーケティングと同じ要素で、ブランディングとは (一言で) 、ブランディングの成功のカギ、戦略フレームを順にご説明します。


ブランディングとは (一言で)


ブランディングとは何をすることでしょうか?そもそも、マーケティングの文脈でのブランドとは何でしょうか?

ブランドとは、消費者の好ましい感情が伴った商品やサービスです。

好ましい感情とは、好き・満足感・共感・誇り・憧れなどです。こうした感情移入がされているほど、その商品やサービス、あるいは会社は強いブランド力を持っています。

ブランディングとは、商品・サービスに好ましい感情移入を起こしてもらう働きかけです。

ブランドは、消費者や顧客の頭の中にあるイメージです。商品やサービス、時には企業自体に対してどんな感情を持つか、価値のイメージを持つかは、相手次第です。

ここに、本質的にブランドを直接管理できない難しさがあるとともに、ブランディングの醍醐味です。


ブランディングの成功のカギ (KSF)


では、ブランディングを成功させるためのポイントは何でしょうか?

ブランディングは感情移入を起こしてもらう働きかけであり、感情を伴ってもらうためにはユーザー体験がカギです。

ブランドがつくられるプロセスを簡単に言うと、「体験 → 感情形成 → 知覚価値 (価値のイメージが頭の中にできる) 」 となります。

人は、五感での体験を通して感情が生まれます。いかにより良い体験をデザインできるか、商品・サービスならではの独自の体験が提供できれば、感情移入が起こり、ブランドになっていきます。


ブランディングの戦略フレーム


ブランディングの戦略をつくる時に使うのは、ブランド設計書です。ブランドピラミッドとも言います。


ブランド設計書 (ピラミッド)
  • ブランドコア:ブランドのビジョン・ミッション・価値観
  • パーソナリティ:ブランドを人に見立てた時の性格
  • ベネフィット:機能的な価値、心理的 (情緒的) な価値
  • エビデンス:ベネフィットがなぜ実現できるか
  • メッセージ:ブランドのことを端的に伝える表現


以上の要素を埋めていけば、ブランドの方針になる設計書ができあがります。

ブランド設計書に基づき、ユーザーの体験プロセスをつくっていきます。商品やサービスとの接点ごとに、どんな体験をしてもらうか、その体験ごとにどのような感情を生み出すかです。

接点ごとの体験と感情をまとめれば、ブランドのカスタマージャーニーになります。カスタマージャーニーに沿って、各施策をつくり実行します。


まとめ


今回は、マーケティングとブランディングについて解説しました。

それぞれについて、一言の定義 (本質) は何か、成功させるポイント、戦略フレームです。

最後に今回の記事のまとめです。マーケティングやブランディングの考え方、ものの見方は、ビジネスに広く役に立ちます。ぜひ、普段のお仕事での参考にして、使ってみてください。

  • マーケティングとは、消費者から選ばれる理由をつくる活動全般。選ばれる理由とは、自分たちの強みであり、消費者や顧客への提供価値。
    マーケティングの成功のカギは消費者理解

  • マーケティングの戦略フレームは、
    • ターゲット顧客の設定
    • 競合設定、市場環境の理解
    • 自社の特徴を把握し、選ばれる理由をつくる
    • 選ばれる確率を高める施策を考え、実行する

  • ブランドとは消費者の好ましい感情が伴った商品やサービス。好ましい感情とは、好き・満足感・共感・誇り・憧れなど。ブランディングは商品・サービスに好ましい感情移入を起こしてもらう働きかけ。
    ブランディングの成功のカギはユーザー体験。体験 → 感情移入 → 知覚価値 (頭の中で価値イメージができる)

  • ブランディング戦略のためにブランド設計書をつくる。
    ブランド設計書に基づき、ユーザーの体験プロセスと感情移入をまとめると、カスタマージャーニーになる。カスタマージャーニーに沿って、各施策をつくり実行する

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。