
今回は、マーケティングについてです。
- マーケティングの本質をわかりやすく教えてほしい
- OODA とは何?
- マーケティングのプロセスごとのポイント
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、マーケティングとは何か (一言で) 、マーケティングのプロセスごとのポイントについてです。
OODA ループという意思決定と実行のフレームをマーケティングに当てはめ、マーケティングの本質は何かを解説しています。
マーケティングの考え方は、ビジネスに汎用的なものでマーケティングの仕事以外にも知っていて損はないです。ぜひ最後まで記事を読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。
マーケティングとは
いきなりですが、マーケティングとは何でしょうか?
マーケティングの定義は人によって違っていたります。私の一言の定義は、マーケティングとは、消費者から選ばれる理由をつくる活動全般です。
選ばれるとは具体的には、買ってもらう、使ってもらう、来店してもらう、指名されるなどです。
選ばれる確率を意図的に高めるために何をやるかがマーケティング戦略、戦略からの実行プランがマーケティング施策です。
マーケティングのプロセス
では、マーケティングは、どのようなプロセスで進んでいくのでしょうか?
以下が、シンプルにまとめたマーケティングプロセスです。
マーケティングのプロセス
- 市場理解 (消費者・顧客・競合)
- 意味合いを抽出し、選ばれる理由をつくる
- 戦略を立てる (選ばれるために何をするか)
- マーケティング施策の実行
マーケティングは市場の理解から始まります。
自分たちの顧客は誰かを定義します。顧客から見た自社以外の選択肢が競合に当たります。顧客の頭の中に浮かぶ、「自社 + 他の選択肢」 を合わせたものが市場になります。
これが顧客視点での市場設定の考え方です。
市場理解から、自分たちのビジネスにとっての意味合いを解釈し、選ばれる理由を見い出します。理由がなければつくります。
選ばれる理由を実現するための戦略を立て、実行プランに落とし込み、マーケティング施策を展開します。意図的にどれだけ 「自分たちが選ばれる確率」 を高められるかです。
OODA ループ
ここまで、マーケティングとは何か、マーケティングプロセスを解説しました。
急な質問ですが、OODA (ウーダ) ループをご存知でしょうか?
マーケティングの4つのプロセスは、OODA (ウーダ) ループと呼ばれるフレームと同じなのです。
OODA ループは、以下の4つのプロセスの意思決定と実行のフレームです (4つの頭文字から OODA です) 。
OODA ループ
- Observe 観察
- Orient 判断
- Decide 意思決定
- Act 行動
観察から始まり、観察した内容から方向性を判断します。その後に意思決定をして、行動に移していくというプロセスです。
この流れが、先ほどのマーケティングプロセスそのものです。
マーケティングプロセスと OODA ループ
- 観察によって市場理解をする [Observe 観察]
- 市場理解から選ばれる理由を見定める [Orient 判断]
- 戦略を立て、何をやるかを決める [Decide 意思決定]
- マーケティング施策を実行する [Act 行動]
マーケティングプロセスが OODA ループそのものだと気づいた時、私は目から鱗でした。OODA ループの手順に沿っていけば、マーケティングを成功させる確率を高められると思いました。
プロセスごとのポイント
ここからは、OODA ループの観点から、マーケティングの各プロセスのポイントを解説します。
[プロセス 1] 市場理解 (観察)
観察のポイントは、先入観にとらわれずにできるかです。
入りとして仮説を持つことも大事ですが、一方で仮説に縛られすぎるのは本末転倒です。仮説と思い込みは紙一重であり、仮説はあくまで最も確からしい答えですが、本当の答えではありません。
消費者や顧客を理解するために、以下の順で深掘りするとよいです。
消費者理解のステップ
- 発言や振る舞い、仕草や表情、行動 [目に見える事象]
- ニーズ、不満、不便に思っていること [背後の思い]
- 消費者インサイト、価値観 [さらに奥にある本質的な気持ち]
マーケティングの定義を 「消費者から選ばれる理由をつくる活動全般」 とご説明しました。
選ぶという行為の主体は消費者です。消費者がどんな気持ちや動機で選ぶかのメカニズムを知るために、どれだけ深く消費者を理解できるかが大事です。
[プロセス 2] 選ばれる理由をつくる (判断)
観察からの理解から、マーケティングの肝になる 「選ばれる理由」 を何にするか、どう設定するかです。
選ばれる理由とは、顧客への本質的な提供価値です。顧客が価値と感じるからこそ、お金を払ってでもほしいと思うものです。
競合他社にはない価値、あるいは同じでもより良い価値であれば、その価値が選ばれます。
価値を感じる主体は顧客です。だからこそ、1つ目のプロセスである観察からの消費者理解が大事になり、理解から見い出した価値 (= 選ばれる理由) が何になるかが、マーケティングの成否を決めます。
[プロセス 3] 戦略を立てる (意思決定)
マーケティングの3つ目のプロセスは戦略をつくることです。OODA では D である意思決定に当たります。
決断の本質は捨てることです。戦略で大事なのは、何をやらないかの意志決定です。
戦略とは目的を達成するためのリソース配分の指針です。捨てることが重要なのは、リソースには限りがあるからです。
マーケティング戦略として、いかにやることを絞り、効果的に選ばれる理由ための活動に持っているリソースを集中投下します。
[プロセス 4] 施策の実行 (行動)
戦略は実行して初めて価値があります。逆に言えば、実行できない、あるいは実行されない戦略は絵に描いた餅です。
実行プランをつくる時は、組織や人をどう動かすかをポイントに考えます。
また、実行はやりっ放しにしないことも大事です。実行後に施策と結果を評価し、振り返りから何がうまくいったのか、何が想定と違い機能しなかったのかを検証します。
振り返りからの学びを知見として貯め、次に活かします。
まとめ
今回は、マーケティングについてでした。
マーケティングプロセスと OODA ループの共通点から、マーケティングのプロセスそれぞれでのポイントを解説しました。
最後に今回の記事のまとめです。
- マーケティングとは、消費者から選ばれる理由をつくる活動全般。
選ばれる確率を意図的に高めるために何をやるかがマーケティング戦略、戦略からの実行プランがマーケティング施策
- マーケティングのプロセスは、
- 市場理解 (消費者・顧客・競合)
- 意味合いを抽出し、選ばれる理由をつくる
- 戦略を立てる (選ばれるために何をするか)
- マーケティング施策の実行
- OODA ループは意思決定と実行のフレーム (4つの頭文字から)
- Observe 観察
- Orient 判断
- Decide 意思決定
- Act 行動
- マーケティングのプロセスは OODA ループそのもの。
- 観察によって市場理解をする [Observe 観察]
- 市場理解から選ばれる理由を見定める [Orient 判断]
- 戦略を立て、何をやるかを決める [Decide 意思決定]
- マーケティング施策を実行する [Act 行動]