2019/07/13

書評: 実行力 - 結果を出す 「仕組み」 の作りかた (橋下徹) 。人と組織を動かす組織論とリーダーシップ論




今回は、書評です。

ご紹介したい本は、実行力 - 結果を出す 「仕組み」 の作りかた (橋下徹) です。





  • どんなことが書かれている本?
  • 結果を出す仕組みとは?
  • 橋下徹の組織論とリーダーシップ論

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、
です。

実行するチームや組織、会社になるためのヒントが書かれた本でした。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。


この本に書かれていること


この本の内容を一言で説明すると、橋下徹氏が大阪府知事と市長の時に実践した、人と組織を動かす方法、リーダーシップ論です。

現実的な実行プランに落とし込むことを徹底し、大阪府や大阪市を動かしていったエピソードが多く書かれています。エピソードによって、2つの点で興味深く読めます。

1つは、書かれている組織論やリーダーシップのことが、抽象で終わらずに具体的に理解できることです。

2つ目は、実際に当時の行政のやりとりの裏側です。橋下徹氏が何を考え、どのように実行していったかを知ることができます。

この本の内容紹介では、次のように書かれています。

38歳で大阪府知事に就任し、数々の改革を成し遂げてきた橋下徹氏。大阪府庁1万人・大阪市役所3万8千人の職員、組織、そして国をも動かして結果を出してきた秘訣とは何か。

・リーダーに必要な考え方
・部下と上司を動かす方法
・理想的な組織の在り方

橋下流 「君主論」 の全貌を明かす。

人心掌握・課題解決・マインドセット etc.
4万8000人の組織を動かしてきた橋下流 「君主論」 の全思考!


人や組織を動かす仕組み


この本で興味深いと思った橋下さんの組織の考え方は、以下です。


人や組織を動かす仕組み
  • 組織の原則 「決まったことには反対でも従う」
  • 仕事をやり遂げる人間関係
  • 反対派のリーダーをあえて側近に置く


以下、それぞれについてご説明します。


[組織を動かすために 1] 組織の原則 「決まったことには反対でも従う」


興味深いと思った1つ目は、「決まったことには、たとえ反対していたり意に沿わなくても従う」 という原則です。組織でこのルールが徹底されることが、組織を動かすことにつながります。

この原則が守られるとわかっていれば、反対意見や反対する人にも向き合うことができます。もしリーダーや意思決定者が決め手も、反対派は従わないのであれば、反論には耳を傾けなくなるでしょう。

リーダーが決めたことには、メンバーにとってはたとえ反対でも、各メンバーは役割と責任を果たすという前提があれば、多様な意見に耳を傾け、反対意見からも良いものはアイデアや案に取り入れられます。


[組織を動かすために 2] 仕事をやり遂げる人間関係


組織や人の選定には、好き嫌いや相性よりも仕事をやり遂げるかどうか、能力と成果を重視するのが、橋下徹氏の考え方です。

「仕事をやり遂げる人間関係」 という言葉が印象的でした。

行政に限らず、仕事とは結果を出してこそです。結果のためには実行するしかありません。組織内のそれぞれのメンバーが、自分の仕事をやり遂げることに役割と責任を果たす組織をいかにつくれるかです。


[組織を動かすために 3] 反対派のリーダーをあえて側近に置く


人の登用にも、橋下徹氏のやり方が書かれています。

興味深いと思ったのは、自分の案への反対グループのリーダー格や影響力の高い人を、あえて側近として近くに配置するやり方です。

反対派のリーダーを側近に置く前提になっているのは、先ほどの 「決まったことには反対でも従う」 という原則です。

反対派のメンバーたちにとって、リーダー格の人物が橋下さんの決断を最終的に支持するのであれば、自分たちも従う気持ちになります。「あの人が賛成にまわるならやるしかない」 という気持ちにさせるのです。

こうした人の登用にも、「仕事をやり遂げる人間関係」 を見ることができます。


リーダーの役割


この本を読んで、参考になった橋下さんのリーダーシップの考え方、リーダーの役割は次のようなものがあります。


リーダーの役割
  • ビジョンや方向性を示し、実行できる組織体制をつくる
  • メンバーにはできないことをする (大きな問題提起、決断と責任を取る)
  • 自分の判断基準を示し、伝え続ける


それぞれについて、いくつか補足です。


[リーダーの役割 1] ビジョンを示し、実行できる組織体制をつくる


リーダーの役割の1つは、ビジョンを示すことです。

橋下徹氏がこだわるのは、ビジョンだけではなく、実行できる組織体制をつくることです。ビジョンと組織体制を常にワンセットで考え、実現していくのです。

根底にある考え方は、ビジョンだけでは人や組織は動かないことです。実行プランを進めるのは現場であり、組織です。いかに実現できる組織にするかが、結果を出す仕組みには欠かせません。


[リーダーの役割 2] メンバーにはできないことをする (大きな問題提起、決断と責任を取る)


リーダーに求められるのは、メンバーや部下にはできないことです。

具体的には、リーダーにしか見えていない視点から、より高い視座や広い視点からの問題提起を投げかけること、そして、メンバーにはできない難しい決断をして決めたことに責任を取ることです。

メンバーができることをやっているだけでは、リーダーの役割を果たせてはいません。

リーダーとは、フォロワーに道を示す人です。ビジョンを示し、解決しなければいけない問題を設定し、決断を重ねるリーダーに人々は共感して付いていきたいと思えます。


[リーダーの役割 3] 自分の判断基準を示し、伝え続ける


リーダーは何を基準に決断をしているのかを日頃から伝えることが、一貫した決断につながります。メンバーもリーダーの考えや判断基準が理解できるようになるので、現場での意思決定につながります。

リーダーは自分の判断基準を言うだけではなく、体現した行動を取り続けているかです。

自分の判断基準を持つためには、どれだけ自分自身を理解しているかが大事です。


まとめ


今回は、実行力 - 結果を出す 「仕組み」 の作りかた (橋下徹) という本をご紹介しました。





最後に今回の記事のまとめです。

  • 本書の内容は、橋下徹氏が大阪府知事と市長の時に実践した、人と組織を動かす方法、リーダーシップ論。府知事や市長のエピソードが書かれ、興味深く読める本

  • 興味深いと思った人や組織を動かす仕組みは、
    • 組織の原則 「決まったことには反対でも従う」
    • 仕事をやり遂げる人間関係
    • 反対派のリーダーをあえて側近に置く

  • リーダーの役割は、
    • ビジョンや方向性を示し、実行できる組織体制をつくる
    • メンバーにはできないことをする (大きな問題提起、決断と責任を取る)
    • 自分の判断基準を示し、伝え続ける




実行力 - 結果を出す 「仕組み」 の作りかた (橋下徹)

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。