2020/07/15

2つのターゲット顧客から、マーケティング・戦略・キャリアへの横展開




今回は、ターゲット顧客から話を広げています。


この記事でわかること


  • ターゲット顧客は二種類
  • マーケットインとプロダクトアウト
  • 二つの戦略
  • キャリアの Will, Can, Must


まず、記事の最初にターゲット顧客について取り上げます。

二種類のターゲット顧客から着想を広げ、マーケティング、戦略、ビジネスキャリアについて展開します。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事はキャリアへの参考になれば嬉しいです。


二種類のターゲット顧客


ターゲット顧客を大きく分けると、二つに区分されます。


二種類のターゲット顧客
  • 買ってくれる人
  • 買ってほしい人


前者の 「買ってくれる人」 は、顧客である相手が提供者である自分たちを求めてくれています。

後者の 「買ってほしい人」 とは、こちらからぜひ顧客になってほしいと思う人です。


二つのターゲット顧客 「買ってくれる人」 と 「買ってほしい人」 は、マーケティングのマーケットインとプロダクトアウトのアプローチと同じ構図です。


マーケットインとプロダクトアウト


皆さんは、マーケティングのマーケットインとプロダクトアウトの二つをご存知でしょうか?

マーケットインとは、まず市場や顧客の欲求やニーズを明らかにし、それに対して自分たちが何ができるかを考えます。まず先にマーケットありきです。

一方のプロダクトアウトとは、はじめに目を向けるのは自社の商品やサービス、技術、リソースです。

そこから、どんな顧客なら自分たちの商品やサービスを買ってくれそうかを見い出していきます。プロダクトアウトと名前にアウトとあるように、自分たちの内側から外側に向かっていくアプローチです (インサイドアウト) 。

二種類のターゲット顧客に当てはめると、買ってくれる人にアプローチをするのはマーケットインの考え方です。買ってほしい人へ展開するのは、プロダクトアウト的な考え方です。


では、ターゲット客を 「買ってくれる人」 と 「買ってほしい人」 に分けた時に、そもそもどちらを選べばいいのでしょうか?

私の考え方は、理想は両方です。


相思相愛の関係


ここで言う両方の意味は、相手から求められ、かつ、こちらからも顧客になってほしいという二つの条件を満たす人です。これをターゲット顧客にする考え方です。

一言で言えば、両想いとなる 「相思相愛の関係」 を顧客との間で築きます

ではここからは、戦略に話を広げて見ていきましょう。


意図的戦略と創発的戦略


戦略には、意図的戦略と創発的戦略の二つがあります。

意図的戦略とは、あらかじめ計画された戦略です。戦略への一般的なイメージはこちらでしょう。

創発的戦略とは、やってみてうまくいったことが後から戦略になったものです。始めは想定していませんでしたが、実行によって時には偶然の要素も重なり成功したのが、ボトムアップで戦略としてつくられます。

意図的戦略と創発的戦略は、二種類のターゲット顧客と同じ関係です。創発的戦略が 「買ってくれる人」 、意図的戦略は 「買ってほしい人」 になります。


では次に、ビジネスキャリアへの横展開を考えてみましょう。


キャリアでの 「買ってくれる人」 と 「買ってほしい人」


ビジネスキャリアの文脈では、一緒に働く人を 「顧客」 と見立てます。

二種類のターゲット顧客に当てはめると、買ってくれる人というのは相手から求められる、例えば自分に仕事を依頼してくれる人です。

一方の買ってほしい人とは、自分が一緒に仕事をしたいと思える人です。この人に価値を提供したいと思える人です。

ところで皆さんは、キャリアの Will, Can, Must という考え方をご存知でしょうか?


キャリアの Will, Can, Must


Will, Can, Must の三つの重なるところに、スイートスポットがあります。


キャリアの Will, Can, Must
  • 自分がやりたいこと [Will]
  • できること [Can]
  • 求められること [Must]


今回の二種類のターゲット顧客に当てはめると、買ってくれる人とは自分を求めてくれるので、Must に当たります。

では買ってほしい人は何かと言うと、Will になります。

二種類のターゲット顧客の理想は、相思相愛の関係が望ましいと書きました。

キャリアでも同じです。Will と Must 、そして Can という自分ができることの三つの重なるところに、あなたのキャリアを作っていくヒントがあります。

なお Can については、逆の考え方もあります。あえてできないことに挑戦をして、新しいスキルを獲得していくアプローチです。


まとめ


今回は、二つのターゲット顧客から着想を広げ、マーケティング戦略ビジネスキャリアについて見てきました。

いかがだったでしょうか?

最後に今回のまとめです。


二種類のターゲット顧客
  • 買ってくれる人 (相手が提供者である自分たちを求めている)
  • 買ってほしい人 (こちらからぜひ顧客になってほしいと思う)


理想の関係
ターゲット顧客の理想は、相手から求められ、かつ、こちらからも顧客になってほしいという二つの条件を満たす人。両想いとなる 「相思相愛の関係」 を顧客との間で築く。


マーケティングへの着想
買ってくれる人にアプローチをするのはマーケットインの考え方。買ってほしい人へ展開するのは、プロダクトアウト的なアプローチ。


戦略への着想
創発的戦略 (やってみてうまくいったことが後から戦略になる) は買ってくれる人。意図的戦略 (あらかじめ計画された戦略) は買ってほしい人。


キャリアへの着想 (Will, Can, Must)
買ってくれる人とは自分を求めてくれるので Must 、買ってほしい人は Will に当たる。Will と Must 、そして Can という自分ができることの三つの重なるところにキャリアをつくるヒントがある。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。