投稿日 2019/09/30

聞き手との合意をつくるプレゼン方法 (階段状に合意を取り付ける)




今回は、プレゼンについてです。

  • 聞き手と合意できるプレゼンの方法とは?
  • 「合意の階段を上るプレゼン」 とは?
  • プレゼンの本質とは?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、聞き手との合意をつくるプレゼンのやり方です。

プレゼンで聞き手に内容を伝え、話し手が望む結果を得るための方法です。

企画に賛同を得たり、こちらが望む意思決定を聞き手にしてもらうために、どのようなプレゼンにすればよいかをご紹介します。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。


プレゼンの重要な要素


最初にご紹介したい本は、SHIFT - イノベーションの作法 です。





この本に書かれていたのは、聞き手に内容を伝えるために重要な3つの要素です。

以下は本書から該当箇所の引用です。

プレゼンは一期一会のコミュニケーションである。一秒でも一ミリでもスムーズかつ確実に相手に内容を伝えるために重要な要素は、次の三つである。

① パッションを持つ。
② ピラミッド型で話す。
③ 階段状に合意を取り付ける。

(引用:SHIFT - イノベーションの作法 (濱口秀司) )

1つ目は、プレゼン内容に話し手である自分が誰よりも情熱を持っているかです。自分自身が 「これはおもしろい」 と心からそう思っていることです。

話し手の情熱は聞き手にダイレクトに伝わります。

2つ目の 「ピラミッド型で話す」 とは、プレゼンでは基本的に結論から根拠の順番で話すことです。起承転結ではなく、始めに結をもってきます。

3つの要素のうち、興味深いと思ったのは3つ目の 「階段状に合意を取り付ける」 です。


階段状に合意を取り付ける


プレゼンで階段状に合意を取り付ける方法について、以下は本書からの引用です。

③ 階段状に合意を取り付けるというのは、相手にとって 「合意できる内容」 と 「議論すべき内容」 を交互に織り交ぜて話すことで、聞き手と一緒に一段ずつ、理解と合意の階段を上っていくアプローチである。

具体的には、メンバー構成やプロジェクトのスケジュールなど "議論の余地のない話" を最初にあえてすることで相手と "握り" ながら、ラポールを形成する。その後、アイデアの一部を話すことで一段ステップを上げ、そこで質問が出てきても 「大丈夫です。その理由は三つあるので安心してください」 と再び合意に持ち込む。

こうして合意とステップアップを繰り返すことで、相手にとっては疑問を感じたまま話が進むことがなくなる。合意したうえで新しい説明が入り、新しい説明の次には、必ず合意できる理由が来るので、聞く側にすれば、徐々に合意が癖になり、一緒に階段を上っていける。これが相手を説得する技術である。

絶対に避けるべきなのは、いきなり投資額五億円の決裁を迫るといった 「合意困難な要素」 から話し始めることだ。その時点で相手は 「合意できないアイデア」 として聞く耳を持たなくなる。

まずは 「明らかに合意できる内容」 を話し、次に 「伝えるべきポイント」 を話す。議論すべき内容については、想定される疑問への回答を用意しておき、再び合意というフラットな面に相手を引き上げる。

 (引用:SHIFT - イノベーションの作法 (濱口秀司) )

プレゼンで階段状に合意を取り付ける方法とは、「すでに合意できている内容」 と 「議論すべき内容」 を繰り返すやり方です。

最初に議論の余地のない内容を伝え認識を共有し、次に提案やアイデアを話します。共通認識、提案、議論のステップを繰り返しながら合意形成をしていきます。


別の見方をすると


ここからは思ったことです。

プレゼンで 「階段状に合意を取り付ける」 というやり方は、別の表現をすれば、相手にとって既知と新規の情報を交互に入れる方法です。

既知とは、すでに聞き手と合意できている、共通の認識を持てていることです。あえて詳しく説明しなくても、共有できている文脈です。

新規の情報は、聞き手にとっては新しい情報なので話し手と理解にギャップがあります。その分だけ議論の余地があるわけです。新規情報には、プレゼンする側にとっては、通したい案、賛同を得たい内容が含まれます。

プレゼンでは、話し手にとってはいかに新規の情報を相手に伝えるかです。

一方、聞き手にとっては、新規情報のみのプレゼンは理解が追いつかず、両者で合意形成をしていくために、既知と新規を交互に、バランス良く配分されているとよいです。


既知と新規の比率


では、「既知」 と 「新規」 は、どれくらいの比率がよいのでしょうか?

プレゼンでは、聞き手にとっての新規情報があることによって、そのプレゼンは付加価値を生みます。仮に全ての内容が聞き手には既に知っている内容であれば、わざわざ時間を使って聞く必要はありません。

一方で、新規情報が多すぎると、受け手には情報過多になり、話し手が望む賛同や合意形成にもっていくのは難しくなります。

既知と新規を交互に、階段状で合意を取り付ける方法から単純に考えれれば、既知と新規の比率は 50 : 50 がよいでしょう。

ただし、プレゼンの聞き手にとっては既知情報と新規情報では情報の重みが異なります。同じ情報量であっても、新規情報は聞き手にとっては新しく理解する必要があり、その分だけ密度が濃い情報ということになります。

よって、新規情報は多くても 50% 、可能ならもっと減らしたほうがよいでしょう。感覚的には、既知と新規は 60 :40 、70 : 30 です。

新規情報を本当に必要なことに絞り込むことにより、インパクトを持たせます。必要に応じて質疑での回答で出せるように手元に用意しておきます。


まとめ


今回は、プレゼンについてでした。相手に内容を伝え、話し手が望むゴール設定を達成するために、どのようなプレゼンにすればよいかを解説しました。

最後に今回の記事のまとめです。



プレゼンでスムーズかつ確実に相手に内容を伝えるために、重要な要素
  • 話し手が誰よりも情熱を持つ
  • ピラミッド型 (結論から根拠) で話す
  • 階段状に合意を取り付ける (最初に合意できていること、次に議論すべきこと)


階段状に合意を取り付けるやり方は、相手にとって既知と新規の情報を交互に入れる方法。
プレゼンの付加価値は、話し手への新規の情報。聞き手には新規情報のみのプレゼンは理解が追いつかないので、両者の合意形成のために既知と新規を交互に、バランス良く配分する。


階段状で合意を取り付ける方法を考えれれば、既知と新規の比率は 50 : 50 がよい。
ただし、プレゼンの聞き手には、新規情報は新たに理解が必要なだけ密度が濃い。既知と新規は 60 :40 、70 : 30 。新規情報を本当に必要なことに絞り込むことにより、インパクトを持たせる。





SHIFT - イノベーションの作法 (濱口秀司)

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。