投稿日 2019/07/05

マーケティングで重要なポジショニング戦略を解説します




今回は、マーケティングのポジショニングについてです。

  • ポジショニングとは何かを、わかりやすく教えてほしい
  • ポジショニング戦略のつくり方

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、マーケティングで重要な 「ポジショニング」 についてです。

ポジショニングとは何か、ポジショニング戦略のつくり方を解説します。

マーケティングの仕事をされている方はもちろん、直接マーケティングに関わっていない方にもマーケティングの考え方が身につく内容になっています。

マーケティングの考え方は、ビジネスに汎用的なものでマーケティングの仕事以外にも知っていて損はないです。

ぜひ最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。


ポジショニングとは何か


いきなりですが、マーケティングでのポジショニングとは何でしょうか?

文字通りに日本語に訳せば、位置取りです。

一言で定義すれば、ポジショニングとは 「消費者の頭の中にある他と比べた認識」 です。

この定義でのポイントは2つあります。


ポジショニング定義のポイント
  • 頭の中にある
  • 他と比べてのもの


[ポイント 1] 頭の中にある


1つ目の頭の中にあるとは、認識をする行為の主体は消費者や顧客だということです。

この意味で、企業やブランド提供者側は、ポジショニングを直接コントロールすることはできません。あくまで働きかけをするだけです。

相手の頭の中にあるという、ポジショニングの本質的な難しさがここにあります。


[ポイント 2] 他と比べて


2つ目のポイントは 「他と比べて」 です。

ポジショニングは相対的な認識です。誰が、何と比べるかによって、同じ特徴でもポジショニングは良くも悪くも変わります。


ポジショニング戦略のつくり方


では、どうやってポジショニングをしていけばよいのでしょうか?

ここからは、どのようにポジショニング戦略をつくっていくかを解説していきます。

ポイントは3つです。


ポジショニング戦略の要素
  • ターゲット顧客 (誰に認識を持ってもらうか)
  • 競合 (何と比べられるか)
  • ベネフィット (認識してもらう対象)


以下、それぞれについてご説明します。


[要素 1] ターゲット顧客


ポジショニング戦略で最初に決めるのは、誰に認識を持ってもらうかです。

顧客を絞り、具体的なターゲットを設定します。

ポジショニングの一言の定義は、「消費者の頭の中にある他と比べた認識」 でした。具体的に誰の頭の中なのかを決めるのが、最初のステップです。


[要素 2] 競合


次に決めるのは競合です。ターゲット顧客の頭の中で、自分たち以外の比べる相手が競合になります。

比べるという行為の主体者は、ターゲット顧客です。つまり、競合設定はあくまで顧客の頭の中にあるということです。

ポジショニングは他と比べた認識です。誰が何と比べるかによって変わる、相対的なものです。


[要素 3] ベネフィット


ポジショニング戦略をつくる時の3つ目のポイントは、認識の対象が何かです。

ターゲット顧客に認識してもらうのはベネフィットです。ポジショニング戦略の肝は、ベネフィットでどれだけユニークな認識を顧客に持ってもらうかです。

では、ベネフィットとは何でしょうか?

ベネフィットとは、自分たちが顧客に提供する本質的な価値です。商品やサービスを使うことによって得られるメリット、問題解決、顧客にとってのうれしさです。

ベネフィットを見極める時に間違いやすいのは、商品の性能や機能、サービスのメニューをベネフィットにすることです。性能・機能やメニューは、主語が商品やサービスです。

ベネフィットの主語は顧客です。提供者側ではなく利用者を主体に考えます。

ベネフィットは本質的な提供価値であり、自分たちの商品やサービスが選ばれる直接的な理由です。

マーケティングとは 「消費者から選ばれる理由をつくる活動全般」 です。ベネフィットが消費者の頭の中に認識されていると、それだけ選ばれる確率が高くなります。

これが、ポジショニングがマーケティングにおいて重要な理由です。


まとめ


今回は、マーケティングでのポジショニングについて解説しました。

ポジショニングとは何か、ポジショニング戦略をどうつくるかです。

最後に今回の記事のまとめです。

  • ポジショニングとは 「消費者の頭の中にある他と比べた認識」 。ポイントは2つあり、頭の中にある、他と比べてのもの

  • ポジショニング戦略の要素は、
    • ターゲット顧客 (誰に認識を持ってもらうか)
    • 競合 (何と比べられるか)
    • ベネフィット (認識してもらう提供価値という本質)

  • ターゲット顧客:ポジショニング戦略で最初に決めるのは、誰に認識を持ってもらうか。顧客を絞り、具体的なターゲットを設定する
  • 競合:比べる相手が自分たちの競合。競合設定は、比べるという行為の主体者であるターゲット顧客の頭の中にある
  • ベネフィット:ポジショニング戦略の肝は、ベネフィット (本質的な提供価値) でどれだけユニークな認識を顧客に持ってもらうか

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。