2020/07/23

努力と戦略の共通点を、因数分解から掘り下げる




今回は、努力と戦略についてです。

共通する因数分解から、掘り下げていきます。


この記事でわかること


  • 努力の因数分解
  • 戦略への抽象化
  • 勝つための要件


記事の前半では、努力をしてもうまくいかない時にどう考えればいいかを書いています。

後半ではその話を戦略として抽象化し、戦略の観点からどうすれば勝てるかを見ていきます。

ぜひ最後まで記事を読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になれば嬉しいです。


努力の戦略的因数分解


皆さんはもし、「自分の努力が報われない時にどう改善すればいいか」 と聞かれれば、どのようにお答えになるでしょうか?

うまくいかない時には、努力のやり方に意識を向けがちです。

しかし、その前に目を向けるべきことがあります。やり方という How の前に、Why, Where, What が適切だったかどうかを振り返ります

つまり、努力は次のように分解ができます。


努力の戦略的因数分解
  • Why: なぜやるのか目的・動機・理由
  • Where: どこの領域や分野で努力をしようとしたか
  • What: 努力をする中身 (何についてがんばろうとしたか)
  • How: 努力の具体的なやり方


あえて戦略的因数分解と、「戦略的」 と付けたのには意味があります。

ではここからは、戦略の話に抽象化して見ていきましょう。


戦略としての抽象化


努力の因数分解 (Why, Where, What, How) は、戦略論と共通点があります。

具体的には、戦略をつくり実行するための要素として、次のようになります。


戦略立案から実行まで
  • Why: ビジョンや目的
  • Where: 戦場・市場や環境、活躍するフィールド
  • What: 戦略と目標
  • How: 実行プラン


先ほど努力がうまくいかなかった時に、「いきなりやり方である How ではなく、その前に Why, Where, What に意識を向けよう」 と書きました。

戦略も同じです。戦略での How とは実行プランです。いきなり個別具体の How に入りません。目的・環境・戦略の順に落とし込んでいくのです

というのは、この順番で実行の前提が決まっていくからです。

戦略は目的を達成するためにあります。戦略をつくるためには目的と、自分たちのビジョンを解像度高く描きます。

次が環境です。そもそも自分たちはどの領域や環境で実行するかの前提があります。例えばマーケティングでは、顧客や競合を深く理解する市場分析が欠かせません。

目的から自分たちが何をやるか・やらないかを戦略として決め、リソースを投入する的 (目標) を明確にします。目標までが設定されて、初めて実行プランをつくっていきます。


ここまで、戦略を Why, Where, What, How に分解して見てきました。では戦略から、どうやって勝つ確率を高めていけばいいのでしょうか?

ここからは、勝つための要件について見ていきましょう。


勝つための要件


戦略の話から着想を広げて、どうすれば勝てるかを掘り下げてみましょう。

要件を因数分解すると、次のようになります。


勝つための要件項目
  • 環境の選定
  • 比較優位と比較劣位の見極め
  • 勝ち筋の確立
  • 負けパターンの想定
  • 次への布石


五つの中からいくつかについて補足です。

二つ目の 「比較優位と比較劣位」 については、一つ目の環境選定から、何が強みになって何が弱みになるかを見極めます。

強みと弱みはあくまで相対的なものです。環境と戦う相手によって、同じ特徴でも強みになることもあれば、条件によっては弱みにもなります。

強みと弱みが見えてきたら、そこから自分たちの勝ち筋は何かを確立していきます。競争優位性です。同時にどうなってしまうと自分たちは負けるかの 「負けパターンとシナリオ」 も描いておきます。

勝つための要件項目の五つ目は、「次への布石」 です。

布石はさらに分解ができます。再現性と変化・挑戦です。勝ちパターンの再現性を高めながら、一方でその再現性に固執することなく新しいことへの挑戦も続けます。

この一見すると背反することを、両方をバランスよくやっておく。これが一度きりの勝ちではなく、勝ち続けるために必要なことなのです。


まとめ


今回は、二つのテーマを合わせて掘り下げてきました。努力と戦略について共通する因数分解からでした。

いかがだったでしょうか?

では最後に、今回の記事のまとめです。


努力の戦略的因数分解
Why: なぜやるのか目的・動機・理由
Where: どこの領域や分野で努力をしようとしたか
What: 努力をする中身 (何についてがんばろうとしたか)
How: 努力の具体的なやり方


戦略立案から実行まで
Why: ビジョンや目的
Where: 戦場・市場や環境、活躍するフィールド
What: 戦略と目標
How: 実行プラン


考える順番
努力がうまくいかなかった時に、いきなりやり方である How ではなく、その前に Why, Where, What に意識を向ける。
戦略も同じ。戦略での How とは実行プラン。目的・環境・戦略・目標から実行の順に落とし込んでいく。


勝つための要件項目
  • 環境の選定
  • 比較優位と比較劣位の見極め
  • 勝ち筋の確立
  • 負けパターンの想定
  • 次への布石 (再現性の確立と新しい挑戦 (変化) )

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。