2018/07/21

書評: これからを稼ごう - 仮想通貨と未来のお金の話 (堀江貴文 / 大石哲之 (監修) ) 。お金ではなく評価や信用を稼ぐ生き方


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これからを稼ごう - 仮想通貨と未来のお金の話 という本をご紹介します。著者は、堀江貴文氏です。



エントリー内容です。

  • 本書の内容
  • お金とは何か
  • これからを稼ぐ


本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

お金は変わる。そしていずれ 「なくなる」 ――。

2017年、バブルを迎えた仮想通貨市場。だが、その本質は投機対象でも決済手段でも、あるいはブロックチェーンという技術革新ですらない。お金という存在の正体に皆が気づき始めたことこそが、革命なのだ。

ビットコインが目指した自由、イーサリアムがもたらす大変革、そして新しく訪れる個人と会社・国家との関係性とは。仮想通貨から学ぶ 「これからの経済学」 。


お金とは何か


著者の堀江貴文氏が考えるお金とは、信用を数値化するものです。

興味深い見方だと思ったのは、お金は多くの人の共同幻想だと書かれていることです。多くの人が価値があると信じているものにすぎないという捉え方です。

これからのお金のことで、覚えておきたいと思ったことは2つです。

  • 今後は国が発行し管理する法定通貨 (円や米ドルなど) の価値は下がる (ただし、なくなるわけではない)
  • 法定通貨は信用や価値の全てを数値化できていない。これからはお金で交換できないものに価値がある


これからを稼ぐ


本書のタイトルは、「これからを稼ごう」 です。


タイトルの意味


私が思ったタイトルの意味することは、お金を稼ぐと考えるのではなく、お金に直接換算できない自分への評価、信用や信頼、自分の価値を高めるという生き方を目指すことです。

そのためには、日本円などの法定通貨への縛りから自分を解放し、自分の時間を生きることです。

自分の時間を生きるとは、他人の時間に生きないことです。他人の時間とは、自分がワクワクしないこと、それをやる意味が見い出せないこと、受け身でやらされることです。


自分で選択できること


縛りから解放されるとは、自分で選択できることです。

例えば、通貨も自分の意志で選択することです。従来は、通貨を選択するとは、実質的にはどの国に所属するかでした。生まれながらに日本にいる人は、自動的に日本円を選択してきました。

しかし、堀江氏が望むのは、通貨や住む世界を選択できるようになることです。通貨の選択は、暗号通貨 (仮想通貨) というテクノロジーの発展と浸透で可能になります。


暗号通貨が出現したことの意味


暗号通貨の特徴は、特定の管理者が存在せず、分散型の非中央集権で通貨が管理され運営されることです。国が発行する法定通貨とは逆です。

暗号通貨の出現の意味合いは、中央集権ではなく国家が管理しない通貨を、テクノロジーによって国ではない自分たちが作れることです。

これは、揺り戻しです。

かつて通貨は、国が中央で管理し保証する存在では必ずしもありませんでした。価値を評価し交換と保存をするために、自分たちが価値だと思った、例えば貝殻、金や銀などの貴金属が、勝手に使われていました。

暗号通貨という、数学システムとテクノロジーに基づく信用に人々が価値を見い出すようになれば、大きな歴史の視野で見れば、通貨の転換点です。


最後に


本書の特徴は、著者の堀江貴文氏と、暗号通貨に詳しい大石哲之氏が監修をしていることです。

企業に例えると、ビジョナリーである堀江氏が CEO 、技術に詳しい大石氏が CTO (最高技術責任者) という役割です。本書では、暗号通貨の歴史、技術・仕組みも詳しく書かれています。大石氏の監修によって、客観的な内容になっています。

その上で、堀江氏の解釈や、将来のものの見方を興味深く読めます。そこから、自分はどう思うかをあらためて考えさせられました。



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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。