2018/09/05

インタビュー調査を成功させるための、考え方と方法を解説します


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インタビュー調査についてです。インタビューを効果的に行なうためにどうすればよいかの考え方と方法をご紹介します。

エントリー内容です。

  • 学びの姿勢で臨む
  • ストーリーを引き出し、奥にある気持ちを理解する
  • 準備とインタビュー中に大切なこと (5つ)


学びの姿勢で臨む


インタビュー調査をする前提にしたいのは、どんな人からも学びがあるという姿勢です。

調査から新しい発見をするためには、自分とは異なる考え方や価値観があるという低姿勢で柔軟な態度が求められます。インタビューから聞いたり見たことを素直な気持ちで受け止め、時には驚き、自分のものの見方を更新していくという考え方です。

場合によっては、これまでの知識や経験の延長上でインタビュー対象者の発言や振る舞いを理解するのではなく、意図的に固定観念を壊す態度が必要です。

簡単なようで難しいことですが、インタビュー調査とは、今までの常識の外にあるものは何かと問い続ける旅のようなものです。


ストーリーを引き出し、奥にある気持ちを理解する


インタビューを意味のある調査にするためには、インタビュー対象者の発言や仕草などの表面的なことだけではなく、その背後にある気持ちや価値観までを深く掘り下げられるかです。


ストーリーを引き出す


インタビュー調査をしていると、調査対象者とのやりとりに転換点が見られることがあります。調査対象者は、こちらからの質問に単に答えるだけではなく、自分のことをストーリーで語ってくれるようになります。「質問 - 応答」 から 「質問 - ストーリー」 になる瞬間です。

対象者自身の言葉でストーリーを引き出せると、その人のことが深く理解できるようになります。

対象者は、始めはインタビューの対応が事務的だったものが、インタビュアーと信頼形成ができ、インタビューや質問の意図を理解し、協力してくれる態勢が見られるようになります。こちらからの質問に、自分ごと化して話してくれます。


奥にある気持ちを理解する


インタビューで大事なのは、生活者の口から出た言葉の意味を深掘り、奥にある気持ちを理解する姿勢です。

奥にある気持ちとは、「言わなくてもいいかな」 「そういえばそんな気持ちかも」 「自分でも気付いていなかったけど、言われてみれば確かにそう」 などの、普段の生活では出てきにくい感情です。


準備とインタビュー中に大切なこと


私が過去にインタビュー調査を企画したり実施した経験から、インタビューを成功させるポイントは次の5つです。最初の2つはインタビュー実施前、残り3つはインタビュー中に気をつけたいことです。

  • 「問い」 を明確にする
  • 問いに対する 「仮説」 を持つ
  • ただし仮説にとらわれすぎない
  • 「引っかかり」 を大切にする
  • インタビューガイドにこだわりすぎない

以下、それぞれについてご説明します。


1. 「問い」 を明確にする


問いとは、インタビュー調査から何を明らかにするかです。

問いに答えることによって調査目的を達成し、ビジネスの問題解決にどう役立つかです。

明確にした問いから、問いをインタビュー対象者への質問に落とし込みます。

注意が必要なのは、自分たちの問いがそのままインタビュー対象者への質問にできるとは限らないことです。インタビュー対象者の立場から、質問をわかりやすく噛み砕いた表現にする配慮が必要です。


2. 問いに対する 「仮説」 を持つ


インタビューを実施する前に、あらかじめ問いへ仮説を持っておきます。

問いと仮説は常にセットで考えます。事前にやっておけば、インタビューやその後の分析、調査のまとめをする時に活きてきます。

問いを明確にし、問いに対する仮説をつくることが、インタビュー前にやっておく準備のポイントです。


3. ただし仮説にとらわれすぎない


ここからは、インタビュー中に大切にすることです。

インタビューの前に問いと仮説を持っておく一方で、仮説にとらわれすぎないことも大事です。

仮説とは、あくまで問いに対する仮の答えです。仮説と思い込みは紙一重です。仮説に縛られすぎると、素直な目でインタビュー対象者の発言や振る舞いを見ることができなくなります。

インタビュー前に、仮説によって自分が問いに対する立ち位置を明確にしますが、インタビュー中は積極的に自分の仮説を壊そうとする姿勢で臨みます。


4. 「引っかかり」 を大切にする


インタビューで調査対象者が言うこと、わずかな仕草や表情に、何か引っかかりを覚える時があります。この引っかかりを大切にします。

引っかかりとは、例えば以下のようなものです。

  • 対象者の言っていることが矛盾している (事前アンケート内容や前後の発言に対して)
  • 仮説や自分の思っていることと違う
  • その場ではすぐになぜ引っかかったかわからないが、直観的に引っかかる

特に注意したいのは3つめです。発言を聞いた時にはわずかな違和感でしかなく、なぜそう感じたのかが自分でも説明がつかないことです。

しかし経験上、インタビュー中のわずかな引っかかりが、後から役に立つことがあります。メモしておき、インタビューの最後にもう一度質問するなど、インタビューで掘り下げておいたことが、調査からの重要な発見、示唆や結論につながります。


5. インタビューガイドにこだわりすぎない


インタビュー調査では、事前に整理した 「問い」 を質問にし、インタビューガイドで調査の台本を作っておきます。

ただし、インタビュー中は、インタビューガイドはあくまで補助的なものです。杓子定規にガイドに沿うよりも、インタビューガイドに無理にこだわらなくてよいです。

例えば、対象者からストーリーを引き出せ始めたり、自分が引っかかったことを掘り下げるために、あえてガイドから外れてインタビューをすることです。

インタビューガイドとは、調査を円滑に進め、事前の問いに答えるための手段にすぎません。

ガイド通りに聞くことが目的になってしまい、調査目的を達成しないのは本末転倒です。あくまで、問いに対するより深い情報や答えを得ることが目的です。


まとめ


今回は、インタビュー調査を成功させるために大事にしたいことをご紹介しました。考え方や取り組む姿勢、準備、インタビュー中に意識するとよいことです。

最後に、まとめです。

  • 学びの姿勢で臨む
  • ストーリーを引き出し、奥にある気持ちを理解する
  • 準備とインタビュー中で大切なこと
    • 「問い」 を明確にする
    • 問いに対する 「仮説」 を持つ
    • ただし仮説にとらわれすぎない
    • 「引っかかり」 を大切にする
    • インタビューガイドにこだわりすぎない

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。