2018/09/19

デザイン思考によるプロダクト開発方法


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プロダクト開発についてです。デザイン思考をベースにした、プロダクト開発の進め方をご紹介します。

エントリー内容です。

  • デザイン思考とは
  • デザイン思考を取り入れたプロダクト開発


デザイン思考とは


デザイン思考は、イノベーションを起こすような創造的なアイデアを生み出す思考法です。グーグルやアップルなどの世界の革新的企業が採用していることでも有名な問題解決のアプローチです。

デザイン思考は、5つのステップがあります。

  • 共感:プロダクトやサービスのユーザーを観察したり、インタビューをし、相手が感じている不便や問題意識に共感する。観察と情報収集を行う
  • 問題定義:共感で得られた定性データと情報をもとに、人を動かす隠れた気持ちであるインサイトを見い出す。対象ユーザーの視点で解決すべき問題を定義する
  • 創造:ブレインストーミング・水平思考などの発散思考手法から、問題を解決するためのアイデアを創造する
  • プロトタイプ:解決アイデアがうまくいくかを検証するために、必要最低限の機能が装備されたレベルで目に見えるプロトタイプ (試作品) を製作する
  • テスト:プロトタイプを実際のユーザーが現実に使用する状況で使ってもらうテストをする。ユーザーの反応を観察し、問題点や改善策を明らかにする。プロトタイプを再度製作し、あらためてテストをし反応を確かめる

デザイン思考で重要なのは、ユーザーや顧客への共感から始まることです。

解決すべき問題を定義するためには、まずはユーザーの欲求や困っていることに共感し、ユーザー・顧客の気持ちを理解することです。


デザイン思考を取り入れたプロダクト開発


新規のプロダクト開発に、デザイン思考を取り入れた方法をご紹介します。


1. 共感


  • 対象とするユーザー理解。観察やインタビューから現状把握、奥にある本質を見極める
  • 人を動かす隠れた気持ち (インサイト) を見つける。インサイトは、時には本人も普段は気づいていないが、そうと思わされれば行動に結びつく奥にある気持ち
  • 何に困っているか、顧客の立場を想像し気持ちや感情まで深く理解し共感する


2. 問題定義


  • ユーザーが抱えている真の問題は何かを定義する
  • 時にはユーザーがまだ気づいていないような問題を設定できるか。ユーザーに言われたことを問題としてそのまま受け取るのではなく、建設的な批判精神から本当の問題を見極める


3. 創造


  • 定義した問題に対して、自分たちはどのように解決するか
  • アイデアからプロダクト開発に必要な技術を当てはめ (時にはつくり) 、解決方法を見い出す
  • その解決方法は、自分たちの強みが活かされているか。その強みは自分たちが持っている何が源泉になっているか


4. プロトタイプ


  • 創造で得たアイデアからプロダクトのプロトタイプをつくる
  • プロトタイプの機能は、自分たちが見い出した解決法 (この時点では仮説) を検証するために必要最低限とする。必ずしも必要ではない機能は思い切って削ぎ落とす


5. テスト


  • プロトタイプが自分たちの想定通りにいくかをテストする
  • テストは二段階
    • テスト 1: アイデアや技術が想定通りに機能するかどうかをテストする。ユーザーに使ってもらう前に自分たちで社内テストを実施する
    • テスト 2: アイデアが機能することが検証できれば、ユーザーにプロトタイプを使ってもらいテストをする。ユーザーと一緒にテストできるよう、いかにユーザーを巻き込めるか
    • テストを通じて計測するKPIを定めておく。何を持ってそのテストがうまくいったか、そうでなかったかを判断し、次のテストへつなげる
    • なお、KPI 自身もテストのたびに新しく定義し、アップデートをしていく


補足


  • 問題定義後の、「創造」 「プロトタイプ」 「テスト」 は1回だけではなく、何度もサイクルとしてまわす
  • テストで仮説が正しくないと判断したら、創造に戻り新しいアイデアやアプローチを考える
  • テストによってユーザーの問題を解決できる見通しが立てば、プロダクトの本格開発に入る。その後は、ビジネスフェーズへ


最後に


今回は、デザイン思考の手法を取り入れたプロダクト開発をご紹介しました。

  • 共感
  • 問題定義
  • 創造
  • プロトタイプ
  • テスト

5つのステップは、前半の2つ、後半の3つに分かれます。

最初の2つである 「共感」 と 「問題定義」 では、ユーザーを主語にして進めます。いかにユーザーを理解し、寄り添えるかです。

ユーザーストーリーの考え方は、例えば 「As a user of X, I want Y so that I can do/achieve Z. (ユーザー X が求めるものは Y です。もし Y があれば Z ができます) 」 があります。

X, Y, Z にはそれぞれ、以下を当てはめます。

  • X: ターゲットとするユーザー
  • Y: そのユーザーが必要とすること
  • Z: Y が必要となる理由

後半の3つ 「創造」 「プロトタイプ」 「テスト」 では、主語は自分たちになります。ただし、ユーザー視点での創造やプロトタイプ開発が大事です。判断に迷った時には、ユーザーへの共感に立ち返ります。

最後に、関連エントリーのご紹介です。プロダクト開発について書いたものです。

よろしければ、ぜひご覧ください。


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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。