2018/06/09

書評: 自分を変える習慣力 (三浦将) 。習慣化への四段階プロセスがわかりやすい


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自分を変える習慣力 という本をご紹介します。



エントリー内容です。

  • 本書の内容
  • 習慣化への四段階
  • 習慣化へのヒント、思ったこと


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

1つの習慣を変えたら、食生活や働き方、体型、お金の使い方、すべてが変わった。

本書は、「自分を変えたい」 という方に向け、まずはすべての習慣のキーとなる 「スイッチとなる習慣」 を身に付け、生活を抜本的に変える秘訣をお教えします。

次に潜在意識の特性を理解し、セルフコーチングを応用することによって、苦労せず良い習慣を身に付けていくスキルを習得していきましょう。


習慣化への四段階


本書で興味深かったのは、何かを始めて継続し、習慣化するまでのプロセスでした。具体的には、以下の4つの段階です。

  • 知らない
  • 知っている
  • できる
  • やっている

4つの段階を、早起きという習慣に当てはめてみます。

  • 知らない:早起きをしようと思っていない。早起きがなぜ良いか、自分にどういう意味があるかもわかっていない。どのようにすれば早起きができるか知らない
  • 知っている:どうすれば自分が早起きできるかを知っている。早起きの効果がわかっている
  • できる:早起きの方法で早起きができる。ただし、早起きが習慣としてまだ定着していない
  • やっている: 「早起きをすること」 を意識しなくても、当たり前のように自然とやっている

4つの段階 「知らない → 知っている → できる → やっている」 を、自分が意識しているかどうかで見ると、興味深いことがわかります。

1つめの 「知らない」 は無意識です。2つめ以降は意識できています。そして、4つめの 「やっている」 で再び無意識に戻ります。

  • 知らない:無意識 (知らないので意識できていない)
  • 知っている:意識している
  • できる:意識している
  • やっている:無意識 (意識ぜずにやっている)


習慣化へのヒント


本書の主題の1つは、潜在意識を利用して習慣化をすることです。潜在意識をうまく利用し、意識しなくてもいいレベルである 「やっている」 にできるかです。

早起き、運動、勉強などを習慣化するために参考になったのは、以下でした。

  • 複数のことを一度に習慣化を目指すのではなく、まずは1つに絞って習慣化に取り組む
  • やる気や意思の力に頼らない。無理をしない程度で続ける (物足りないくらいがよい)
  • がんばろうと意気込むと、次第に続けるのが苦痛になる。いかに 「快」 の感情で取り組めるかが大事
  • 成果や結果ではなく、行動することや定着に重きを置く


特に大事だと思うのは、4つめです。取り組んだことの成果や結果ではなく、行動すること自体を重視することです。

例えば、毎日ランニングをすることであれば、走った距離や時間の長さではなく、走りに外へ出たという行動にフォーカスします。

過食をしない食事によるダイエットであれば、体重や体脂肪率が落ちているかどうかの結果ではなく、望ましいと思う食事を今日もできたかどうかです。日々の体重の増減には一喜一憂せず、プロセスである食事を正しくできているかに集中します。


2つのギャップ:「知っている」 と 「できる」 、「できる」 と 「やっている」


最後に思ったことです。

先ほど、習慣化までのプロセスを以下のようにご紹介しました。

  • 知らない
  • 知っている
  • できる
  • やっている

4つの段階は、仕事でも同じです。仕事のスキルを身に付ける場合も、同じプロセスです。

例えば、新しい専門知識を学んだとします。例えば、マーケティングの消費者インサイトを例にすると、今まで知らなかったインサイトの理論について、まずは知ることができた段階です。

次の段階は、インサイトの知識を使って市場分析をしたり、マーケティングプランをつくることができるようになります。

ただしこの段階では、新しく学んだインサイトの考え方を意識的に自分の業務で使っている状態です。これが3つめの 「できる」 という段階です。

4つめの段階は 「やっている」 です。意識してインサイトの考え方を使おうと思わなくても、自然と仕事の中でやれています。意識していないので、自分自身では使っていることすら感じません。

ポイントは、 「知っている」 と 「できる」 は同じではなく、さらに 「できる」 と 「やっている」 にも隔たりがあることです。

知っているだけで実際に試していなければ、本当にその通りにできるとは限りません。一度できたとしても、それは使おうと意識してできたのであって、本当に自分の身に付いたと言えるのは、意識しなくてもやっている状態になってからなのです。


最後に


本書に書かれていたことで印象的だったのは、習慣が自分にもたらす効用でした。

望ましいことを1つでも習慣化できると、自分に対する自己肯定感が増します。何か1つを習慣化し、自分に自信を持つことができれば、2つめや3つめのことも習慣化しやすくなります。

習慣化による好循環です。



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。