
今回はマーケティングについてです。
この記事でわかること
- ユニクロ柳井さんの決算説明 (2020年8月期)
- マーケティングで紐解く三つのポイント
- 1. お客の求めるものが変わる
- 2. 新たな需要を創る
- 3. 商品を作りながら売っていく
今回はユニクロの柳井さんが決算説明会で語ったことからです。マーケティングの視点で読み解いていきます。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
ユニクロ柳井さんの決算説明
少し前になりますが、ユニクロの2020年8月期の決算説明会の記事を読みました。
コロナ禍の今、柳井正社長は何を語ったのか? - ファーストリテイリング2020年8月期決算会見より
興味深かった三つ
決算説明会で柳井さんが語ったことの中から、マーケティングの観点で興味深いと思ったのは次の三つです。
マーケティングで興味深かった三つのポイント
- お客の求めるものが変わる
- 新たな需要を創る
- 商品を作りながら売っていく
ではそれぞれについて順番に見ていきましょう。
お客の求めるものが変わる
まずは柳井さんが決算説明会で語ったことからの引用です。
これまでの常識が通用しない大きな変化が起きている。時代が変われば生活スタイルが変わり、お客様の求めるものが変わる。当然、商品も変わり、売り方も変わる。
このような状況下に立ち向かうには、私たち自身がまず変わらなければならない。
(引用: コロナ禍の今、柳井正社長は何を語ったのか? - ファーストリテイリング2020年8月期決算会見より)
変わっていく順番は、まずはお客さんの生活スタイルは変わり、次がニーズの変化です。
外部環境や顧客の変化に伴って、商品やサービスを提供する自分たちも変わっていく必要があります。売り物と売り方の両方です。
環境や状況の変化を前提として理解し、その上で顧客課題やニーズは何かを把握し対応します。マーケティングの 4P に当てはめれば、売り物である Product と、売り方である Place, Price, Promotion を変化に合わせて適応していきます。
外部環境は常に変化しています。お客も変わり、自分たちも変わり続けるのは宿命のようなものです。
新たな需要を創る
マーケティングの役割に 「市場創造」 があります。
市場創造とは新しい価値を生み出すことです。既存の顧客に新しい価値を提供する、新規の顧客に価値を提示することによってです。
先ほど、外部環境やお客の変化に適応することの重要性に触れました。変化はいつも受け身ではなく、自分たちが率先して市場に変化を起こします。新しい市場 (価値) を生むことがマーケティングには求められるのです。
商品を作りながら売っていく
柳井さんの決算説明会から考えさせながられた三つ目は、商品を 「作りながら」 売っていくことです。
えてして商品を作り終わってから、ようやくどう売るかを考えがちです。そうではなく、商品を企画したり作っている段階から同時並行で売り方もセットで考えていくのです。
マーケティングにはプロダクトアウトとマーケットインの二つのアプローチがあります。
ここで言う 「商品を作りながら売っていく」 とは、プロダクトアウトとマーケットインをハイブリッドしたやり方です。
選ばれるから売れる
あらためて 「売れる」 とは何でしょうか?
売れるとはお客に買ってもらえることです。さらに掘り下げていくと買ってもらえるとは、お客に自分たちが選ばれるということです。
お客に選ばれることを偶然に頼るのではなく、提供者側が意思を持って意図的に選ばれる確率を高めることが大事です。これを商品ができあがるのを待ってからやるのではなく、作っている段階から対応していきます。
まとめ
今回はユニクロの柳井さんの決算説明会から、マーケティングの観点で興味深かったことを取り上げました。
最後にまとめです。
ユニクロの2020年8月期の決算説明会・柳井さんからマーケティングの観点で興味深かったこと (3つ)
- お客の求めるものが変わる
- 新たな需要を創る
- 商品を作りながら売っていく
1. お客の求めるものが変わる
- 外部環境や顧客の変化に伴って、商品やサービスを提供する自分たちも変わっていく
- お客も変わり、自分たちも変わり続けるのは宿命のようなもの
2. 新たな需要を創る
- マーケティングの役割は市場創造。市場創造とは新しい価値を生み出すこと
- 変化はいつも受け身ではなく、自分たちが率先して市場に変化を起こす
3. 商品を作りながら売っていく
- 商品を企画したり作っている段階から同時並行で売り方もセットで考える
- プロダクトアウトとマーケットインをハイブリッドしたやり方
- 売れるとはお客に自分たちが選ばれること。意思を持って意図的に選ばれる確率を高める