投稿日 2019/09/03

戦略の中身を3つの 「視」 で磨く方法




今回は、戦略についてです。

  • いざ戦略つくろうとすると、すぐに手が止まってしまう
  • 中身ができあがらない原因は?
  • 3つの 「視」 を使い、戦略をつくっていく方法

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、戦略のつくり方です。

戦略を練ろうとしても、具体的な中身ができない要因をご紹介します。そして、どうやって戦略を磨くかの方法を解説します。

戦略的なものの見方や考え方は、ビジネスで広く使えるスキルです。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみくてださい。


中身ができあがらない原因


自分の業務や事業で戦略をつくろうとしても、いざ手をつけてみると、なかなか思うように進まないことがあります。

他には、企画書や提案書を書く時にも、同じように起こるのではないでしょうか。

中身ができあがらない原因は、突き詰めると2つです。


中身ができあがらない原因
  • 必要な情報が足りていない
  • 問いの立て方が適切ではない


自分の経験からすると、多くの場合は後者です。

すでに必要な情報はそろっているのに、問いが曖昧であったり、問いができていないために、解像度が高く考えることができない状態です。これが、戦略を具体的に落とし込んでいきたいのに、手が止まってしまう原因です。


3つの着眼点


では、戦略をつくり磨いていくためには、どうすればよいのでしょうか?

3つの着眼点から見ていくとよいです。


3つの着眼点
  • 視点
  • 視野
  • 視座


それぞれは、次のようなものです。


3つの 「視」
  • 視点は論点の多さ
  • 視野は見る領域の広さ
  • 視座はどの立ち位置から見るか。高いか低いか


戦略の磨き方


戦略をつくっていくにあたり、この3つを使って中身を磨いていきます。

コツは、一気に3つを考えるのではなく、1つずつ見ていくとよいです。


[戦略の磨き方 1] 視座を決める


まずは視座を設定します。どの高さの立ち位置から戦略を考えるかです。

ビジネスであれば、現場の観点からなのか、もう少し高いマネジメント層の立ち位置から見るかです。あるいは、さらに視座を高めて経営層の立場から戦略を考えます。


[戦略の磨き方 2] 視点を増やす


次は視点です。足りない、抜けている論点はないかどうかです。

戦略においては例えば、
  • 自社だけではなく競合の視点
  • 顧客やパートナーからの視点
  • 人・モノ・金のビジネスモデルの観点
  • 売上だけではなくコストや利益の視点
などです。

戦略の要素ごとの視点だけではなく、全体を通して一貫性のあるストーリーになっているかの観点もあります。

このように視点を切り替えることによって、見逃していた論点に気づくことができます。新しい論点から戦略の中身を詰めていきます。


[戦略の磨き方 3] 視野を広げる


3つ目は視野です。視野とは見ている範囲です。

戦略策定に限らず、目の前の仕事に注力していると視野が狭くなりがちです。

視野を広げるとは具体的には、例えば時間軸です。短期的な範囲でしか考えられていないと思えば、時間軸を伸ばし中長期的にはどうなるかを見ていきます。

他には、戦略がカバーする全体像は狭すぎないかです。

全体像で設定した外のことが戦略に影響すると、それは想定外の事態になってしまいます。見ている全体像は本当に今の範囲でいいかをあらためて自分に問いかけます。


適切な 「問い」 の設定


以上の3つの 「視」 である、視座・視点・視野を順に見ていくとは、要するに3つの着眼点から問いを設定していくということです。

この記事の最初に、戦略や企画書などをつくろうとしても、すぐに手が止まってしまい進まない原因は、突き詰めると2つあると書きました。

情報不足か、適切ではない問いの立て方です。

3つの着眼点から考えることによって、後者の 「適切ではない問いの立て方」 を解決していきます。視座・視点・視野を行ったり来たりしながら進め、サイクルを何度もまわして中身を詰めていくのです。


まとめ


今回は、戦略のつくり方、磨き方を、3つの着眼点から進めていく方法をご紹介しました。

最後に今回の記事のまとめです。



戦略は、いざ自分が戦略つくろうとるすると、フレームなど手順は頭に入っていても書けないことがある。すぐに手が止まってしまう原因は2つ。
  • 必要な情報が足りていない
  • 問いの立て方が適切ではない


戦略をつくり磨いていくために、3つの着眼点から見ていくとよい。
  • 視点:論点の多さ
  • 視野:見る領域の広さ
  • 視座:どの立ち位置から見るか。高いか低いか


3つの 「視」 を使って戦略の中身を磨いていく。一気に3つ同時ではなく1つずつ見ていく。
  • 視座を決める (例: 現場の立ち位置)
  • 視点を増やす (例: 自社だけではなく競合の視点)
  • 視野を広げる (例: 短期だけではなく中長期の時間軸で)


3つの着眼点から考えることによって、中身を詰められない原因の 「適切ではない問いの立て方」 を解決していく。視座・視点・視野を行ったり来たりしながら進め、サイクルを何度もまわして戦略の中身を詰めていく。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。