2018/07/17

戦略家が気をつけるべき5つのこと (参謀五戒)


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大前研一氏の著書 企業参謀 - 戦略的思考とは何か から、ビジネスでの戦略について考えます。



エントリー内容です。

  • 戦略家が気をつけるべき5つのこと (参謀五戒)
  • 参謀五戒で思ったこと


戦略家が気をつけるべき5つのこと (参謀五戒)


企業参謀 - 戦略的思考とは何か には、戦略的思考家である参謀が陥ってはいけない5つの戒めが紹介されています。

以下は、参謀が気をつけるべき5つです。

  •  「What if」 を常に考えておく
  • 戦略への完璧主義を捨てる
  • KFS (成功のカギ) を徹底的に追求する
  • 制約条件に制約されない
  • 分析を怠らない


参謀五戒で思ったこと


以下、参謀五戒について思ったことです。


1.  「What if」 を常に考えておく


What if を考えるとは、「もし状況がこうなれば、どのように考えるか (どう反応するか・行動するか) 」 を想定しておくことです。代替案を探るための問いです。

変化する外部環境において、自分たちが適応するためです。

戦略とは目的を達成するために何をやるかです。What if という問いの役割は、目的のために柔軟な思考ができることです。1つのシナリオにこだわらずに、柔軟に様々な可能性をあらかじめ考えておくために有効な質問です。


2. 戦略への完璧主義を捨てる


判断のタイミングは、早すぎても遅すぎてもいけません。適切なタイミングであれば、果敢に決断すべきです。

意思決定を遅らす要因になるのが、戦略への完璧主義です。まだ完全な戦略になっていないから、あるいは、もっと情報が集まってからと思っているうちに、決断や実行のタイミングが後になります。

ものごとを決めるには勇気がいります。戦略家には、戦略にこだわる姿勢が求められます。しかし、完璧主義を目指したために、戦略を決められず、実行に移せないのは真の戦略家とは言えません。


3. KFS (成功のカギ) を徹底的に追求する


KFS (Key Factors for Success) とは、成功のカギです。ものごとには、結果に影響を与える主要因がいくつか存在します。成功するために不可欠なポイントが KFS です。

戦略への完璧主義を捨てますが、KFS を徹底的に追求する姿勢が戦略家には必要です。考えるべきことは、例えば以下です。

  • 自分たちのビジネス領域での KFS は何か (KFS を明らかにする)
  • 自分たちは KFS を持っているか、できているか
  • KFS は自分たちにしかできないものか。それはなぜか

KFS でも 「What if」 を考えることが有効です。「もし KFS が成功要因でなくなったらどうなるか」 という問いかけです。KFS でなくなるのはどんな時か、相手に何をされたら・何が起こったら KFS が成功のカギではなくなるかです。

次に考えるべきは、「新しい KFS は何か、どうすれば自分たちは KFS を持てるか」 です。

相手より先に考えておけば、防ぐ手立てを準備できます。あるいは、先に自分たちから仕掛けられます。


4. 制約条件に制約されない


目的を達成するために、あるいは問題を解決するために、始めから与えられた制約条件の中で考えるのか、それとも制約条件によらずに考えられるかです。

制約条件に制約されないためには、2つのアプローチがあります。

1つめのアプローチは、現状から始めます。現時点で何が制約条件になっているかを考え、なかったとしたら何ができるかと制約条件への what if を考えます。

2つめのアプローチは、理想のあるべき姿から始めます。理想を描き、それを阻んでいる条件は何かを考えます。阻害しているものが制約条件です。

いずれのアプローチも、制約条件の下でどうするかではなく、制約条件をどうすればなくすことができるかを考えます。制約条件を剥ぎ取るための思考です。


5. 分析を怠らない


大前研一氏は、参謀五戒の5つめにおいて戦略的思考家たる者は、日頃から 「分析力」 と 「概念をつくり出す力」 を意識的に強化することを勧めています。

例えば、人々が疑問を持たずに 「仕方ない」 と思っていることに、自分ならどうするか、何か変えられないかを考えることです。変えるためには、人が疑問を持たずにいることは何か・なぜなのかを分析する力、どう変えるかの概念をつくり出す力が必要です。

5つめの 「分析を怠らない」 が言わんとすることは、戦略家は日頃から自分をどれだけ鍛えておくかです。


最後に


今回は、企業参謀 - 戦略的思考とは何か から参謀五戒について考えました。

5つを通して思ったのは、戦略家に求められるのは柔軟な思考だということです。

ものごとには必ず前提があります。戦略は前提に依存します。環境の変化や競合の進化に対応するためには、時にはこれまでの戦略を潔く捨て、自分の戦略は大胆に変える気概が戦略家には求められます。

最後に、今回ご紹介した戦略家が気をつけるべき5つです。

  •  「What if」 を常に考えておく
  • 戦略への完璧主義を捨てる
  • KFS (成功のカギ) を徹底的に追求する
  • 制約条件に制約されない
  • 分析を怠らない



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。