投稿日 2019/09/06

筋が良い戦略を見極める 「3つの判断軸」




今回は、戦略についてです。

  • 「戦略とは何か」 をわかりやすく教えてほしい
  • 良い戦略かどうかは、どうやったらわかる?
  • 3つの判断軸で戦略の筋が良いかを判断する方法

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、戦略とは何か、そして、良い戦略を見極める方法です。

筋の良い戦略かどうかを見るために、3つの判断軸をご紹介します。

戦略的なものの見方や考え方は、ビジネスで広く使えるスキルです。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事やキャリアへの参考にしてみてください。


戦略とは


いきなりですが、戦略と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?

そもそも戦略とは何でしょうか?

私の一言の定義は、戦略とは目的を達成するために 「やること」 と 「やらないこと」 の方針です。目的を達成するためのリソース配分の指針となるのが戦略です。リソースとは、企業であれば人・モノ・金です。

戦略が必要なのは、自分たちのリソースに限りがあるからです。時間も含め人や金などのリソースという戦力が無限にあれば全てのことやれば良いので、やる・やらないの決めは不要です。

しかし現実はリソースは有限です。やることとやらないことを決め、やることにリソース (戦力) を投下します。

戦略の肝は、やらないことにあります。やらないことが明確だからこそ、やることにリソースを投入できるのです。


筋の良い戦略かの判断軸


では、良い戦略かどうかは、どうやって判断すればよいでしょうか?

私が思う判断軸は、次の3つです。


筋の良い戦略かの判断軸
  • 「やらないこと」 が明確
  • ロジックの具体性と全体ストーリーの一貫性
  • ワクワクする


以下、それぞれについて順番に見ていきます。


[良い戦略の判断軸 1] 「やらないこと」 が明確


先ほど書いたように、戦略の肝は 「やらないこと」 にあり、戦略で問われるのは何を捨てたかです。

考えられることを全てやるという方針には、戦略性はありません。やること・やらないことの線引きがあり、意思を持ってやらないことが明確になっているかです。

これが良い戦略かどうかを判断する1つ目の基準です。


[良い戦略の判断軸 2] ロジックの具体性と全体ストーリーの一貫性


2つ目の判断軸は、ロジックとストーリーです。

ロジックは、抽象から具体まで詰められていることです。ピラミッド図などで戦略が構造化できること、そして、抽象的な机上の論理ではなく具体まで中身があるかどうかです。具体とは、例えば現場の視点、実行者の視点が入っていることです。

このように、戦略に 「鳥の目」 と 「魚の目」 の両方が入っていることが大事です。

ストーリーとは、自分の言葉で全体ストーリーが語れることです。シンプルに説明でき、必要に応じて細部まで解像度が高く説明できるかです。

戦略をストーリーで語れるとは、全体に一貫性があるということです。たとえ部分では必ずしも最適化されていなくても、全体では整合性が取れているかがポイントです。


[良い戦略の判断軸 3] ワクワクする


3つ目の判断軸は、戦略をおもしろいと思えるか、やってみたい、自分にもできそうだと思えるかです。

戦略を論理的に理解することは、左脳の役割です。そして、ワクワクするかは右脳の感情で受け取ります。言葉の表現としては、ハートで受け止められるかです。

また、戦略の中身を聞いて、そこから具体的な実行プランが色々と思いつくかも良い戦略の条件です。

戦略は実行して初めて価値を生みます。実行プランとは戦術にあたり、やることの方針である戦略から戦術までつながっていることが大事です。


まとめ


今回は、戦略についてでした。戦略とは何か、良い戦略を見極めるための方法を3つの判断軸から解説しました。

最後に今回の記事のまとめです。



戦略とは目的を達成するために 「やること」 と 「やらないこと」 の方針。目的を達成するためのリソース配分の指針となるのが戦略。リソースとは、企業であれば人・モノ・金。


筋の良い戦略かの判断軸
  • 「やらないこと」 が明確
  • ロジックの具体性と全体ストーリーの一貫性
  • ワクワクする


[良い戦略の判断軸 1] 「やらないこと」 が明確
戦略の肝は 「やらないこと」 にあり、戦略で問われるのは何を捨てたか。
やること・やらないこと線引きがあり、意思を持ってやらないことが明確になっているか。


[良い戦略の判断軸 2] ロジックの具体性と全体ストーリーの一貫性
ロジックは、戦略が構造化でき、具体まで中身があるか (現場や実行者の視点) 。
全体ストーリーが語れる一貫性。部分では最適化されていなくても、全体では整合性が取れている。


[良い戦略の判断軸 3] ワクワクする
戦略をおもしろいと思えるか、やってみたい、自分にもできそうだと思えるか。
戦略から具体的な実行プランが色々と思いつく。戦略は実行して初めて価値を生む。戦略から戦術 (実行プラン) までつながっていることが大事。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。