2020/07/17

顧客セグメンテーションを共通言語にしよう




今回は、マーケティングについてです。


この記事でわかること


  • マーケティングは顧客理解から
  • よく使う顧客セグメンテーション
  • セグメンテーションを共通言語にする


記事ではまず最初に、顧客セグメンテーションを具体例でご紹介します。

そして顧客セグメンテーションを使って、現状把握・施策・評価を進める方法を書いています。セグメンテーションを共通言語にするやり方です。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


マーケティングは顧客理解から


皆さんは、もし 「マーケティングで大事なことは何か」 と聞かれれば、どのように答えるでしょうか?

私が思う、マーケティングでまず最初にやる重要なことは顧客理解です。

顧客だけではなく、まわりとの関係性に広げ競合や市場も見ていきます。

マーケティング戦略や施策の前提となる現状把握を的確にやれるかが、筋の良いマーケティングにできるかどうかの分かれ目になります。

では、顧客理解は具体的にどのようにすれば良いのでしょうか?


顧客セグメンテーション


顧客といっても様々な人がいるので、切り口を設定して顧客を分けます。

私が仕事でよく使うのは9セグメンテーションです。

認知、利用 (または購入) 頻度、選好度から9つのグループセルをつくります。




引用: 1人の顧客からアイデアを得て広げる N1 分析とは?『実践 顧客起点マーケティング』セミナーレポート|MarkeZine



9セグメンテーションの特徴は、「行動」 と 「気持ち」 の両方が入っていることです。

横方向の左から右が行動です。利用頻度や購入頻度が右に行くほど高くなります。

縦が気持ちです。例えば、次回の利用意向、選好度合い、他人への推奨度合いを使います。


セグメンテーションからの現状把握


9セグメンテーションでユーザーを振り分けた後は、各セグメントにどれくらいのユーザー規模がいるのか、性年代などの属性の分布を定量情報で可視化します。

さらにセグメントごとのユーザー特性を定性情報も併せて把握します。

具体的には、ユーザージャーニーと呼ぶ顧客プロセスにおいて、それぞれでのユーザー体験 (UX) を聞きます。各 UX への印象、満足度/不満度が利用頻度 (行動) と意向 (気持ち) との相関が高いか低いかを分析します。

ここまでが顧客セグメンテーションを使った現状把握です。

では次に、セグメントを使った施策フェーズを見ていきましょう。


顧客セグメンテーションと施策


9つのセグメンテーションの中から、注力するセグメント (顧客グループ) を選びます。

もちろん全てのセグメントに施策をすることはできればいいですが、リソースが分散するので特に重要なセグメントを選ぶといいです。

例えば以下のように施策を決めます。


注力セグメントの選定例
  • ヘビーユーザーだがロイヤリティが低いグループ
  • ロイヤルティーが高いにも関わらず利用頻度は多くない人
  • 認知はしているが使ったことがない人


選定したセグメントの人への施策内容は、先ほどの現状把握でやった UX 分析を参考にします。行動や気持ちにより影響する UX になる施策をつくります。


さて、顧客セグメンテーションが有効なのは、ここまで見てきた現状把握と施策だけではありません。施策後にやる状況改善の評価にも使えます。


セグメントを評価に使う


施策によって、注力したセグメント内のユーザーが狙った通りに左から右 (頻度の増加) 、下から上 (選好度合いの向上) があったかどうかを確認します。

施策前後でセグメンテーションの内訳を比較し、どれぐらいの人がどこへシフトしたかを可視化することができます。


顧客セグメンテーションを共通言語に


ここまでをまとめると、顧客セグメンテーションは、戦略や施策の前提になる現状把握戦略と施策、そして評価や検証の全てに使えます

一貫して使うことによって、顧客セグメンテーションは関係者での共通言語になります。

具体的には、日々の実務の会話の中で、どのユーザーのことを論点としているのか、どのセルからどのセルへのシフトを狙った施策なのかが、関係者で認識のズレがなく話すことができます。

もしセルの切り口が複雑すぎる・細かすぎると、汎用的に使いづらくなる問題があります。

9セグメンテーションの顧客マップは、一見するとセルの数は多いように見えます。しかし、横方向と縦方向の切り口はわかりやすいので、馴染みのない人にも説明をすれば頭の中でイメージがしやすいです。

これが私が、仕事でよく顧客セグメンテーションとして使っている理由です。


まとめ


今回は、マーケティングの顧客セグメンテーションについてご紹介をしました。

いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


顧客理解から
マーケティングでまず最初にやる重要なことは顧客理解。顧客だけではなく、まわりとの関係性に広げ競合や市場も見る。的確な現状把握が筋の良いマーケティングにつながる。


セグメンテーション
私が仕事でよく使うのは9セグメンテーション。顧客を9セグメンテーションで振り分け、定量と定性から各セグメントの顧客特性を理解する。
定量からユーザー規模や性年代などの属性分布。定性から各ユーザー体験 (UX) への印象、満足度/不満度が利用頻度 (行動) と意向 (気持ち) との相関が高いか低いかを分析する。




共通言語
顧客セグメンテーションは、戦略や施策の前提になる現状把握戦略と施策、そして評価や検証の全てに使える。関係者で認識のズレがなく話せるので、共通言語にできる。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。